2018/08/24 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にリュシーさんが現れました。
リュシー > (嵐は過ぎ去った、とはいえ、波はまだ高く、吹き抜ける風は熱を孕んで強い。
桟橋のたもとへ積まれた木箱の上、浅く腰掛けてぼんやりと海のほうを眺めている、
己の服装は上から下まで、すべてが借り物である。
しかも、借りた相手が娼婦のお姉さんであるからか―――――
裾の長さこそくるぶし程度までと大人しめだが、襟ぐりは深く、
たっぷりしたスカート部分を含め、生地がそこはかとなく透けそうで、涼しくはあるのだが心もとない。
ついでに、靴はやはり大きめで、踵が華奢で―――――裸足になったほうが、
きっと歩きやすいだろう、という代物だった。

それでも、もちろん、裸で出歩くよりはずっとましである。
気ままな風に髪を弄らせるまま、ぶらぶらと足先を揺らして―――――)

………こんな日に船旅とか、きっと地獄だろうなぁ。
あそこに泊まってる船なんか、めちゃくちゃ揺れてるし。

(海を渡る旅というのは、まだしたことがない。
悪天候に遭うことだけが苦労ではなかろうけれども、そのあたりが、
己の想像力の限界だった。)

リュシー > (―――――風の匂いが、ふいに変わった気がした。

正確には、風がより湿気を含みはじめたように感じられた。

ため息をひとつ吐いて、弾みをつけて木箱から飛び降りる。
ワンピースの尻の辺りを叩いて埃を落とすと、のんびりした足取りで歩き出す。
雨に降られるのも決して嫌いではないけれど、蒸し暑さが増すのはつらい。
べたべたになって後悔しないよう、早めに屋根のあるところへ戻ろう、と―――――。)

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からリュシーさんが去りました。