2020/04/22 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」に魔王劉仙さんが現れました。
魔王劉仙 > 【お約束待機】
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にアカサギさんが現れました。
魔王劉仙 > 港湾都市ダイラスの船着き場の一角、細長い桟橋の海に一番近い場所に
一隻の出来立てほやほや感満載のキャラックが留まっている。
すぐ横の桟橋に腰を下ろして素朴な竹竿に釣り糸をつけて水面に糸を垂らしている
ケモミミの魔王は部下たちが港の手続きに行っている間に一人残され釣りの気分と称して何も釣っていない…。
魚籠は空っぽ、全くここが釣れていないのか、魔王が単に釣りが下手くそなのか分からない―。

「全く 釣れない 部下も戻ってこない…私 ひとり…」

狐耳も尻尾もしなしなーとうなだれて垂れてぱったりと揺れてる。

アカサギ > 「……ん~」

ダイラス。港湾都市としての側面の他。
やっぱり、繁華街っていうか、娯楽の強い都市っていうイメージ。
そこで以前ちょっと仕事をしたんだけど、完遂ならず。
なので、ダイラスで地道に情報収集を、とか思っていたんだけれども……。

「いかんともしがたしというか。
 どうにも手ごたえがないなぁ……」

そもそも、街に溢れてる情報って。
結構『漏れてもいい情報』だったりするんだよねぇ。
一日中街を歩き回って疲れた私は。
いつしか、無意識に港に来てしまっていた。
ちょっと気分転換、のつもりだったんだけれども。

「……あれ?」

港からちょこん、と出ている桟橋。
そこで釣りをしている人の姿を見つけて。
ととと、と近づいてみる。

「あら、どうも」

そこに居たのは、以前知り合った魔王さん。
……なんていうか。魔王が釣り、っての。
あんまりイメージが湧かなかったけど。
でも、目の前では釣りをしている。……釣れてないみたいだけど。

魔王劉仙 > 魔王単体で港湾都市についに出没…騒ぎにもならないのは
この魔王が小物過ぎるのか、一寸最近人間の国相手とか
知らない組織に造船をして売り出している変わり者として認識されたか、
港湾都市に人と交わって普通にいたりする、それが魔王(笑)と称される『愚癡』の二つ名を持つ魔王。
街に溢れる情報に逸れ捲った情報にも値しないのか定かではないが、
情報の値段とは第三者が決めるのではと思うので当の本人が何をしようが気にしなくなってきたこの頃。

「……むぅ」

(釣れぬ 釣れない っていうか魚いるのか此処。)

桟橋のどんづまりで魚釣りをしている魔王はぎしと軋む桟橋の揺れに尻尾がピンとたち、耳もぴこんと立ち
それに遅れて振り向きざまに見上げればいつぞやの…いつぞや…誰だったっけ。
暫く言葉が出てこなかったが ぴこんと繋がったのかあぁ、と漏らして。

「どこぞの組織の護衛とか名乗ってたアカサギという輩だったな?」

どうしてここにいるのだ、と仕事どうしたという怪訝そうな顔で見上げてる。
釣り糸はまだ垂れたままだし魚がヒットしたとかはない。

アカサギ > 手に入る情報と言えば……まぁ。
儲け話や噂話。そりゃあ、使いようによっちゃあ有用なんだろうけど。
今のアタシには不要な情報ばかりなので、正直困ってしまう。
なので、気晴らしに港に足が向いてしまったのだろう。

「はいそうです。どうもです。
 ……あえてお尋ねしますが。釣れますか?」

釣りをしている人を見かけたら、こう聞くべし。
一種のお約束というやつである。
例えば、相手がまったく釣れてなさそうでも。
こう聞くことで、会話に広がりが出てきたりするもの、らしい。

「劉仙さま。釣りとかなさるんですねぇ」

と、言ってから気づいたのだが。
むしろ人間よりも、はるかに寿命の長い存在の方が。
釣り、というものには向いている気がする。
長きを生きたからこそ、釣りの本当の楽しさに目覚める、みたいな?
そういうことなのかな~? それか、釣りが趣味とか?

