2019/05/17 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にホアジャオさんが現れました。
■ホアジャオ > 昼の暖かさがほんの少しなりを顰め、真円に近い月が冴え冴えと空に昇る夜。
波止場に波が当たる音が穏やかに響く船着き場には、街灯が灯っているものの、昼の喧噪が嘘のように人気が無い。
定期の船便はもう終わってしまって、時折個人所有らしい船に人が出入りするくらいだ。
そうやって静かに月光が降り注ぐ船着き場の端、貨物用の空の木箱が積み上がった場所。
その木箱のひとつに腰掛けて、ぼんやり波間に潤む月を眺める女がひとり。
その紅い唇は、すこし満足げな笑みを作っている。
「哦(ああ)ー…遊んだ、くたびれたァ…」
ぼそっと零した後、ぐっと伸びをして背後にそのまま倒れ込んだ。