2018/01/02 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にイーヴィアさんが現れました。
イーヴィア > (港は今の時間からが、最も活気に溢れる。
荷卸の最盛であり、水夫達が陸で羽を伸ばす時間であり
そしてそんな者達を迎え入れるべく、様々な店が呼び声を響かせ始める。
其の中で、港をふらりふらりと歩きながら、其の場で開かれている、蚤の市の様な露店を眺めては
何か、珍しいものや、面白いものが無いかを探しながら。)

……ふーむ…冬は流石に、中々量は少な目か…やっぱ春夏だなァ。

(ひとりごちるように、ぼそりとそんな事を。
元々こう言った野外露店自体は以前から開かれていたが
矢張りこの時期は寒さや季節もあってか、売られている物自体が少ない。
ふむ、と腕組みしながら歩みを進めれば、端から見回って、そろそろ反対側へと到着してしまいそうだった。)

イーヴィア > (冬の魚、だとかは当然水揚げされているし、そう言うのは目玉として出されている
ただ、生憎ながら己の目当てがそう言ったナマモノではないのが惜しい
何も手に入らなかったら、一匹買って、宿の料理人にでも捌いて貰おうか、何て事を思いつつ
結局辿り着いた港の端っこ、とうとう露店も途切れて、目惜しいものも見当たらず、と言った所で。)

………やっぱり、もうちっと長期で掘りに行くしかないかね…。

(此処で手に入らなければ、残る選択肢は多く無い。
九頭竜山脈の辺りまで、採掘の旅に出るのが一番な訳だが
店も大きくなってきた今、余り長い間外に出るのは少々心許無い
何せ、売ったり買ったりは従業員にでも十分に可能だが
肝心の鍛冶修理を一手に引き受けているのは、己なのだから

むーん、と考えながら、其の辺りに放って在った空の木箱へと腰掛けて)。

イーヴィア > (そもそも、こうして素材探しに己が出張って居るのは、先日の大仕事の影響だ。
大量の装備を修繕、ついでに新品を納入する事に為ったために、店の在庫が一時的にすっからかん
と言うか、だからこそ他の小さな店が受けなかった仕事をうちで受けたのだが
御蔭で、此処最近は特に、買い付けだけで済ませる事が出来ていた素材調達では足りていないのが現状
店が回らない訳ではないが、此処から先、また大口の依頼が来た暁にはマズイ。)

……近場で済ますのは甘かったか…、……仕方ない、店には言伝でも頼むか。

(本当なら、採掘の旅に出るのであれば、それなりの準備が必要だ。
王都の店に戻れば、其の辺りの準備は全て自前で済ませられるのだが
王都へ戻るよりも、此処から山脈へ向かう方が圧倒的に早いのだ。
幸い、此処ならば必要な物を揃えるのは可能だろうし、買い付けの為の資金を其方へ回せば問題ない)。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にサヤさんが現れました。
サヤ > 故郷では今頃の季節は年越しの祝いの真っ最中なのだろう。
あいにくこの国に新年を祝う文化は無いようで、いつも通り営業に励む露店が並び。
その露店を何気なく眺めながら歩くも目的は買い物ではなく。
懐の寂しい年越しとなったこともあり、何か仕事になるような話はないかと商人や買い物客の会話に耳を澄ませ。
とはいえ、そう簡単に仕事が見つかるはずもなく、露店筋の端まで歩けば小さなため息と共に海に視線をやり。

「そろそろ、こいつの手入れもしてあげないといけないんだけどな……」

腰に差した鞘から愛刀を抜き、光に金属光沢を輝かせ。
故郷由来の武器ゆえに切れ味も強度も申し分なかったが、整備に上質の鋼を必要とする上に珍しい武器であるがために
この地方で扱える鍛冶屋も少なく、どうしても手入れにコストがかかることが悩みの種で。

イーヴィア > (一度決めてしまえば、覚悟をするのは早い。
元々店を構える前は全て自給自足だったのだ、今でさえ短期的に旅に出る事だって在る。
寧ろ、こうなってからが己の本領発揮だろう、とやる気に満ちた表情になり

――ふと、そんな折、水夫達や買い物客の流れから離れた所に、一人の娘を見つける
其れが唯の娘ならば眼に止まらなかっただろう、けれど、其の腰に挿さっているのは、独特な獲物
珍しい物だと、一寸眉尻を跳ね上げれば、座っていた木箱からゆっくりと腰を上げ、其方へと歩み寄って行き。)

―――なぁ、御前さんはサムライって奴かい?

