2023/07/15 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にホアジャオさんが現れました。
■ホアジャオ > 海面が陽光をきらきら弾く時間帯を過ぎ、船着き場には少し冷たく湿った風が吹き渡る。
露店の帆布はその風にばたばた音を立てて、その音に負けじというように売り子の声がしてまたそれに惹かれる客の声がして、人波は街へと流れていく方が多いのに、まだまだここは賑やかだ。
その出ていく人波に逆らうように、船着き場を更に奥へと進んでいく女がひとり。高く結った三つ編みをたなびかせながら、スキップするような足取りで進んでいく。目指すは片隅も片隅、積み荷の空箱が積み上げられている辺りだ。
長い間誰も手入れしていない様子の街路樹が、船着き場の外側から差し掛かっていて日陰を作っていて、よくよく見れば海鳥や住み着いているらしい猫や猫の姿。
■ホアジャオ > 「打擾了ー(おっじゃまー)」
スキップの足取りで女がごく近くに辿り着いても、先住民たる動物たちは平然と変わらず寛いでいる。
女も特に彼らを邪魔するでもなく、空いている木箱をみつけるとその上にぽんと飛ぶように腰掛けた。
暫く戦場で荒稼ぎをしたので、当面懐の心配はない。
あとは丁度良い喧嘩相手が見付けられれば上々というところだが、中々そんな相手は見付けられない
…と、色々あって学んだ。
だもので、のんびりと海風に吹かれつつ犬猫をもふもふして、たまに昼寝でもして、めぼしい相手を見付けたら喧嘩を売りに行こうという気分。
今通って来た通りに眼鏡に適うような相手はいなかったので、見付けられるとしたら、この後到着する船の客だろうか。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にモーリッツさんが現れました。
■モーリッツ > 「やっと着いたな。船は退屈で困るぜ」
陸路の移動を嫌い船を使ったまではよかったが陸路を進む大変さよりも退屈が勝りまさに地獄。
しかも海上という事もありろくに身体を動かすことも出来ないことも辛く。
そんな苦痛の時間、ようやく船が港にと付けば桟橋に到着するのも待てずに縁を乗り越え桟橋に降り立ち。
「先ずは腹ごしらえか、それか…闘技場にも顔を出すか」
腹を膨らませるか、それとも訛った身体を動かすか。
そのどちらでも良いなと背を伸ばせば周囲を見回して。
■ホアジャオ > 火照った肌を冷たい風にさらされて、木陰から波間を眺めているうちに眠くなってくる。
手近の猫を抱えて膝にのせて、うつらうつらし始めたところで汽笛の音。
かくっと落ちかけていた頭を持ち上げてはっと細い目を瞬かせて、降りて来る客に目を凝らす。
「ン――――――…」
しまった、すこしいる場所が遠かった。
陽は暮れかけて、木陰から出るのに躊躇は無い。
女は膝から猫を抱え降ろすとぽんと木箱から飛び降りて、降りてくる客の見分のために近づいてく。
両手をポケットに突っ込んで、急ぐでもなくしかし大股で近付く姿は、少々ゴロツキのように見えなくもない。
■モーリッツ > 周囲を見まわすと飛び降りた自分を見て驚く船乗りや先客の姿。
そんなものは気にせずに先ずは街に向かうとかと歩き出す。
しかしすぐに船の船員に呼び止められ何かと思えば荷物がまだとの事。
仕方がないと船が着くのを待ち、着岸し荷物が下ろされ始めれば自分の荷物を仕方なく待つ。
そうしていれば船から船員や乗客が降り始め、先ずは駆け下りてきた船員の文句を聞き流し。
それが終われば荷物を受け取りあたらめて街に繰り出そうとし…。
そんな時に大股で近づきてくる女に気が付き、歩く姿がごろつきの王様に見え。
何だと様子を見るように足を止めてその姿を見る。
■ホアジャオ > ずかずか近付いていくと、なんだか降りて来たもの同士でわたわたしている。何か不都合でもあったらしいが、近付く女に取っては関係が無い。
取り敢えず雲を突くような大男とか巌のような体つきとか、解りやすく喧嘩を売りやすい相手が居なさそうなので内心がっかりする。
