2023/04/10 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」に海柘榴さんが現れました。
海柘榴 >
 午後の船着き場
 仕事を始める者 仕事を終える者
 海を出入り口にしている奴らの始まりってやつはいつだって疎らだ。
 漁と違って定期的な海運業やどこぞの貴族の船旅。
 今じゃ陸はイベントが重なり合っていて、セレネルの海の脅威度は随分と低く見られている。
 地面に足がついていない嵐ってやつを経験したら、そうも言ってられなくなるけどな。

 その船着き場で、今喧嘩の真っ最中になっているのが漁師か海賊か
 見習いチンピラ誰であろうとも、海に務める以上“モヤシ”はいない。
 潮風で干からびる前に陸に放り出される程度には、海には屈強さが求められる。
 木こりの無し崩れが山賊をやるのと海賊ではわけが違う。

 一定の筋肉 一定の背丈 海で求められるものを持った奴らを殴りつけ
 足裏蹴りによるヤクザキック 終いには襟をつかんで放り投げる。
 足場から水場へ 景気の良い音を立てて浸かった奴らを見ながら、舌を打つのは牛角人躰の娘。


   「せっかく久しぶりの陸だってのに、早々にケチが付いちまった。
    あーぁ、さっさとラムで清めねぇと夜の損が見えそうだ。」


 仕事を終え、自由時間
 陸の上は柄の間の遊びだっていうのに、新顔に絡まれた痕は殴る蹴る
 水に浸かった連中を放って、船の上ではほかのやつらがピュイ♪とエールを送る。


   「ヘッ。」


 それに笑みを送りながら、開いた谷間 其処から筒に入った葉巻を一本咥えるなら
 バチンッと擦ったマッチを手に先端を燃やし、甘ったるい煙を吐き出すだろう。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」から海柘榴さんが去りました。