2023/06/18 のログ
ご案内:「セレネルの海/洞窟」にエイブラさんが現れました。
エイブラ > (海岸線の多数ある洞窟の一つ。
奥が海と繋がってる洞窟で、普段は人間の姿で過ごしているのを今日は本当の姿である蛸の姿―ただし本来のサイズよりもかなり小さい―で海水に浸かり寛いでいた。
ときどき触腕を伸ばして貝や蟹、エビを捕まえて貝は殻を剥いて、他の甲殻類はそのまま、バリバリと音を立てて食している)

『人の姿で取る食事もいいですが、この姿で取る食事もやはり良いですね。
新鮮さではその場で採ってその場で食べるのに勝るものはないですし、なんとなく本能が満たされますし』

(ぷかぷかと浮かびながら、ときおり触腕を壁の方に伸ばしてそこに生えている海藻を食べたりしながら、蛸の姿でゆったりリラックスをしている。
ここを住処にしていた半漁人系の魔物がいたが、彼らはすでに海の藻屑となっていて、今頃は魔物でも食べる逞しい魚のえさになっているだろう)

エイブラ > (とぷん、そんな小さな音を立てて洞窟から海へと向かい潜って移動をしていく。
広い場所へと出れば本来の大きさに身体を戻していき、深海を目指して更に潜っていき、海底でないと捕食出来ない獲物を求めていった)

ご案内:「セレネルの海/洞窟」からエイブラさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海」にティアフェルさんが現れました。
ティアフェル > 早朝の蒼穹にカモメが高い声で喚くように鳴き散らしながら飛び交う。
 
 そろそろ暑気を感じる気候ではあるが、朝の海風はまだ爽やかで心地よく海を陸を渡っていた。
 
 一見穏やかな波打ち際には、僅かに濁った波間から浜辺へと打ち上げられる流木や貝殻、沈没船の残骸に――人間。
 水死体にしては膨張もしておらず、顔色も良いとは云えないが多少の血色は見られ、何より浅く胸が上下しているところからそれはまだ、息があるのが判る。
 昨晩乗っていた船が暗礁に乗り上げ船底に穴が空いてみるみる間に沈没した。そして甲板にいた乗客は暗い海の中に投げ出されてしまい。
 運悪く沈没船の乗客であった女は必死で手近に浮かんでいた木箱に取り縋って。右も左も、どちらが沖で陸地かも分からぬまま、真っ黒な波間を漂い、辛うじて溺れずに砂浜へ打ち上げられたものの、意識を失ってしまい朝を迎えている。
 下半身を海水に浸してうつ伏せ状態で、寄せては返し返しては寄せ、奏でられる穏やかな潮騒の中、波打ち際でぐったりと意識不明で横たわり。
 そんな漂流女の濡れた横顔をきらきらと眩しい朝の光が照らしだしていた。

ご案内:「セレネルの海」にラファルさんが現れました。
ラファル >  何時もの日課の空中散歩をしていた所、見覚えのある影を見つけたので、上空を一回り。
 それからひ難破船の少し先、無人島なのだろうその場所に知っている姿を見つける。
 ばさり、と翼をはばたかせて近づいてみれば、やっぱり『おねえちゃん』が倒れているのが見えた。
 きゅるり、と空中で返信し、何時もの幼女ボディに変化して、無人島に着地。
 金色の瞳をぱちくりと瞬きつつ。
 寝ている様子のティアフェルお姉ちゃんの近くで髪の毛を何時ものツインテールに縛って行って。

「あさー。あさだよー。ご飯の時間だよー?」

 準備が終わった所で。
 ゆさゆさ、ゆさゆさ、遭難者の背中をゆらゆら揺らすのである。
 生きているのは見えて居るので、とりあえず、起こすことにするのだ。
 ぺちぺち、背中を叩いてみたり。
 ツンツンと頬を突いてみたり。

ティアフェル >  昏々とまるで死んだように。気絶か深眠か、見た目微妙なラインで意識を手放して早朝の浜辺で転がり続けていたのだが。
 そんな時に数奇にも上空を通りがかる竜族の女の子。
 それに気づいて起きる……段階ではなかったが。傍で呼びかけられ身体に触れ覚醒を促す挙動を受けると。

「んー……ぅ……」

 やがて、顔に差す朝日が瞼を通して網膜へ伝わったのと同時に、背中に感じる小さな掌。眩し気に少し苦し気に眉根を顰めて小さく零れる唸り声。
 寝起きの悪い子供のように苦悶の様子で。悪夢から目が覚めたようにゆっくりと重い瞼が開いて。漂流者は意識を取り戻し。