魔王劉仙 > 情報を提供する側になってしまい、情報を受け取る側ではない。
船は慢性的に売れるので売れる船種はもうなんか下は小舟から上は軍船まで。
魔族の国と人間の国は慢性的に大規模戦は無い筈、あるとして商船が海賊船に狙われていると聞くだけ。
その海賊からも注文があって真っ当な交渉で買っていくのだから顧客の情報は洩らさないのが常識。
どこの海賊が買っていったとかは噂にはなろうけど表立っては洩らさないのだ! …今のところ。

「釣れ…魚は釣れそうにないが、釣れるものは魚以外に見つかっている。
 こうしてアカサギさんが釣れたからなぁ…まぁ、そこに座れ。」

釣りはフェイクというか本当に釣れなかったので、今すぐ釣竿ごと投げたい気分だが、
投げる事はせず君が釣れたぞ、とニヤリと苦し紛れの言葉を吐き出す魔王。

「釣りは本当に暇な時しかしない、最近注文入り過ぎて暇ですらないが、
 時間を見つけては釣りをするようになった、な。我ながら酔狂なものだと思っている。」

こう一本釣りとかの釣りの方が好きなんだが、とそのうちカツオとかマグロとか獲ったぞーとかしていそうな魔王。
趣味の中に釣りはまだ正式に仲間入りはしていない。

アカサギ > 人の集まるところに情報あり。
とはいえ、集まりすぎありすぎも困りもの。
経験則だけど、一度情報収集の網がにごった場合は。
その日は有益な情報が手に入らないことが多い。
情報の方から飛び込んでくれる場合は別だけどね。

「……ふふっ。そうですか。
 じゃあ、釣られちゃったので。お隣失礼します」

なるほど。釣り人と見れば誰にでも声かけるわけでもないアタシが声をかけたのだから。
これはアタシが釣られた、とも確かに言えるかもしれない。

「お仕事忙しいのはいいことでしょう。
 アタシはぼちぼち、なんで。
 ……昔はアタシも良く釣りをしていましたよ。
 東の地で、修行していたころは。
 川魚を釣っては、師匠たちと焼いて食べたもんです」

忍者修行の時は、山で行動することが多かったので。
川魚を昼飯に、なんてのは日常茶飯事だった。
まぁ、アタシも釣りが得意な方ではなかったので。
概ね、師匠たちの釣った魚を頂いていた記憶。いや、一匹二匹くらいなら釣れるんだけどねぇ。

魔王劉仙 > 近頃は何やら大きくも小さくもない事が起きると噂になっているので、
それを尻目にいそいそと商売に勤しむのも良しとしている。実害がなければ暫く引き籠ってもいい位に。
引きこもり感が元々酷いのでこうしてお外にいる事が珍しいというか。

しょげて垂れていた尻尾は何か元気を取り戻したかのように
ふわふわモフモフとなり、狐耳も時折ぴこぴこと揺れている。
釣竿を軽く上げて釣り糸とその先についている綺麗な釣り針が水滴を垂らしながら宙動くが、
それを手繰り寄せて邪魔にならない場所に釣竿事桟橋に置く。

「これ、顧客が引き取るから持ってきたのだが 手続きが長引いててな。
 今、我は造船所を経営している身だ 魔王というより造船主か。
 漁船とか時々売れるが、釣りはまだ趣味のレベルにまで上がってないな。
 川魚食べたことないな…どっちかというと肉だからか。」

彼女の服装から身軽な職業じゃないかという護衛というか違う気がしている。
あくまでもざっくりと観察した結果なので彼女がどんな職種でどんなことをしているか知らない。

これを持ってきた、と示したのは目の前の綺麗なキャラックという船。
新品ほやほや感満載でここに来た目的はこれの引き取りという大事な事をする為。
釣りよりも彼女そのものについて興味が自然と…じっと見つめる魔王。

アカサギ > 仕入れた情報によると、なにやらまたこの国に妙な雰囲気と言うか。
変な気配が満ちてきている雰囲気がある様子。
まだ詳しい情報を入手してはいないけど。
この国のことだから、またぞろトラブルか祭りごとか……。
ま、騒がしくなるのは間違いないだろうね。

「これ? ……わぉっ。
 立派な船ですねぇ……。魔王さまがいわゆる経営者ですか。
 あれですね? タカクケイエイ? あれ、何か違うな。
 美味しいですよ、お魚」

目の前の船。あったのは気づいていたけど。
まさかこれこそが商品だとは思わなかった。
思わずふえぇ、と声が漏れてしまうけど。
そこで、相手の視線に気づき。

「……えっと、何です?
 アタシの顔に何か付いてます?」

見つめられると、ちょっと照れる。
なにせ距離が近いから。

魔王劉仙 > 興味がない事にはとことん首を突っ込まない魔王、
侵略戦争とか魔族の領地を広げるとか殆どしないので、
この国がどんな方向に進もうが変な雰囲気になろうが実害がない限り
注文が入れば船を作り売って材料買っての繰り返しをしていく。
祭りならひっそりと参加したいし、そうでなければ出なくていいのだ。

