2016/09/04 のログ
ルミエナ > 急ぎ足に向かえばやはりというか船の方が先に到着して。
これならばいきなり乗り込む方が早いかと居場所のわからない部下よりも自分の腕の方が当てになると判っているだけに足は止めずに。

近づきはっきりと船のシルエットが判る距離にまで近づけば数名の人影が見え…

「そこの船!船名と積み荷を申請しろ!この時間に寄港するという話は聞いていない。何を運んできた!」

船の乗員が誰で何名いるかなど気にせず。判っても全て捕まえてしまえばいいという考えで声を張り上げて

オーギュスト > 「あん?」

この時間に見回りが居るとは驚いた。
新人か何かかと思いそちらに視線をやれば……

「……女ぁ?」

この時間、この場所で、女騎士が一人。
何をやっているのか、一瞬きょとんとして。
――まぁ、見回りなのだろう。

「――めんどくせぇな。おら、見なかった事にして帰んな」

しっしっと手で払うような仕草をして。

ルミエナ > 「なんだ貴様は。女で文句があるのか?」

何処かで見た顔だが暗さではっきりとはせず。
ただ性別で馬鹿にされている事だけははっきりと判り眉間に皺が寄り。

「何を寝ぼけている。早く船名と積み荷を申請しろ。
場合によっては騎士団が差し押さえる。こんな時間に寄港する自体怪しいな」

払われる様な仕草をしても気にも留めずに船にと近づき再度同じことを命じて睨み付けて

オーギュスト > 鼻っ柱が強い。
こりゃぁ煙たがられて左遷でもされたか、と考察しつつ。
面倒そうに情報将校二人に取り押さえるように命じる。

「怪我させるんじゃねぇぞ」

一応、情報将校も第七師団の一員だ。
それなりに荒事には慣れている。
やれやれと肩をすくめながら、ゆっくりルミエナの方へ近づいていき。

ルミエナ > 今夜を終えれば城に戻れると思っていたがこういう不法な船を見つければ期間が延びると思わずため息が漏れ。
男の命令で近寄ってくる二人に目を向け

「逆らうなら全員捕まえるだけだ」

流石に近接でやり合うには二人相手はきつい。
それならばと一度後ろへと距離を取り。

「女と馬鹿にしたことを牢で悔やむといい」

軽い音をたて両手を合わせればその間に紫電が走り…段々と激しくなるそれを向かってくる二人に解き放ち、死にはしないは痺れでしばらくは動けなくしてしまおうとする

オーギュスト > 『ぐぇ!?』
『げっ!?』

蛙のような声を出して情報将校二人が倒れこむ。
女と侮ったか、それとも騎士だけあって剣でくるとでも思い込んだのか。それとも、この騎士の魔法の力が予想以上に強かったか。
いずれにしろ、情けない事この上ない。