「…………?」

 ぼんやりと霞んだ双眸。ちょうど頬をつつかれている時に柔らかな半目気味で。まだ眠っているかのような夢を視ている眼差しで。

「……ん……ぁー……おはよぉ、ラファルちゃん……もう朝ぁ…?」

 意識は波打ち際ではなく、目の前に身近な小さな少女がいることで自宅のベッドで目が覚めたと錯誤しているかのようで。
 そんないつもの朝の挨拶が呑気そうに、海水で荒れて掠れた声で零れた。

ラファル >  ラファルは気まぐれで、野生で、悪戯っ子である。
 実際の話、お姉ちゃんのベッドにこっそり潜り込んだりもするのだ、その時は抱き枕確定だけど。
 何処にでも表れて、何処にもいない、というのがラファルという幼女の特性なのやもしれぬ。
 ゆさゆさ、ゆさゆさ。
 揺さぶって居れば、徐々に意識は覚醒に近づいているのやもしれぬ。
 瞼がびくぴく動いて、眉根が寄って。
 気持ちよく寝てんのに起こすな、という雰囲気になっているのが判る。

「うん、朝だよー?
 ほら、お姉ちゃん、お水飲んでー?」

 バックパックから取り出すコップ。
 同じくバックパックから水差しを取り出して水を灌ぐ。
 ラファルのバックパックはマジックアイテムで、小さく見えて大量の物が入る。
 基本的にはお弁当(なまもの)だけども、調味料とか水とか、食料品が沢山入っているので。
 寝起きからからの喉に冷えたお水はきっとおいしいだろう。

「ごはんたべよー?」

 遭難している彼女に、日常の一幕のように言うのはまあ。
 ええ、ラファル自体、彼女が遭難しているという認識がない。
 彼女も冒険者だったはずなので、冒険の最中だと、たまたま冒険中の彼女に出会った、程度の認識。

ティアフェル >  空を舞う姿がよく似合うように、その性質もまた風のように一定を保たない。
 神出鬼没、という科白もぴったりだ。
 だからどこにいてもどこで会っても驚きは少ないものだが。
 それにしたってナイスタイミング過ぎるけれど、それにも起こしてもらった波打ち際の漂流者はまだ気づいておらず。
 なんだか。悪い夢を視ていたような気がする、と一晩波間を漂って脱水症状でくらくらする頭で考えて、無意識に呟いては。
 寝ぼけ調子の半覚醒の今、そうか、やっぱりあれは悪い夢だったのだ、とお馴染みの可愛い竜っ娘の顔をみてそう思い込み。

「そっかぁ……まだ眠いなぁ……ラファちゃん今日は早起きだねえ……
 あ、ありがとー……なんだか、すごく、喉が……っ、――ん、ぅ、っはっ……」

 自分でも不思議なほど震える手で少し上肢を起こして差し出してもらった水を受け取って。
 そして、水を見ると猛烈な喉の渇きを自覚して、本来はゆっくりと少しずつ嚥下すべき状態なのだが、それも解らずに一気にごくごくと飲みだしては途中で当然のように噎せ。
 それでも脱水した身体は大変な勢いでもらった水を口端から零してしまいながらもどこか必死に飲み干し。

「ご、ごめん…おみ、ず……お水……もっと……くれる……?」

 まだ少し掠れた声。咳き込んで潤んだ双眸で震える両手で握ったコップを差し出し。
 ごはん、と勧めてくれる少女に水を求めた。

ラファル > 「んー。多分、お姉ちゃん、疲れてるんじゃないのー?
 甘いもの要るー?」

 寝ぼけ眼でゆっくり身を起こす彼女、早起きだねぇと言う様子に、そう言えば他に仲魔いないのかな?と右に左にきょろきょろ。
 しかし、他に人の気配はするものの、仲魔のような雰囲気の相手は、居なさそうにも思える。
 と言うか、皆半死半生な気もする。
 ま、いいか、と知り合いでもない彼らの事を、速攻で忘れるラファル。
 凄く喉が渇いているらしいし、眠そうだし、屹度疲れてるんだろうなーと言う、感想を一つ。

「ん、いーよー。一杯あるからー。」

 ラファルのバックパックは、流石に商会のお金たっぷり使ったものなので、広さだけではなく、保存の魔法もかかっている。
 鞄の中の肉や魚やお水は腐る事が無いし、ラファルの様なドラゴンが飲み食いする料と言うなれば膨大なそれだ。
 つまるところ、彼女に水を分けても尽きる事がない位には、持っているので。
 もう一杯、お水をコップに注いで渡す。