(――果たして、其れは聞き及んだ名称故に、イントネーションは怪しかったが
そんな風に声をかけては、片掌を掲げながら、挨拶の代わりとするだろうか。)

――嗚呼、悪い、珍しい獲物を持ってるもんだから、ついね。

サヤ > 露店から聞こえる喧噪を背に、刃こぼれや歪みがないか鋭い目つきで点検して。
背後から声をかけられると軽く首を動かして近づいてくる男に視線を送り。
身体を回して相手に対面するようにすれば相手に刃の横を見せるように体の前で斜めに構え。

「いや……ただの旅人だよ、女は侍になれないから」

声をかけてきた男は身体こそ大きく威圧感こそあるが、いきなり攻撃してくるような危険性はないように感じられ。

「これは私の父が使っていたものだ、故郷から出てくる間際に預かったんだが、あいにくこの国では扱える鍛冶屋が
少ないようで困ってるんだけどね」

イーヴィア > (――抜かれた刀は、独特な形状をしている。
明かりに照らされる其の刀身は、中央へと溝が刻まれており
其れは東方の技術と言うよりも、寧ろ大陸の剣で良く見られる技法だ。
此方へと振り向いた娘の構えには隙が無く、其の刀が飾りではないと知れる
響く返答に、ふぅん、と納得したように頷いては、片掌を下げて。)

……そうなのか、ソイツは知らなかった。
でも、刀使いには違い無さそうだが…、……ふむ、鍛冶屋を探してるってことか?

(――改めて、娘の携える刀へと視線を落とす。
良い刀だ、其の芯は狂いなく真っ直ぐに鍛たれている。
確かにこの大陸で、其れを扱う鍛冶屋は少ないだろう
東方の技術と言う物が此方側に流れて来ることは少なく、貴重なのだから。)

―――……昔、客から注文を受けてな。 一から刀を鍛って、納めた事がある。
……生憎、刀使いってモンが少ないんで、定期的に鍛ってる訳じゃあないが…。
其の杵柄で良ければ、見てやれるぜ?

(――数年前、か。 刀を鍛ち上げる事を条件に、刀に関する技法を学んだ事がある。
そう告げながら、懐から取り出したのは一つのタグ
『ヴァルケス武器防具店』と刻まれた、身分証代わりの様なモノを、娘へと手渡そうと)。

サヤ > 「あぁ、以前にだめになったこいつを鍛えなおしてくれた鍛冶屋のおやじが死んでから、代わりになるような鍛冶屋がいなくて」

重量増に伴う軽量化の溝と、故郷独特の形状から降りなす刃先はこの国の武器にはない輝きを示し。
相手の言葉を聞けば刀から顔を上げ、差し出されたタグを受け取ってそこに刻まれた店の名前に目をやり。

「ヴァルケス武器防具店……」

聞き覚えのある名前だった。
確か冒険者の間でも腕のいい鍛冶屋がいることでそれなりに有名な店だったはずで。
確かにここであれば自身の刀を鍛えることも可能だろう。
だが、一つ大きな不安事項があることも間違いなく。

「店の名前くらいは聞いたことがある、冒険者たちが褒めるくらいだし、言葉は嬉しいが……
あいにく、あなたほど有名な鍛冶屋に依頼できるほど、持ち合わせがないんだ、少し前にちょっとトラブルに巻き込まれて財産も消し飛んだしね」

イーヴィア > ……そうか、ソイツは残念だったな。
大陸側じゃ、王都廻りでも東国の武器防具を扱えるトコは少ないだろうよ。
俺は、偶々教わる機会があったから、まぁ運が良かったがね。

(軽量化、だけではないだろう。 溝があることによって、肉を切った時に刃が深く食い込み易くなって居る。
もう少し時間を掛けて確かめれば、細かな意匠や特徴なども掴めるだろう。
相手がタグを受け取ってくれるならば、良ければ持って居てくれ、なんて宣伝めいて笑い。)

……ふむ…そいつは確かに問題だな…。
……何なら金でなくても、モノがあれば鑑定して代わりにしても良いんだが…マジで無一文な感じか?

(確かに、言われてみれば娘の身なり的に、刀以外に目星持ち物は無さそうだ
商売である以上、其の辺りを無償で、なんてことにする訳には行かず、少しばかり思案しては。
――ふと、思いついた様に、ぽん、と掌を拳で叩き。)

―――……御前さん、ちょいと雇われてみないか?
金が無いなら身体で、てのは基本だしなァ。

(人差し指を立てて、提案するように娘へと問いかける。
――若干誤解されかねない物言いかもしれないが、悪意は無く)。

サヤ > 「無一文というわけではないが……殆ど余裕はないのは確かだ」

冒険者として復帰する際に、刀の修理費以外にもかなりの出費となった。
おまけに呪いと屈辱を叩き込まれた肉体のせいで、不意に資金を失ったりうまく稼げないことも多い。
相手の言葉に力なく首を振りながら答えるも、若干わざとらしく何かを思いついたような相手に首を傾げ。

