2020/08/15 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にオブシダンさんが現れました。
■オブシダン > 船着き場の桟橋。
今は停泊する船もなく、ただ海が広がっているだけの場所。
刻限はちょうど、酒場の酔っ払いがそろそろ帰る時間を気にするような夜中。
昼日中の熱も月明かりに撫でられて少し落ち着いてくる頃合い。
木製の桟橋を、ひらひらと一輪の蝶が舞う。
黒く、透き通るような黒曜石の翅をもつ蝶だ。
薄片のように薄く煌めく鱗粉を散らし、まるで気まぐれのように其処を舞っていた。
いつから蝶がいるのか、知っている者は誰もいないだろう。
まるで真夏の白昼夢のように柔らかく、静かに涼やかに。
――触れれば悪夢に誘う鱗粉を散らし、舞っていた。
■オブシダン > やがて、海の方へ向かって散っていく鱗粉。
まるで幻のようにその蝶は揺れ、消えていって―――。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からオブシダンさんが去りました。