2019/05/25 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にリリトさんが現れました。
リリト > ザブン、ザブン、と波が港に打ち寄せる。
船の荷揚げ場には多くの船員と荷運び人、海兵や乗客などが行き交っている。
そんな海の入口に、空いた木箱の上に乗ってお腹を擦る一人の少年が居る。
どうも見た目から魔族らしい、コウモリ羽と尖った尻尾を晒し、
物珍しさからジロジロみられる視線も気にせず、腹の虫がぐぅぐぅ鳴った。

「うう……お腹空いた……、でも僕、お金無いし……」

夢から夢へ旅をしてきたはいいものの、路銀など持たずじまいのこの淫魔の少年はいつも腹を空かしていた。
それもそのはず、精気を吸ったことが生まれて無いものだから
ちっとも栄養が足りていないのだ。
人間の食事でも無いよりはマシだが、大食らいな上に栄養にはほとんどならず、その上燃費がすごく悪い。
花の精気を吸って急場をしのいだりもしたが、流石に限度があった。
ぐったりと木箱の上に横たわる。

リリト > 「仕方ない……今日は宿屋の裏手でお客さんに夢を見せてそれをちょっとだけ食べよう……」

しょぼしょぼと元気のない足取りで浮遊しながらその場を去った。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からリリトさんが去りました。