「これはキャラックという船になるな。中型で外洋にもいける口である。
 大型の船一度だけ注文が入ってあれは後にも先にも作りたくない…。
 船台から海に落とす際に高波で色々と設備が浸水してな…。
 名誉経営者というやつかも知れん、何かあったら怒られる役。
 実質な経営者は別にいるからお飾りともいうな、我。
 魚より 肉だな…脂の乗った肉…」

然し部下が一向に戻ってこない。
船着き場を管轄している建物の方をざっくりと見たが部下が出てこない。
彼女に視線を戻して ふむとじーっと見つめて見つめて見つめて。

「見目麗しい顔立ちにそそるな、と思っただけだ」

率直に嘘偽りのない言葉を彼女に囁くように語り掛ける。
距離が近いのも手伝って覗き込むように流し目で?見つめ続ける。

アカサギ > この国の状況が動けば動くほど。
アタシみたいな職業のヤツには、稼ぎ様が出てくる。
とはいえ、本当に国家の危機ってくらいの動乱はゴメンなんだけど。

「へぇ~……。これで中型なんですか。
 ふむふむ。船を作る、ってのも。大変なんですねぇ。
 逆に言うと、会長職とも言えません? それ。
 お肉もいいですけど、バランスのいい食事は大切ですよ」

野菜とかは非常にイイんだけど。
こっちの国だと、野菜の調理法がまぁ乏しいんだよねぇ。
ま、新鮮な野菜ってのは大抵貴族の口に運ばれるから仕方ないんだけど。

「……アタシ、口説かれてます?」

ストレートな物言いに、思わず照れが加速してしまう。
なんというか、相手が男性でも女性でも。
まっすぐに物を言われると、ちょっと本気でそわそわしてしまう。

魔王劉仙 > 魔王じゃなかったら確実に我絶対職人やってた。
生まれ持った魔力の量と質で職業が決まってしまったものなので
魔族という枠を超えて魔王で収まってしまった存在枠。職業で種族だ。
国家の危機はあればどうなるのだろうな、我は。

「中型だな、小型のはマスト二本の三角帆があるキャラベルというこれも外洋行ける口の船だ。
 ちょっとこれよりは小さいが喫水が低いから岩礁地帯でも平気で操作次第で乗り越える事が楽。
 キャラックは図体が大きいからか船足遅くてな、積み込めるのはいいが…。
 そうともいう、会長職って意外と難しい。
 野菜…はあまり好き嫌いないな、生でぼりぼり食うしな。」

野菜の調理方法…魔王 単体で料理はする方。
ただし人の国での調理法が乏しいからか主に魔族の国仕立で。
新鮮な野菜新鮮な肉、新鮮な食糧諸々生活物資は貴族優先の筈。

「………む?そうだと言ったらどうなるのだ?」

直球のみだった。真面目な顔で冗談に聞こえなかったらしく
そうであればままよいけるところまでいってやると切り替えてみた。
余り人様を口説くとかしないので久しぶりの愛のある言葉を同性相手に抉る様に言い続ける。

そっと座っていたからか アカサギの手に魔王の手が触れたかもしれない。

アカサギ > 職業、というのは。ある意味呪いみたいなものかもしれない。
アタシも、なんていうか。
運命と言うか、そういったものに導かれて殺し屋やってるし。
いや、職業選択の自由とかもあるのかもしれないけれどもね。

「へぇ~……いろんな種類があるんですねぇ。
 ふむふむ。勉強になります。
 ふふっ。でも、会長職。やりがいはあるんじゃないですか?
 いや、調理しましょうよ」

船について勉強しつつ。
調理をしてください、という。
本当に。野菜のポテンシャルは凄いのに。
この国ではレパートリーが少なすぎるんだよねぇ!

