2015/12/20 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にセシルさんが現れました。
■セシル > (海鳥の声、波の音。 繋留された漁船が揺れ、軋む―― 船の積み荷を下ろす人足たちの怒号を尻目に、女はひらりと身軽に船から飛び降り、異国の地へと降り立った)…………これで、足りるかい。(引き留めるように手を伸ばす船長へ、無造作に放り投げる銅銭の詰まった革袋。慌ててそれを受け止めた男は、その袋の中身の重さにどうやら満足した様子―― 疑わしげな視線が途端に上機嫌そうに緩み、縁があればまた……など、気さくな声を掛けて踵を返し、そのまま部下共に怒鳴り散らすような指示を飛ばす)……また、か。 ……さぁて、次はどうだか。(そのときまで、私が生きていられるかしら。 女の呟いた小さな声は、波の音と鳥の声に容易く飲み込まれ、掻き消されていくのだった)
■セシル > (目深に被っていたフードを鬱陶しげに脱ぎ捨てれば、鴉の羽根にも似た色合いの黒髪がばさりと広がり、潮風に嬲られて騒々しくはためく。まるで燃え盛る焔のように)…………少し奮発し過ぎたかもな。(今更ながら、あのいけ好かない船長にくれてやった船賃が惜しくなったが、今言ってどうなるものでもなければ、また口を聞きたくなるような相手でもない。……あの男と顔を合わせるのがこれっきりで済むならば、あれは寧ろ手切れ金と考えるべきかも知れない――)……さぁて……。(前髪を掻き上げながら、ひとつしかない目玉で恨めしげに頭上の陽光を見上げる)……選り好みしなけりゃ、今夜の宿代と飲み代くらいにはなるか。(そう呟きながら見回す周囲―― 流石に港湾都市ともなれば、なかなかの栄えっぷりだ。飯の種……もとい、荒くれ者のアテにも困る事はあるまい)……ガタイが良くてやかましいのを2,3人くらい適当に黙らせてやればいいか。(そう呟きながら、革手袋で包んだ右拳を無造作に握り締め、指関節をごきりごきりと不穏気に鳴らす。人差し指と中指で並べて摘んだ胡桃を、2個纏めて粉砕するぐらいの所業は軽々と行える女であった)
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からセシルさんが去りました。