「……………いいよ。
どうせ汚れた身だし、私自身でも刀の腕でもどちらでも買ってくれて構わない」

イーヴィア > まぁ、其の辺りは見れば判るさ。
別に毟り取ろうって心算もないし、第一刀珍しさに声掛けたのはこっちだしなァ。

(誰にも事情と言う物はある筈だ、其れは別に己が追求する事では無い。
選択肢は相手に任せ、そして、其の答えが返るなら――よし、と頷いて。)

……なら、ちょいと歩きながら話そうぜ。
生憎、今夜の内は何もできないからなァ、ま、のんびり説明するさ。

(ちょいちょい、と、手招く様にして、港より少し離れたほうを示す。
其処に、己が宿を取って在る事を説明しながら
娘がついてくるならば、其の横へと並び立つようにして歩こう。
港も街も、賑やかさを増している。 新年も明けたばかりで此処からがお祭り騒ぎなのだろう。
途中、露店で売っていた鳥の焼き串を、二本ほど買って受け取れば
其のうちの一本を、娘へと差し出して。)

ほれ、奢りだ。
……ちょいと、色々用が在ってな、明日以降、此処で準備してから、山脈の方に向かおうとしてるのさ。
向こうにゃ山賊やらが多いからなァ、俺も自分の身くらいは護れるんだが…御前さんが護衛についてくれるんなら、色々と有難くてね。

(――つい先刻まで、色々と考え巡らせていた事を話しながら
雇う其の内容を、道すがらに説明するだろうか。
あくまで主目的は、刀の腕を買いたいのだ、と、そう伝えながら。
人ごみを抜けるようにして、大通りを行き)。

サヤ > 「そう、まぁ貴方は悪い人じゃなさそうだし、身分も確かだから、不要な心配はしてないわ」

不用意に追及してこない相手の言葉に肩をすくめ。
ついてこいと言われれば刀を鞘に戻して相手の横を半歩遅れてついて歩き。
にぎやかな街並みを歩きながら、相手から差し出された焼き串を受け取れば軽く口角を上げて笑みを浮かべ。

「ありがとう。まぁ、護衛でも荷物運びでもなんでもするよ。難しい私の武器を鍛えてくれるなら安いものだし」

相手の話を聞き、依頼内容を把握すれば自身の満ちた目で相手を見て頷き。
よほどの手練れでない限り、ただの山賊風情に負けることはないだろうと腰に差した鞘を軽く持ち上げて見せ。

イーヴィア > ……さて、どうだかな? ……なんてからかいたいトコでは在るんだが、護衛に嫌われちまっても仕方ないしなぁ?
本格的な修理やらは王都の方に戻った時になるが、ちょいとした調整なら、工具さえあれば宿でも出来る。

そういや、文無しっつってたが、飯は?

(剣を持った相手へと、背中を見せると言う事が、何を示すかは。
時間も時間、腹具合は如何だと一言問いかけては、其の儘宿の入り口へ踏み入ろう
受付へと向けて宿札を掲げ、もし、娘が空腹を訴えるならば、何か料理のひとつでも頼むだろう
階段を上り、通路を歩き、指定された端の部屋へと、其の儘案内したなら。
扉を空けて、相手を招く様に入室を促して。)

荷物運びは困った時にだなぁ、こまごました雑務も頼むかもしれないが、まぁ、其の辺りは其の時にだ。

(片目を瞑って見せながら、部屋の中へと共に入れば、後ろ手に閉める扉
部屋の中には大きな荷物袋ひとつだけ、あとは元々のテーブルとベッドと、そんな様相。
早々に食べてしまった串鶏は、残りの串を、屑篭へと放り込んで――ふぅ、と、ベッドの淵に腰を下ろす、か)。

サヤ > 「じゃあ、お願いするよ。軽い整備くらいならいつも自分でやってるけど、職人がやるほどじゃないし」

相手の背中を見ながらおとなしく後をついていく。
隙だらけの相手の背後を切り捨てることなど容易だろうが、一度仕事を受けたからには相手が約束を反故にしない限り
裏切る気などさらさらなく。
宿につき、食事について聞かれれば軽くかぶりを振り。

「大丈夫、あまりお腹空いてないから」

かつての生活以降、あまり食欲が訴えることが減ったような気がする。気のせいだろうが、自分も少し人間離れしてきたのだろうか、などと自虐じみた思考をしつつ相手に付いて部屋を訪れ。

