2023/07/14 のログ
ご案内:「セレネルの海」にケストレルさんが現れました。
■ケストレル > 「あ~~~~~~っつ……いやマジかよこれ……。
あの先輩(ルビ:バカ)ども、確実に嫌がらせだよなこれ……」
日射しが燦燦と照り付ける海岸、白い砂浜のその一角
ビーチに到底相応しくない出で立ちの男が佇んでいた
もう間もなく夏本番、魔物たちも俄かに活気づき始める時期ということで王国の騎士に特別任務という形で与えられたのは
セレネルの海の巡回警邏監視および魔物出現時の討伐
一目見て『え、騎士の仕事じゃなくない?』と口にしてしまったケストレルは、
言葉尻を捕らえた諸先輩騎士方により半ば強制的に当任務に就かされていた
下っ端も下っ端、拒否権なんて存在しない立場であるため、当然の様にフル装備
さすがに現地で倒れられては困るという事で、軽鎧に留めて貰えたものの
そのぶん兜は必須な、と頭に簡易蒸し焼き機を被らされていた
「……こういうのこそ冒険者に任せ……あ、俺も一応冒険者か……」
今頃先輩(ルビ:クソ)騎士どもは屯所か酒場で酒飲みながら自分の事を馬鹿にしてることだろう
そう思うと今すぐにでも騎士辞めたろか、と思わなくも無かったが諸事情によりそうもいかず
ただただ苛立ちを募らせてはそれを諦観の形で呑み込んでいくしかなかった
■ケストレル > 密かに鎧の内側を魔術で冷やし続けていなければ早々に倒れていたかもしれない
そう思う程には海辺の日差しは容赦なく照り付け、金属の鎧は鉄板の如くに熱されていく
ケストレルの魔力が尽きるか、太陽が沈むかの根競べ。不毛であることは言うまでもない
「せめて海遊びに来てる女の子の一人でも居りゃ……モチベも違うんだが……」
冷却をフル稼働させても汗が噴き出る兜の下
ケストレルは苦虫を掻き集め煎じて丸めた丸薬を噛み潰し多様な顔をして呟いた
それくらいの役得あっても罰は当たらないだろう?と誰にともなく確認したくなる心境だ