2017/04/23 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にエズラさんが現れました。
■エズラ > 春の陽気が漂う季節、夜になっても時折吹く潮風は温かさを帯びていて過ごしやすい――船着き場の端で、男が一人、釣り竿を垂らしていた。足下には煌々とした明かりを放つカンテラを置いて、夜の海を照らしている。その光に集まってくる魚を釣り上げてしまおうという算段である。算段であるが――
「ちくしょう、ピクリともしやがらねぇんだからよう――」
既に小一時間ばかりそこで粘っていたのであるが、未だ釣り竿は微動だにしない。流石に諦めて場所を変えるか、それとももう帰っちまうか――そんなことをごにょごにょと考えながら、結局もう少し粘ってみることにするのである――
■エズラ > 「……――きたっ!」
男が手の先に何かを感じ、瞬間的に釣り竿を引き上げる――糸の先端には、どこからか流れ着いたのであろう海藻の束がこんがらがっているのみである。暫し呆然とそれを眺めていたが、ため息をついて釣り道具を片付けると、カンテラを片手にとぼとぼと帰路につくのであった――
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からエズラさんが去りました。