2018/09/18 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にハガルさんが現れました。
ハガル > 闘技場の脇で、運営関係者とおもしき男に突っかかる女性の姿がある。

「ねぇ、あんたさぁ。あんな映像でほんとに金になんの?録画してるらしいけど。
 あんなの販売しても大して面白く無いんじゃない?ねぇ、あんたもそう思うでしょ?ねぇ。誰が金払うのよあれ。」

反則乱入お構いなしの裏闘技舞台の最中。
挑戦者として参加し、男共を尽く一蹴したハガルは挑発する様に関係者へ詰め寄っていた。

「だって瞬殺よ?瞬殺。あんな瞬殺じゃ客も湧かないでしょ。ったく……
 ま、楽に勝てて楽に賞金貰えるならあたしはそれでも良いんだけどさ。ちょっと肩透かし過ぎんのよね。」

勿論、賞金目当てでの参加ではあったのだが。
あまりにも歯ごたえの無い大会参加者に呆れたという様子でヤレヤレと首を振る。
殴り足りない。蹴り足りない。刺激が足りない。勝っても勝っても、身体は疼く一方で。

ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にグスタフさんが現れました。
グスタフ > 「突っかかるなよ、お嬢さん。こちらは楽して稼ごうとしてるだけなんだから」

見世物の闘技場で騒ぎがあると呼びつけられてみれば。
道場荒らしもかくやというバトルジャンキーなお姉さんがいた。
案件としては、グスタフが出ていくのも微妙な案件だ。
来てはみたが立ち去ろうとしたところ、結局見かねて声をかけてしまった。

「あんたを満足させるような相手はいないよ。お引き取り願おうか」

頬杖ついて、やる気のなさそうに手を振って。
女の様子を下から上まで値踏みするように見て。
下卑た声音で、穴に指を捻じ込む様子を指でまねて。

「ふむ。あっちの相手ならしてやらんでもないがね?」

ハガル > 「……あ゛?」

耳障りな声がする。耳障りな。男の声がする。凄みを効かせた睨み返しと共に、人狼の女が振り返り

「はッ……ンなこたわかってるわよ。どいつもこいつも骨の無い奴ばっかりでさ。
 それとも何?あんたが相手してくれるって訳?参加者?飛び入り?どっちでも良いけどさ。」

敵意剥き出しの表情で、現れた男性……グスタフへと歩み寄り、その大柄な体躯を見上げて、ニヤリ。
だが、下卑た声色と所作をとられると、ゾワリと怒りでその髪を逆立たせ、一歩、二歩、歩み、近づき――

「ナメた事言ってンじゃないわ、よ……っ!!」

問答無用で拳を突き出し、グスタフの顔面に殴りかからんとする。

グスタフ > 「ただの傍観者さ……今はね」

突き出された拳を雑に掌で叩き落として、その手を振り下ろさせると。
拳を手に取った分だけ二人の距離が近づく。

「やめとかない? 恥かくと思うけど」

へらへらと笑いながら、耳元で囁く。
真綿で首を絞めるように女に腕を回して密着させながら。
絡みあうように触れているどこからでも女の動きを察知するように。
軽く彼女のお腹に開いた掌を当てる。軽くそのお腹を押して。
彼女が収まる気配がなく反発してくるなら、押し返してくる力に対して密着のカウンター
内部浸透の掌打を叩き付け、逃げるようなら追っかけて押し倒すように前傾姿勢を取った。

ハガル > 「な……っ、へぇ……あんた、只のデクの棒って訳じゃ無さそうね……」

自分の拳があっさりと叩き落とされてしまった事に一寸目を丸めるが、再び挑戦的な瞳で睨みあげ

「恥ィ?それ、あんたの事言ってるのよね?あたしは別にあんたが恥かこうが構やしないし、それに……
 今日は観客も多いのよ。わざわざ金払って来てるオキャクサマを楽しませてあげても良いんじゃない?」

軽く会場を見回す様促す。客席はほぼ満員御礼で、血気盛んな男達が怒声や罵声を投げかけている。
グスタフの挑発に、あまりにもわかりやすく額に青筋を浮かべて怒りを示しながら唇を釣り上げて笑っていた、が――

「……ッ。やる気が有ンなら最初からそう言いなさいよね!その度胸だけは買ってあげ、――……か、がは……ッ!?」

当然の様に人狼の女は反発する。腹部に押し当てられた掌を意に介さず再び空いた手で殴りかからんとした、その時――
掌打が腹部へと叩きつけられる。ミシミシと鈍い音と共にハガルの目が見開き、
次の瞬間。その強烈な威力に口から若干の吐血を伴いながら、思わずその場に片膝をついた。

「け、ほ……っ、げほ……っ!あ、んた、今……何、して……」

衝撃に目を晦ませ咳き込みながら、苦悶の表情でグスタフを睨みつけて疑問を投げた。
何をされたのか、人狼の女にはまったく理解が出来ていない様だった。