2017/05/01 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にマティヤさんが現れました。
マティヤ > ねずみの這い回るような寂れた倉庫、船着き場にいくつも点在するうちのひとつ。
出入りする人間の装いは一定のものではなく、うさん臭いぼろ着から相応に整った身なりまで。

「…… クソだな、クソ。まじでクソ」

扉代わりの薄布を潜り抜けて出てきた痩躯も、そのうちの一人。
無気力な口元に細長い煙管を挟み、甘ったるい紫煙をぷかぷかと燻らせている。
苦いものでも含まされたみたいに、眉間には浅くない皺が寄っていた。

「どンだけ足元見りゃ気ぃ済むんだか」

ターバンの合間から溢れる髪をくるくると弄ぶ手つきに苛立ちが覗いている。
定期船の船長に渡した袖の下で危うく足が出るくらい、商談の成果は芳しいものではなかった。
それもこれも吹けば飛ぶような木っ端商人の身分が悪い。

マティヤ > 夜風が纏まりきらない頭髪を揺らして、鼻筋にかかるのが鬱陶しい。
煙管の吸い口でそれを横合いへと払いのけて歩を進める。
すれ違い様の見知らぬ誰かに喧嘩でも吹っ掛けてやりたい気分だけれど、結末が目に見えているのでしない。
フクロになって終わりだ。

「やめてェんだよな、そもそも――向いてないっていうか、ホントに」

潮くささの染み付いた木箱に腰掛ける。
景気のよさそうな船員たちの談笑を、遠目で憎々しげに睨めつけた。
とりあえず自分より幸せな奴らみんな死ね―――。

「有り金みィんな博打に突っ込んでやろーか」

言うには言うが、そんな度胸があるでもなし。
ベルトに下げていた革袋から、出した酒瓶の蓋を開けて煽る。
度の強さに目眩がして、視線がさらにとろんとハリを喪ってゆく。
明日からはまた東奔西走、けちな金のために。
やってられない、やるしかない――どこで何を間違えたのか。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からマティヤさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にシャルレさんが現れました。
シャルレ > 初めての遠出のお使い。
お目当てのお魚を仕入れるための伝票を渡すという用事も済ませたし、
あとは帰るだけ、お使いを済ませたら自由にしていいと言われたから、見慣れない町並みを歩いてみる。
潮の匂いが鼻にムズムズする感じ、フードをかぶったまま周囲を見回しつつ港を歩く。

お魚の匂いに包まれてる場所は、なんだかイイとこだと認識した。
ここの野良猫が痩せてないのはそのせいだろうと、たまに目の合う猫の姿にフフッと笑いながら、歩いていく。

シャルレ > お魚の匂いと水揚げされる様子に興味を惹かれてしまうのは猫だからか。

つい、ジーっと見つめてしまったり
港は似たような船や似たような作りの倉庫が並んでて
気づけば随分歩いたものの、周囲を見回す。

どこの通りから入ってきたのか、わからなくなってた。
フードに目元は隠れてるけどキョロキョロして、少し挙動不審に映るか、あからさまな迷子に見えてるかのところ。

シャルレ > フードを両手で押さえながら路地裏に入り込む。
港には人が多すぎてバレるとイロイロ怖いことになりそうで、古びた倉庫の中に入り込むと
人目はないこをと確認し、姿を猫にかえる。

白い猫に姿をもどせば、ここには野良猫も多く、帰り道も帰る方法も知ることができる。
王都へと帰れる方法を聞き出せば、港猫とも少し仲良くなり王都へと帰ることができた。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からシャルレさんが去りました。