丁度進む先、正面に降り立った男は細身だし…
と、視界の端で捉えていたのを顔を正面に向けると、足を止めた相手と視線が正面からぶつかることになった。
「―――――…」
大股であと三歩、と言う所で女も足を止める。
それまでの間に相手を爪先からてっぺんまで眺めて
また正面きって視線を合わせると、女は紅い唇の端をにいっと持ち上げた。
「您好(やっほー)
ねェ、アンタ闘技場にきたやつか何か?それとも何か用心棒とか?百歩ゆずって冒険者でも良いケド
エート 喧嘩好き?」
早口ではないが、満面の笑顔をたたえてたたみかけるような口調で相手に話しかける。
敵意を感じられることは無いだろうが…なんというか、ちぐはぐには思えるかもしれない。
■モーリッツ > 次はこの船に乗ることは出来ないだろうがそれは別にいい。
もう船は使わずに盗賊が来る可能性がある陸路の方が楽しめると。
この船旅で溜まった鬱憤は闘技場で発散するのが良いなと決め。
決めたが近づいてきた女がなぜか気になり。
その女があと数歩という所で止まったかと思えば視線は上から下と動き。
そんな様子を不快よりも面白い奴だと見ればこの辺りでない服装であって。
その視線が戻れば視線が合い、唇を上げて笑うのを見れば自分と同じ空気を感じ取り。
「いきなりだな。
俺の事が気になるのか?残念だが傭兵だ、闘技場には顔を出すけどな。
喧嘩?」
満面の笑顔と共に畳みかけるような問いかけに僅かに気圧されたようについ答えてしまい。
悪意があるような感じがあれば即殴り黙らせるが、悪意がなければそれもせず。
ちぐはぐな言葉と表情、そして最後の喧嘩好きかという言葉に一瞬考え笑みを見せ。
戦うのは大好きだぞと好戦的な笑みを見せる。
■ホアジャオ > ぶつけた視線を逸らさない相手であったから、何かしらそういった類のものだろうと見当はつけていた。
相手から傭兵だと聞くとややがっかりしたように女の眉が下がる。大人数での戦闘と喧嘩は結構違う。徒党を組んでの戦闘は出来ても1対1になるとてんで、ということもままある。
「へー闘技場へは行くんだ。 アンタも女の子ひんむくのが趣味なの?」
女はふゥん、と鼻を鳴らしてから、喧嘩への問いかけに好戦的な笑みを返す男にふたたびにんまりと笑い返す。
「じゃァさ、闘技場行く前の肩慣らしとでも思ってアタシと喧嘩しない?
…あー、武器はアリでもナシでも良いケド、どっちにする?
あと場所ここでいい?もうちょっと端っこに行く?向こうに倉庫街もあるよ。
それともダイラスから出て原っぱでもいく?それかどっかおすすめある?」
ふたたび畳みかけるように女は言葉を紡ぐ。
相変わらずポケットに手を突っ込んで、自分より背の高い相手を見るのに顎を上げているので、やや偉そうにも見える。
場所について、相手から指定があれば従うだろうし、特に無ければ、くるりと背を向けて船着き場の端の方へ歩いて行こうとするだろう。
スキップで。
■モーリッツ > 傭兵と返せば何やらがっかりとしたような気配を感じては何だと見返し。
しかし続いた言葉には眉が上がり。
「そういうショーもやってるな。
けどな、俺は殴り合いに行くんだよ。
俺とやりあってひん剥かれる覚悟のある女が居りゃやるかもな?」
鼻を鳴らす女に殴り合いにだと笑みを見せたままに返し。
殴り合い気に入ったなら別かもなと揶揄うように続け。
「肩慣らしか……お前、面白い奴だな、いいぜ。
戦争じゃ武器は使うが殴り合いに武器は無粋だろ、拳だ。
ここでやりあったら港の警備が飛んでくるっての……倉庫街なら邪魔もないだろ」
再び畳みかけるような言葉。
その言葉は闘技場に行くよりも楽しめそうだと思えばやるかと受け入れ。
ただ楽しい殴り合いに水を差されては溜まらないと場所は倉庫街だと。
ただその場所は判らないのでスキップで歩き出そうとする女に案内しろと言ってはそちらへと向かう事に。
■ホアジャオ > 「アタシの知る限りだと、『女の子ひんむきショー』が多い気がするなー
ま、楽しい相手見付かると良いね!