「……え、っと。とりあえず驚きます。
 んで、困ります。いや、困るっていうか。
 どう反応したものか、と。そういう感じでうろたえます」

まさかの口説きでした。いや、直球だなぁ、この人!
当然だけど、嬉しい嬉しくないなら、嬉しくないわけは無い。
基本アタシって、口説かれるようなタイプではないし。
ただ、なんというか。

「……あの。なんでアタシを口説くんです?
 魔王さま、なんてランクの人なら。
 アタシ以外にも、もっと有能で魅力的な人は一杯知り合いにいるんじゃないですか?」

触れられた手を、軽く握り返してみる。
これは、率直な疑問だ。
これといって特徴の無いミレーのアタシを、魔王という人が
気にかける理由が分からないのである。

魔王劉仙 > 呪いというのは名前も呪いではないか。
名でその者を縛るのだ、名こそ呪いと置き換えればこれほど恐ろしいものはない。
職業よりも柵という本質的なもの、偽名にしても本名にしてもついて回る呪い。
意外と職業の選択は今までの人生とその者が決めるものではあるまいか?
魔王という存在になったとしても後悔はないからだ。

「船旅とかに興味があればダイラスのその手のギルドに行けば宜しかろう。
 ヨットサイズの小舟とかは硬貨数十枚で手に入るぞ?
 こう現場に立つことが多い教官とかやりたかった、な、我。
 調理な…煮る煮込む焼く茹でるはありそうだがそれ以外なさそうだ。」

野菜は全世界の物が揃っていそうな気がする。
果物もあるようだし、穀物も然り。ただしその料理に至っては数が少ない気がする。

「ふ、む。………冗談だ。」

口説きは冗談だ、と真面目な顔が緩んだ。
暫く真面目な顔をしていたからかやはりがっと押し倒した方が良かったかとブツブツと呟き始める。

「口説きに理由はあるのか?
 魂引かれる存在にこそ愛の言葉で囁かないで如何するのだ。
 恋は一人で出来ると思うが、愛は一人では決して出来ぬからな。
 魔王は孤独でな…孤高にして壁が連なる。知り合いは少ないのだ。
 友人も少ないな…昔は多くいたのだが今は…な。」

尻尾がまた再び元気なくすようにぱったりと地に伏せる。

アカサギ > よくよく考えれば。
ただの殺し屋のアタシが、魔王様と会話してるというのは。
これはまぁ、とんでもないことなのではないか、と思う。
だからなのか、いろいろと考えてしまうのだ。
これもまた、出会いからくる学び、なのだろうか。

「ん~……立場上、一人で船旅、ってのは難しいので。
 でも、東の国にもう一度行ってみたいっていうのはありますね。
 ……ふふっ。お互い、自分の今の立場には思うところあり、ですか。
 いや、基本はそうですけど」

その、煮る焼く茹でるに、もう一つ手を加えるってのが大事なんだけど。
いや、でも正直。そもそも調理から料理にクラスアップするって。
結構ハードル高いんだっけか。

「……冗談ですか。いや、びっくりしました。
 ……聞こえてますよ。もぅ。
 押し倒されてたら、パニックになるところですよ」

そうなった時、自分がどう反応できるかなんて分からない。
笑わば笑え。そもそも恋愛経験なんてほぼほぼゼロの女なのだ。

「う、含蓄あるお言葉。
 でも、そうですよねぇ……恋と愛、ですか。
 ……ワタシも、友達は少ないですね。
 最近、ようやっと二、三人くらいできたってぐらいで」

知り合いは多いんだけど、っていうのは。アタシも同じ。
思わず、アタシもしんみりしてしまうが。
ちら、と相手の顔を見て。深呼吸。

魔王劉仙 > 魔王は相手が暗殺者とかは知らない存じない。
暗殺者とは闇夜に蠢く仕事人のイメージが強くてー魔王という職業におまけとして
アサシンスキルはあるがアサシンと暗殺者は違うのではと思っているので
スキルのことは言わない悟らせない、命大事に!

「ついこないだ行ったから東の国は。
 文化面はかなり違うから面白い面はある。
 …調味料がここは少ないな、味が殆ど濃厚か塩味だ。
 いや、香辛料があまり出回っていないのも痛いな…!」

調味料と香辛料が少ない気がするというかあれは量が少なく高い。
調理器具も然り諸道具から根本的に少ないのだと思う。
一通りそろっている人がいたらそれはそれで見てみたい。

「押し倒していたら面白い面が見れたのか。」

同性を押し倒す事はあまりしてこなかった。
過去においては色々としてきた方だが―これでも子持ちであったし。
色々とあって今は一人の女だ!悲しいかな…。

「まぁ、我、孫もいるのでな…
 あまり行動に任せてガッとは行ったらヤバい。
 友は大事にせよ、長く生きて来たものから助言として置く。

 さて、そろそろ我…呼ばれたようなので行くでな。」

向こうの建物の方からこれぞ海の男的な部下たちが手を振って呼んでいるのが見えた。
釣竿を持ちよっこいせと立ち上がるとまたな、と言い残して小走りで桟橋から建物の中へと去っていった…。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からアカサギさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」から魔王劉仙さんが去りました。