「お前らなぁ……」

はぁ、とひとつ溜息。
仕方がない、自分で相手をするしかないか。
ゆっくりルミエナの方に近づき、相手の灯に顔を晒す。

ルミエナ > 「少なくとも一人で見回るだけの実力はある。身をもって知れ」

倒れた二人を見下すように告げればいまだに紫電を走らせたまま男へと視線を向ける。
次はお前にぶち込むという様に

「もう少し荒事に向くように躾けた方がいいな。私でなければ死んでいる」

巻くまで捕まえるが目的なので殺しはしなかったが…
次はボスだと思われる男が来ると紫電を放とうとするが…。

「……どこかで…7師団の団長に似ているな」

晒された顔を見て見た顔だと思わず見つめる

オーギュスト > 「肝に命じとくよ。こいつらは帰ったら再教育だ」

情報関連の仕事に使いすぎたせいか、荒事の訓練が疎かになっていたらしい。
タナール攻略戦にでも連れて行くとしよう。

流石に王国騎士相手に大剣を抜くわけにもいかず。
素手で魔法の相手は面倒だなぁと嫌な顔をして。

「あん、なんだ俺の顔を知ってるのかよ」

ちとまずい事になった。

ルミエナ > 「帰れたらだ。こんな時間に怪しい船と居る者を返すつもりはない」

もし今の一撃で倒れなければ電圧を上げただけ。
その時は焦げたとしても事故で済ませるつもりだ考えて。

魔法を叩き込む前に見えた男の顔。
知った顔に似ていると見つめれば…はっきりと普段から面倒なほど補充物資を申請する師団の長だとわかり紫電を消し。

「普段から誰が各部隊の物資を手配しているか判っているか。
毎回面倒なほど申請をする師団の長の顔ぐらいは覚えているぞ。
あえて聞く、何をしているオーギュスト将軍」

たとえ相手が自分よりも階級が上でも口調は改めずに問い詰めるようにして

オーギュスト > 髪色といい、この物言い、実直な態度といい。
誰かさんを思い出す娘だ。
が、こうなってしまっては仕方がない。

「あぁ、補給士官か。そりゃご苦労さん」

こちらも戦闘態勢を解き、相手を見る。
眼鏡でよく見えないが……

が、こういう相手にはどうごまかしても無駄だ。
本当の事を言ってやるのが一番速いか。

「貴族どもの密輸船の情報を得たんでな。
横から分捕ってきた」

しれっととんでもない事を告げた。

ルミエナ > 「こちらが覚えているんだ。覚えていて当然だな」

これで覚えていなければ事故で一番きつい魔法を叩き込んだのだがこちらを知る以上それも出来ず。
伊達眼鏡越しに睨む様に見て。

この船は何だと決して引かない雰囲気を滲ませる。

「貴族共の?将軍の師団はそこまでして物資を集めているのか?」

まるで海賊だなと呆れた目を向けて、何でこんなのに気が付いたと肩を落としてしまう

オーギュスト > 「あぁ、そりゃどれだけあっても物資は足りねぇが……まぁ、今回は特別だな」

そう、特別。
ある『積荷』を狙って、奪い取った。
オーギュスト自身はそこまで興味はないが、こういうのに敏感な知り合いが居る。

もし、あいつと同じような娘なら。
これを見れば、少しは態度が変わるかもしれない。

「ほれ、見てみろや」

小型船の中を指で示してみる。
そこにあったのは……

ぼろぼろの服を纏い、首輪をつけられた、ミレー族という名の『積荷』。

ルミエナ > 「それでも少しは押さえてもらいたい。将軍の師団だけで並みの師団は2個養える」

滅多に見ない本人を見れば小言をつい言ってしまうのは仕方がない。
だが特別と聞けばその積み荷が気になってしまい。

「将軍が海賊まがいをした積み荷だ。見せてもらおうか」

貴族がここまでして運ぶのだから薬物か金かと思い見れば……

「そういう事か。これならばこの時間に納得するしかできないか。
で、将軍は積み荷をどうする気だ?」

これは押収すれば貴族の手に戻るか兵士が慰みに使うのは目に見える。
それを考えれば船は兎も角積み荷は自分の権限では扱えない。
それならばと奪ったと言った男に目を向けてどうする気だと

オーギュスト > 「俺の師団は三個師団分は働いてるだろ。まぁ、節約は心がけてるよ」

心がけてるだけで、ちっとも効果が出ていないのは否めないが。

積荷に関してはアテがあるといい。

「夜のうちに九頭竜山方面への荷馬車に乗せこむ。
ドラゴンフィートなら、どうせこいつらの面倒も見るだろ」

ついでにあの男への貸しにでもしておけばいい。
貴族どもに大損をさせて、ついでに貸しも押し付けられる。一石二鳥というやつだ。

ルミエナ > 「それは認めはするが……節約を心がけるなら大目に見る」

それを聞けばそれ以上は強く言い切れず。
しかも本来の職場でないだけに数字を盾に押し込むなどできないだけに今回は引いた方がいいと考えて

「不自然に残っている荷馬車があると思えば将軍の差し金か。
あそこのうわさは聞いている、確かに安心出来るな」

それを聞けば大丈夫そうだと安堵の息を吐く。
積み荷の行先も決まっており、船の正体も知れしかも将軍が関わっているのなら自分に出来る事を越えてしまったと今更に気が付いて

オーギュスト > 補給担当には一定の敬意を払っている為か、こちらも素直にありがたいと頷き。
伸びている二人の情報将校をたたき起こすと、移送の準備を始めさせる。
夜が明ければ、船が多く入ってきて面倒になるだろう。

「話のわかる奴で助かったよ。今度礼の変わりに一杯奢ろうか」

三艘の船が係留作業を終えると、オーギュストはそちらの作業に向かおうとして

ルミエナ > 幾ら補給という強みを握っているとはいえ相手は将軍、自分のような下士官がため口で話していい相手ではないと判ってはいても止められず。
起こされた先程伸した二人を見れば次は今回の奇襲は通じないだろうと見送り。

「こちらで処理できない問題を押しつけただけだ。礼は良い
そうだな…機会があれば奢られよう。では後は頼む将軍。
その船と積み荷は見なかった事にしておくよ」

手持ちの書類に問題なしと書き込めば作業に向かおうとする男に敬礼を行い。
港の管理事務所に向かう為に黍を返して

オーギュスト > 敬礼を返すと、係留作業に戻る。

次の日の朝。
何事もなかったかのように王都に戻るだろう。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からオーギュストさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からルミエナさんが去りました。