「一杯、二杯、たくさーん。
 後、はい、飴ちゃん。」

 栄養満点の蜂蜜の塊で作った飴ちゃんも一つ。
 にっこにっこ、なんか、今日のお姉ちゃん可愛いなーと。

ティアフェル > 「ぁは……そうかもー……? なんだかすごく身体が……重いみたい。
 ありがとう…先にお水……いただく、ね」

 今だ状況を把握できていない――というか、今の視界には彼女の顔しか目に入っていないのか、意図的に海辺の光景を除外しているのか。
 いつものベッドで目覚めたように誤認している。
 この浜辺に投げ出されたのは己だけで、他には誰もいないこともまた状況の認識を遅らせた。

「ぁ、りがとー…、ん、ん、んぅっ……」

 一杯目を飲み干してようやく少しは正常に食道が機能し始めたか、気管に入ったりせず飲め初めて。冷たくて透き通った良質な水をもう一杯、また瞬く間に一気飲みして。そしてもう一杯、次は少し落ち着き始めて、こく。こく。こく。と喉に通すとやっと、ふはっ、と大きく息を吐いて半開きだった目もしっかりと開眼し。

「っはー……生き返った、あ、飴ぇー嬉しー、ありがと…――おぉぉぉお!? あれ!? どこ!? 海!? 浜辺!? なんで!?――あ! 船! しずんだんだっけ!?」

 水を飲んで人心地ついてぼやけていた意識がクリアになってくると想起するのは昨夜の沈没船の出来事。
 真っ暗な海に投げ出された後――、ここに流されたのか、とややあって思い当たり。

「ラファルちゃん……!? 今さらだけど、なんで…!?」

 もらった飴を握りしめながら、なぜ今介抱してくれてるのか、とくわ、と目を開いて。

ラファル > 「おー。おねーちゃん起動ー。」

 あ、アホ毛ちゃんもピンとしてるー。
 目が覚めて、周囲を見回し始めて、意識が完全に覚醒したらしい。
 きょろきょろしてるし、悲鳴のような雄叫びのような、そんな声をあげている様子。
 ぱちぱちぱち、とにこやかに笑いながら、もういちどおはよー、と。
 アホ毛ちゃんは今日も元気ですかーと、手を振ってみる。

「あ、うん、何時ものよーにお散歩してたら、おねーちゃん寝てたから降りて来たの。
 ぼーけん中だったんでしょ?」

 海辺は涼しいので、この辺で夜営してたんでしょ?と首をことんと傾げて問いかける。
 さらりとした金髪が肩を擽り、胸元に堕ちるのを気にすることも無くて。
 も一個飴ちゃん、と、飴ちゃん握りしめるおねーちゃんを見上げるのである。

「ほら、ボク何時も、空飛んでるし。
 国の端から端までお散歩コースだし?
 序に、海はおかーさんの縄張り、だし。」

 ラファルの母親は海竜リヴァイアサンであり。
 海の中は、大体縄張りと言う所だ。
 今はお母さんは実家―――ダイラスで、父親と乳繰り合っているだろうけど。
 この辺もまた、お散歩コースの中にあった、と言う説明。
 ちゃんとうまく説明できているのか判んないけど。

 にへー、と笑ってみた。

ティアフェル > 「お陰様で再起動しましたよ…!?」

 しましたが、なんで、何故。ここは誰。わたしはどこ。
 おはよう!?と挨拶を重ねる彼女にきっちり返答したが。
 え、え、え…?! 辺りをきょろきょろと見回して、見覚えのない無人島の砂浜に終始目を見開き、アホ毛は立ちっぱなしだった。
 アホ毛ちゃんずっと直立不動で振られるお手々の前にそそり立っていた。

「うん……うん、うん…?! なるほどわからん!
 冒険……まあ……えっと……今回は、ちょっと違うかもというか……? いや、結果的に冒険だなこれは。
 という訳で、イエス……、なんだか不本意なアドヴェンチャー中…? です?」

 自分でも疑問満載で。野宿の末暑くなって海に半分浸って寝ていたとでも思っていたらしいそんなゴーング思考な少女に複雑怪奇な顔をしてアホ毛をぺしぺし左右に振り。
 飴ちゃんが追加されようとしているので、慌ててもらったひとつの飴をころん、と口の中に転がり入れて、ありがとう、まだ大丈夫!と遠慮し。

「あ、そうね。そう…だね。飛んで……
 ふむふむ。行動範囲がばけm……竜族だよね。うん。
 縄張り……そっか……」

 お母様海賊でいらっしゃる?という人間らしい誤解を失礼なので吞み込んで。 
 ふむ、ふむ。ふむ?と分かったような解らないような顔で首肯し。
 最終的に笑顔を浮かべる幼げな表情に釣られて、にこー、と笑顔を反射させ。