取り敢えずアタシと喧嘩しておいたって損はないよ」
『喧嘩はいいもの』という価値観で話す言葉は一瞬聞き返したくなる類かも知れない。
ともあれ、女は了承を得ると上機嫌でスキップの歩調で倉庫街へと向かう。
広い船着き場だが、元々降り立った場所が端の方だったからだろう。程なく倉庫が聳える一帯に辿り着いて、間の路地を抜けるように進むと建物の間でぽっかり広がった広場のような場所に出る。
片隅にはまた木箱やドラム缶。時折、遊んでいるのか過ぎって行く猫の影。
「ココ、明かりないから日暮れちゃったら一回終りね。
決着つかなかったらまた今度、ってェことで」
広場の半ばを過ぎた辺りで、三つ編みを舞わせるようにくるりと振り返った女が言う。顔は相変わらずの上機嫌。
それでも言葉を紡ぎ終わると、半身になって少し腰を落として構えを取った。
相手も『待ち』の構えを取るなら、間髪入れずに地面を蹴って向かって来るだろう。
■モーリッツ > 「俺は魔物との一騎打ちを見るのも参加も楽しんでるぞ。
オーガ当たりとの対戦カードがあると楽しめるんだがな……。
そこまで言うなら楽しめそうだ」
元々傭兵をしているのも戦う機会を得るため。
理由は何であれ戦えるのならば女の誘いを断る理由もなく、上機嫌で歩いていくのを追いかける。
それなりに歩くのかと思えば程なくして倉庫街に到着し、さらに進んでは路地を抜け広場のような場所へ。
「ここなら邪魔も入ることはないな。
流石に暗い中では戦えねぇか。
それでいいぞ、しばらくは滞在するつもりだ。機会もあるだろ」
女の言葉にそれでいいと好戦的な笑みを見せて同意し。
この街に女が住んでいるならまた機会はあるぞと告げるのも忘れず。
女が構えを取れば拳を握りしめて腰を落として構え。
先ずは出方を伺うように待てば艦入れずに向かってくる。
それを待ち受けては攻撃のタイミングに合わせて身体を横に滑られるように動き回避を狙い。
カウンターで腹に拳を叩き込もうと狙っていく。
■ホアジャオ > 「へー オーガとかならアタシもやってみたいなー
ホント、女ってェだけで他のオプションも付けて来るの止めてくれればいいのになァ」
闘技場への不満を漏らすが、取り立てて観衆の中で喧嘩に興じたいと思っているわけではない。なので口先だけとすぐわかるような口調だ。
暫く滞在する、という男に頷きを返して見せるが、女の方はじつは近々王都の公主の護衛のアルバイトに戻らねばならない。『うっかり』忘れてしまうかは、今日これからの決着次第になるだろう。
「 ―――――ン てねッ!」
相手も『待ち』の姿勢に入ったのを認識したかしないか、その時点で地面を蹴って相手の間近まで迫る。
正面切っての接近だ。相手がカウンター狙いなのは重々承知。
だものでそのリーチの届く寸前でダン!と地面を蹴って相手の頭上を宙返り、着地を待たずにその後頭部へ蹴りを放つ。
誤算だったのは、相手の身体が思ったより動いた事か。クリーンヒットとは当然行くまい。
女は着地できれば同時にごろりと転がって後退するだろう。
■モーリッツ > 「あれは楽しいぞ。殴り合いを楽しめるからな。
あのくだらないオプションで楽しめねぇんだよな」
あれが無ければ楽しめるバトルも多いと愚痴をこぼし。
楽しくやりあえるなら一対一でも観客が居ようと関係はない。
そこが女と自分の考えの違いだろうと口調で分かり。
もし楽しめる戦いであるならば女との勝負は引き延ばしてもいいと考えるがそれはこれからの戦い次第。
「軽快に動くじゃねぇか…!あめぇ!」
突っ込んでくる女にカウンターの一撃を狙うがそれを呼んでいたというようなジャンプ。
地面をけって飛び上がったと思えば頭上を飛び越えていき、そのままの後頭部への蹴り。
その蹴りは突撃を避けるために動いていたとしても完全に避けるには距離が足らずに腕を使い防ぎ。
女が着地をして転がればそれを追い踏みつけようと足を振り下ろして。
■ホアジャオ > 「おッ――― とぉ!」
ヒットとは到底言えない当たり。一撃となっていれば追いもするが、ひとまず後退と判断してぐるりと転がる。
相手が迫るのは気配と足音で解る。一回転して地面が足に着いたところで頭部に迫る足蹴を両手で防ぐと、そのまま相手の足を持ち上げるように腕を滑らせつつ立ち上がり―――
「―――ンなろッ!」
同時に相手の胴体目掛けて立ち上がり様の回し蹴りを放つ。
当たれば更に追うように迫り、当たらなければ回し蹴りの勢いそのまま、数歩ジャンプするように距離を取るだろう。
■モーリッツ > 「っは、やるな!」
一撃が当たれば追撃を行う相手は多いが、そうではなく下がる判断を迷わずにとる女。
そんな女だからこそ手を抜くなどは考えず、例え大怪我となったとしても迷わずに頭に足を振り下ろす。
その一撃を防ぎ、それだけでなく足を持ち上げるようにして立ち上がる女から離れるように後ろに下がり。
「よく動くな、お前!」
追撃するように放たれる胴体を狙う回し蹴り。
それを思い切り後ろに飛び避け、蹴りの勢いのまま距離を取る女を追いかけ追撃。
距離を付けるように前に進めば振りかぶった拳を顔を狙い振りぬいて。
■ホアジャオ > 「あンたもね!」
距離を取ろうと跳ねるこちらをぴたりと追いかけるように迫る男。
視界の端に捉えていると振りかぶるのが目に入る。どうやら大振りの重い一撃を放とうとしているらしい。とすれば―――
「っ ――――― とっ とぉっ!!」
相手が振りかぶった拳を放つのとタイミングを合わせて踏みとどまる。次には身体を仰向けに倒しながら地面を蹴って、相手の足元を擦り抜けるように地面の上をすべる。大分腿からお尻に駆けて土まみれになるがお構いなしだ。
身体が交差する瞬間、相手の脛目掛けて肘を放つがリーチが届いたかどうか。
先に蹴りを受けた手首はまたじんじんする。状態を見なければもう一度振るうのは危険だろうと判断してのことだが―――