2018/10/09 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にジンライさんが現れました。
ジンライ > 夜の船着き場。
少し豪奢な、クルーザー程度の大きさの船から、痩躯の男が姿を現す。
「……思ったよりでかかったなァ」ぼそりとつぶやく声は波音に紛れる。
「仕方ねェ…」

ジンライ > 男の影は一度桟橋に飛び上がり、何かを船の甲板へと降ろす。降ろす度に、ごとん、と重い音とともに船が揺れる。
「これくれエでいいだろ…」男は再び船に降りる

ジンライ > 船の甲板に大きな麻袋。赤いしみがどんどん広がっている。
それに先に降ろした、石を括り付けた縄を、鼻歌交じりに巻き付けては縛る。

ジンライ > 全部括り付け終わると、一兆上がり、と口の中で呟く。
袋の方を乱暴に蹴り付け、甲板の柵の間、桟橋との間へと押し出す。
「よっこら…」縁まで来たところで、縄の先の石を海の中へと次々に放っていく

ジンライ > 半分以上放ったところで、袋の方がずる、と海中へ引かれ始める。
「よしよし…」
ほくそ笑みながら残りの石を放り込んでゆけば、ついにどぽん、と袋も海の中へ。泡を放ちながら、海底へと静かに沈んでゆく…

ジンライ > 沈んだのを確かめてから、あーあと声を上げて立ち上がる。首を回し肩を回してから、再び桟橋の上へと飛び乗る。
後にした甲板を確認するように見下ろして「…結構汚しちまったなァ…」後頭部をぽりぽり

ジンライ > ま、そこまで『掃除』してしてらんねェや。自分で鼻で笑ってから踵を返し、街の方へと去ってゆく。
船は何事もなかったように、波に揺られている…

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からジンライさんが去りました。