2022/06/25 のログ
■イスルス > メイド服 月明りの髪 そして鮫のような黒い瞳とアンダーリムの眼鏡
個性が強い外見 整った姿にて、隠れ、商いを広げようとする倉庫一角にて、プンと香る甘い匂いを辿る。
音が消えていても、その匂いを頼りに動く人狼メイドは、無表情 無感情にしか見えないような表情筋の死んでいるかのような貌。
しかし黒瞳の鮫のように、表情などなくても恐れを含ませるような空気を漂わせるまま
倉庫入口で門番をしていた二人の半グレの喉を、首を掴むチョークで持ち上げた瞬間まで、二人は気づかなかった。
ギチリと食い込んだそれは素の指のまま。
仕事であろうとも、獲物を握ろうとも、メイドである以上 家事をしないという貴族の意思表示のように手袋を身に着けることはない。
握力が喉笛を砕くようにして クシャっ と肉の胡桃を砕いたような感触の後で二人を床に放り投げる。
「…、…。」
イスルスは、ふと三日月を見上げる。
倉庫の屋根に邪魔されることもない月明りと黒い空。
船乗りの目印でもある月と星の位置。
今夜は船乗りは愛されている夜の様子だった その夜を見つめると イスルスは倉庫の中へと軽快な動きで入り込んでいき
そして数分後には、場は混乱と叫び声があがる。
その数分間は、無駄なパフォーマンスを控えて首を刈り取っていく無音のように仕上げていく時間だったのだろう。
群れ以外の孤立した者らから一匹ずつ刈り取っていく行為を終えた先は、群れを相手にする。
イスルスにとって、それはなんら恐れを感じない。
倉庫内にかかわらず、海賊が愛用するようなフリントロック銃やカトラスサイズの片手剣での向こう側の応酬。
誰かが イスルス の名前を叫ぶ。 隠すつもりもないクラシックメイドスタイルと無表情のそれ。
敵対組織と分かったところで、イスルスの斬獲は止まらない。
袖口から流れ落ちてきたような剣柄を掴んだ瞬間、ギラリと一瞬の魔力光の後で伸び切る、ミゼリコルデ型。
フリントロックの球体が火薬の力で押し出されたそれを身を低くして、向こう側へと行かせ
今だ狙いを定められない、誰かの右手を下から上へ振り上げるように切り落とす。
上へ放られた銃に対し、イスルスが隣の男の腹部を菱形剣の鋭い切っ先
慈悲を与えるそれが、無制限に突き刺されていく。
貫通特化の 苦しみから逃す止めを与える手向けの形状
心臓 肺 腎臓 腸 その細身は肋骨の向こうを超えて、片手突きによる連打が繰り出された。
ドスッ
ドスッ
ドスッ
ドスッ
ドスッ
ドスッ
ドスッ
剣身の短さと、間接をバネのように繰り返す引き戻し
ついでと言わんばかりに、上から降ってきた切り落とした手が離れたフリントロック銃を手に取ると
向こう側の一名に対し引き金が引かれていく。
≪シュウウ―――ガァアッンッ!!≫
撃鉄が下り、火薬着火の一瞬のタイムラグ 開放的な発砲音と共に鉛玉が押し込まれるだけという
無回転の圧で額を割られた一人を射殺。
細身のある鋭い中短剣とフリントロックのそれ。
倉庫内は一瞬で粛清と抵抗の蟲毒血と化していく。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場 倉庫街通り」からイスルスさんが去りました。