「ま、いっかぁ……! 命ありますし、ラファルちゃんが来てくれているからにはどうにかなるわっ。
 故に、ラファルちゃーんっ、今日もマジ天使ぃ~!」

 きゃー、と現実逃避気味にすべての状況把握を景気良く放棄して目の前の小さなプリティー妹に抱き着きにかかろうか。ひし、と。

ラファル > 「復ー活(ふっかーつ)!!」

 いえぇい。ぴ-すぴーす。
 慌てて周囲を見回すお姉ちゃんが楽しそうに見えて、テンションお化けはダブルピースしてにっこーと笑うのだった。
 アホ毛ちゃんが直立してるので、電波でも受信してるのかなー?と興味津々。
 一寸ぺしぺしアホ毛ちゃんを叩いてみたいとうずうずしているのは内緒だ。

「うーん?
 つまり、摩訶不思議アドヴェンチャー?」

 よくわからないらしい、只、巻き込まれ系アドヴェンチャーな雰囲気を醸し出しているような気がしなくもない。
 これで好いのかな?と首を傾いで、視線は右左にぺちぺち動くアホ毛ちゃん。
 今日も楽しそうなアホ毛ちゃんだと、思うラファルんだった。
 飴ちゃんを食べる様子を眺めて、うむす、と満足そうに。
 でも、も一個食べる?と出すのはお約束。

「?」

 文字通りの化け物なので仕方がない。
 ラファルの行動範囲は其れこそ三次元、縦横高さ、どれも右端から左端迄上から下まで。
 時に成層圏まで飛んで、飛行機雲出してるドラゴン居たらラファルだと言って良い位に。
 おおっと。
 秘密がばれてしまったやもしれない?海に住まう種族だから海賊、間違いない。

 にへり、と無人島で笑いあう姉と妹。
 緊張感と言う文字は、此処には存在しない、ラファルが食べた。

「んー。妹のプリシアちゃんの方が天使なのだー。
 ボクがお墨付けちゃうの。
 今度見たら声かけてみてね!

 ぎゅー♡」

 最近でもないけど、新しい姪にプリシアと言う子が出来ていて。
 その子がほんと天使なんだーとにこやかに。
 ボク、ドラゴン、天使違うとか言いつつも。
 嬉しそうに抱擁に抱擁を返す。
 すりすり擦り、とお姉ちゃんに甘えるように頭を擦りつけるのだった。

「で、朝ご飯は?」

 そして、話題はループする。
 まあ、ラファル自身の腹がぎゅごごごー、と鳴っているのも、有る。

ティアフェル > 「い。いーえぇぃ…ッ」

 覚醒したててちょっと乗り遅れた。しかしギリでサムズアップしてピースサインに返しては。
 ところで今どうなってるんだっけ!?と内心では混乱気味。
 アホ毛もいつしか「?」のように曲がっていた。いつか叩かれるかも知れないとも知らず。

「非常に端的なお纏め方だね」

 でもあながち大きく外れてはいない…と思う。ので、あはははは。と目が笑っていない笑声を転がしては、っはー……なにやってんだろわたし。と相変わらずのトラブル生産機具合に額を両の掌で覆い頭を抱えるように。
 後で食べていい?と一気にふたつ口に入れる腕白さは持ち合わせていなかったので、せっかくなので手を出して後で食べてもいいならとキープ枠に。

 彼女の人外具合は今言及すべきではないというか――大 体 知 っ て る 。
 のでそれよりもである。今重要なのは、とにかく沈没船から生き延びたこと! ここがどこかさっぱり分かんないけどきっと無事にしかも楽に帰りつけるだろうということ! 
 乗ってた船が沈んだ?命があるからいいじゃない!
 どこだか解らない無人島に漂流?ドラゴンの前で遭難なんてする訳ないじゃない!
 
 とい訳で。

「プリシアちゃん? 天使のお友達かしら!
 わたしにはラファルちゃんも天使なのぉー。それは絶対なのぉー。揺るぎないのぉー。ラファルちゃんが認めてくれなくてもなのぉー」

 うんうんうん、と彼女の詳細な説明の中、こくこく首肯しつつ、ともかく絶賛ハグハグタイムに突入する。
 こうしてかわいく擦り寄ってくれるちっちゃい女の子が天使じゃない訳がない。
 むぎゅむぎゅむぎゅり、と小さくて柔らかくて温かいが、しっかりと丈夫でも頑丈でもある彼女は目いっぱい抱きしめても苦しいとかそういうリアクションは通常まずないので、好きなだけ両腕でぎゅむり。
 
「あ、食べたいッ」

 そして心ゆくまでハグり倒すと、掘り返された大事な話題にはい!お腹空いたであります!と挙手った。