2023/04/06 のログ
ご案内:「セレネルの海」にロージィさんが現れました。
ロージィ > 昼下がりの浜辺、静かに打ち寄せる波の音だけが、遠く、近く響くばかり。
海に向かい大きく口をあけた洞穴の奥に、女が一人、ぐったりと倒れ伏していた。

港町のカジノで商品として売られる寸前、靴も履かずに逃げ出したのは昨晩遅く、
そこから走って、走って、必死に走って―――――満ち潮を迎え押し寄せる波に追われるよう、
辿り着いた洞穴の奥へ、奥へと逃げ込んだ。
潮が引くまではここから動けない、と溜め息を吐き、そこで女の記憶は途切れている。
疲れ果てて、その場に昏倒し、気絶同然の眠りに落ちて、数刻。

女の持つ特殊性ゆえ、静かな寝息を立てている女の躰にも、身に着けたドレスにも、
目立った傷や汚れは無く、かえって不自然さを醸しているだろうか。
追っ手は未だ諦めていないか、それとも、もう波に浚われたとでも思ってくれているか。
いずれにしても、女が目覚めるのは、もう少し先の事になりそうだった。

ご案内:「セレネルの海」からロージィさんが去りました。