「わかった、じゃあ、その代わりに私の刀を手入れしてもらえるってことでいいのよね」

相手に促されるままに部屋に入り。
椅子を引き出してそこに腰かけつつ、部屋の隅に鞘を立てかけ、ベッドにくつろぐ相手を見ながら確認の意味を込めて聞き。

イーヴィア > クク、其の辺りは、自分がやった方がマシだ、何て言われない様にしないとだ。

(鍛冶屋としての腕は、其の仕事ぶりでのみ評価される。
他の者からの評価は、あくまで店へ訪れて貰うまでの物。
99人が及第点を付けたとて、1人が落第を押す事だって在り得るのだから。

食事は必要無いと言うなら、そうかと頷いて部屋へと赴き。)

嗚呼、其れで良い。 もし仕事の内容が、手入れの代金上回っちまうなら、其の分は払うしな。
すぐに調整が必要なら今見るし、必要無いなら出発前までの何処かで一度整える。
後は…、……とりあえず、今日は一部屋しか取れてないから、もし別部屋が良いなら明日からだな。

(そこは、予定外だったから勘弁してくれ、と。
ベッドも結局ひとつしか無い、ソファも備え付けは無い部屋。
一度見回してから、サイドテーブルに載せられた水瓶の水を、ぐい、と一口飲んでから。)

……そう言えば、さっき身体もって言ってたな。
売りで稼いでるのか? ……嗚呼、いや、純粋に聞いてるだけなんだが。

サヤ > 「わかった、部屋は気にしないでいいよ。雨風させしのげるならどこでも問題ないから。
こいつの整備は……日が昇ってからで十分だと思う、さっき見たときは歪みもなかったし」

部屋がないことに対して謝罪する相手に軽く掌を見せて気にしないように促し。
もともと故郷を追われて旅に出た身、安全さえ確保できるのなら、切り株に座って寝ることも容易くらいには鍛えており。

「言ったでしょ?汚れてるって。
まぁ、そっちはプロじゃないから、流されてもらえないまま終わることも多いんだけど」

相手の言葉に対し、特に険悪感を出すことなく、苦笑を浮かべながら答え。

イーヴィア > そうか? なら良いんだけどよ。 そりゃあ、野宿よりはマシだろうが…。
……嗚呼、いい、んじゃ御前こっちで寝ろ。

(旅人であるなら、確かに慣れているのだろう。
ただ、慣れているからと言って、床が寝心地良いとは言えない筈だ
ふと、思い立って様に娘へと向けて、寝台の上をぽむぽむと叩いて見せれば
己はゆっくりと立ち上がって、代わりに椅子を寄越せと言わんばかりに相手の方へと歩み寄り。)

……そうかい、ま、確かに余り割りの良い稼ぎ方とは言えないだろうしな。
買っておいて逃げちまうようなタマの小さい奴なんざ、ちょいと刀で脅しちまう位で良いと思うぜ?

(――汚れている、と言う内容にまでは触れぬけれど、けれど、凡そは察せる事だ。
戯言めいて、そんな軽口を響かせたなら、そっと手を伸ばし――おそらくは、己宵も歳若いだろう娘の頭を
ぽむり、と掌乗せて、わしゃわしゃ撫でようとするだろうか)。

サヤ > 「…………脅せたら苦労しません」

あくまで契約者相手にたいし、自分がベッドで寝るという選択は中々できないのか、相手が立ち上がっても動こうとはせず。
逃げるやつは脅せという相手の言葉に少し視線をそらし、小声でつぶやき。
確かに相手の言うように金を払わない相手を脅せば問題ないだろうが、一度まぐわってしまえば抵抗すらできないのだから、
それも難しい話で。

「んっ…………なんなら、試してみますか?」

髪をかき乱されれば思わずそれを止めようと相手の手首をつかみ。
そのまま相手の目を見上げながらまるで道具を試用してみるかどうかのような雰囲気で聞き。

イーヴィア > ―――……腕が悪いとか、そう言う話じゃ無さそうだな。
何か、弱みでも在るのか?

(――刀を扱える以上、力の問題では無い筈だ。
脅せない、と言う言葉には、僅か首を傾げながら――其れは、仕事にも関わる事ゆえに、問う。
伸ばした掌、其れが捕えられてしまえば、此方を見上げる瞳を真っ直ぐに見返して。
余りにも気軽な、自らを道具として見ているかの如き声音で、試用を問うなら。

――少しだけ考えた後に、ふ、と笑い。)

……御前さんが金を稼ぎたいんなら、俺は断らないぜ。

(――試しはしない、と、一言告げる。 抱くのならば、対価は払う、と。
手首をつかまれたままで、指先をそっと娘の目元へ伸ばせば
柔く、戯れる様に擽ってやり――それから、ゆっくりと、再び背後の寝台へと腰掛けて。

――如何する? と、今度は此方から問うて見よう。
もし、其れに応えて娘が此方へと近付いて来るならば
其のときは、両掌を伸ばして、其の身体を抱きとめようと、する筈で)。