2017/12/25 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にカレンさんが現れました。
■カレン > (カレン・クラフトは貴族にして女騎士である。
ゆえに、こうしてその力を見せつける、
いわば「接待闘技」のようなものにも参加させられる。
闘奴たちはあからさまに力を抜き、
カレンも苦戦はするものの、傷一つなく勝利する。
賭けの動きも観客の声援も大した動きはない。
見世物以下のプロパガンダである)
はあ…勝つより演技するのに疲れてきた…
(時折飛び入りも参加するが、
勝敗の分かったこの試合に参加するものは稀である。
そうこうしているうちに5連勝してしまう)
■カレン > (6人目。
大きな棍棒を持った筋骨隆々の男が襲い掛かってくる。
しかし、その眼差しに殺気はない。
むしろ、「殺さないでください」と言わんばかりだ)
我が名はカレン!
正規騎士団の名のもとに汝を討とう!
(マントを翻して棍棒を躱し、
長剣で棍棒を叩く。
流石に一撃では取り落とさないようだ)
…どうしよ…
■カレン > (大振りの棍棒を幾度か躱し、
仕方なしに男の肘の内側を軽く切り裂く。
それなりに血はしぶくが、
筋肉や腱に大きな損傷はあるまい)
見たか!
騎士団の正規騎士の強さをー!
(うずくまる男に背を向け、
勝鬨をあげる。
観客もあまり盛り上がりはしない。
しかし、6連勝ということで、
そろそろ相手もいなくなってきた頃だ。
まだ続くのか、それとも終わりか)
■カレン > (木組みの柵が上がり、7人目が出てくる。
流石にこれで終わりであろう。
左腕にショートボウをくくりつけた、
いわゆるスカウト風の男)
行くぞ!!
(一気に距離を詰める。
ショートボウから遠距離戦を挑まれては勝ち目が薄い)
はあっ!
(左右に跳んで狙いをずらす)
■カレン > (スカウト風の男は、
それでも冷静に矢をつがえ、狙ってくる。
一射は覚悟せねばなるまい)
…間に合わないか?
(仮にも鎧を着込んでいるカレンは俊敏さで少々分が悪い。
男が矢を射る。
とっさにマントを翻す。
それほど威力を持たない矢はマントに突き刺さり、止まる)
取った!
(一気に駆け寄り、男の顔に剣先を向ける。
男にとっては渾身の一射だったらしく、
苦笑して降参を認めた)
■カレン > (無傷の7連勝。
明らかに八百長とわかっていても、
目の肥えた観客にはカレンの実力が見て取れたようだ。
それなりに観客席が湧いた)
…ふう、面目を保つというのも疲れる…
(声援に笑顔で答えながらそんなことを思う。
本気を出さず、手を抜いた相手に勝つ。
ある意味、命がけで戦うより難しいかもしれない。
観客席に手を振りながらそう思う)
■カレン > (魔物や敵国兵士と戦うだけではなく、
こうしたイベントにも参加しなければならない。
騎士としての仕方のない仕事であった。
あるいは、本気で来てくれる相手がいれば…
そう思っても詮無きこと。
連勝記録は作らず、かと言って無様に負けるでもなく。
適度なプロパガンダは終わりを告げた)
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からカレンさんが去りました。