2021/03/21 のログ
ホアジャオ > 喧嘩の作法辺りでうむと頷いて、おもむろに肉まんにかぶりつく。
ふぁっと肉汁の香りが漂って、思わずんふーと漏れる鼻息にも湯気が混じったりする。

「ならい―ケドさ。
 気分上がらないってェなら喧嘩が一番だよね!良かったねアタシに偶然会って!」

もぐもぐごくんと飲み下してから、けらっと笑ってバシーンと男の背中を叩こうとする。男がどう感じるかは解らないが、避けられなければ取り敢えず波音に負けないくらいの音がするだろう。

「ヘー、何だかしょっちゅう女に手ェ出してるような気がしてたけど、慣れて無かったンだ?
 ……一応誘うときには笑うようにしてンだ。……ならもっと練習したほうがいいね、絶対」

そう言ってまた次の一口。
それをもぐもぐしながら男を覗き込む様に言葉を紡ぐ

「人生長いし、別れることぐらいあるでしょ。
 取り敢えず喧嘩したげるから元気だしなって!」

言い終えればバシーンと2発目をお見舞いしようと。
それも男が黙って耐えるのなら、けらけらっと笑って肉まんを最後まで平らげていく作業に入る。

黒須 > (叩かれると丁度飲んでいた酒が変な所に入りせき込む。
痛みはそこまで感じはしなかったが、それでも感触は背中の後ろにしっかりと感じる。
胸を叩きながらなんとか落ち着かせることに。)

「…ま、前々からもう一回ぐらいは会ってみてぇとは思っていたがな?」

(なんとなくそれっぽい事を言うが、芯は全く持って意味を持っていない。)

「一人の女を愛する事には、な?
…ま、ただの笑みってわけじゃねぇけど。」

(余計な一言を聞いたなと思いながらもこちらもスキットルを飲み干す。
最後の一滴まで飲み込めば落ち着いた様子を見せ、熱い息を漏らす。)

「…ま、そうかもな…。」

(二発目の手が来るがこちらは腕を挟んで直撃を防ぐ。
革ジャンに当たりそれ以上に心地よく良い音が鳴るが、ダメージは反射することになるだろう。
その後、そのまま立ち上がれば軽く関節を回し、音を鳴らした。)

「…ったく、初めてだな…。
ぐだぐだと女の話をするのと…喧嘩で面倒なのに…こうも楽しくなるなんてな…。」

(軽く構えを取ると、満足そうに笑った。
今度は綺麗に生え揃っている牙を見せるように大きくニカっと笑った。)

ホアジャオ > もう一回ぐらい会ってみたい、という下りくらいで女はにまぁと笑ってシナを作って見せる。片手に肉まんを持って口の端に肉汁が付いているので、肉食獣じみて仕方がない。

「良く言われる。おぼえてやがれ!ッてね」

あははっと笑って肉まんを最後まで口に押し込む。頬を膨らませる様子はリスさながらだろう。
酒を飲む男の背を襲った2発目も良い音がしたが、何故か自分の腕が痺れる。訝しげに唇を尖らせるが、頬の中を咀嚼は続行だ。

「まぁたまには愚痴くらいは聞くよ。失恋て結構あとひくモンらしいし。
 まー気晴らしに喧嘩を選ぶ辺りアンタも趣味が良いから、大丈夫だって!」

女の言葉は何が大丈夫なのかサッパリ繋がらないが、取り敢えず笑う男を見上げてあながち間違って居なかろうと笑顔を返す。
漸くごくんと飲み下して頬の中身を空にすると、自分も立ち上がって尻の砂を払って

「ごちそう様!
 じゃーお待ちかねの喧嘩ね。
 アタシた負けたら、お礼も兼ねて特上海鮮肉まんおごったげる!」

紙袋はぐしゃっと潰すと砂に埋めて、ぽんぽん弾んで距離を取る。
そうして笑った顔のまま半身に構えて

「…たまには、ソッチから来る?」

手をひらひら、と
招くように振って見せる。

黒須 > 「まぁな。俺にとっての初恋だ…カナリ響くって物だ。
正直、舐めていたな…。」

(趣味の良さについては特にそうでもないためにスルーした。
そしてお互いに距離を取り喧嘩の合図。
面倒なはずなのに、楽しみで仕方がない。)

「本来なら、ベットで奉仕を望むんだが…今回はそれで構わないさ。」

(いつもの性欲化け物癖で良くそんなことを言っていたが、今の自分にとってそう言うものに興味が沸かなくなっていたために丁度良いと思っていた。)

「へぇ、いいのか?
ま、俺は後手専だが、お言葉に甘えて…。」

(そう言うと、四つん這いになる。
動物らしい姿勢になるとそのまま大砲さながらの勢いで真っすぐに飛ぶ。
何度か地面を蹴るも、早すぎるあまりに宙に浮いて飛んでいる様に見えていた。
そして、少女の前に到着した瞬間に大きな砂煙を起こす。
思いっきり地面を叩いたために煙幕を作り、視界を一時的に奪う。
気配を消し、砂の煙幕に身を隠すとそのまま後ろから踵落としを行っていた。
脳天めがけて体重をかけた勢いの良い蹴りが少女に向かっていく)

ホアジャオ > 「あっはは、良い経験したじゃん!初恋に敗れた子を引っ掛けやすくなるよ多分!」

もの凄く趣味の悪いアドバイスをしつつ、その場でぽんぽんと跳ぶ。
その着地とほぼ同時だったろう。男が地面に這うように―――いや本当に這いつくばって
そのまま間を置かず弾丸のように向かってくる。
その様子を捉えながら、女の唇の端に笑みが浮かぶ。

「――――ぷわ…」

次に上がった砂煙――――当然のように女の感覚が音に研ぎ澄まされ
移動する気配―――よりは砂音に反応するように身体を向けていく。
当然相手は知らないだろうが、煙幕は女が良く遣う手だったりしたので対処も身体が知っている。

男は背が高い
当然自分の方が頭を狙われやすい
そのかわり、自分は相手の懐にとびこみやすい―――

「残念!」

言葉と同時、男の足元(と思われる方向)目掛けてタックル!

黒須 > 「もう二度と恋愛なんざしねぇよ!あんな面倒事!」

(初恋の失恋故の傷で出来たために再度挑戦する気は今はない、相手もいないため好都合であった。)

(自分の踵蹴りは相手によって読まれたようであり、晴れた瞬間に懐にやってきた。
居なくなった場所に到着すればまたしても爆破音の様な物を立てて砂煙。
そして、足元にタックルが入る。)

「くっ!」

(そのまま、前の方に体勢が崩れるもすぐさま手を付いて落下を抑える。
その後、腕だけで体勢を整え、横一文字の大きな蹴りを少女に向けて放つ。)

ホアジャオ > タックル成功!
だが貼りついたままは膂力で劣る自分が不利だ。
男が手を付いて蹴りの動作に入るまでの間に男の身体を擦り抜けるようにごろんと砂の上を前転して距離を取って

「アタシの番!」

立ち上がるのと地面を蹴るのは同時。
体勢を整え終わったか終わっていないか、兎に角男の間近まで辿り着く次の蹴り込みで砂煙を上げて
そのまま男の脛目掛け、滑り込むような蹴りを放つ!

黒須 > 「チッ…面倒だな…。」

(砂煙により前方の視界が遮断された。
どこから来るのかわからない状態になっていたが、こちらは獣人。
人と比べて様々な物が発達しているために追跡は可能だった。
鼻を動かし、匂いを嗅ぐ。
砂や潮の匂いがするがその中でハッキリ見つけた匂い、肉まんの匂いを見つけて判断した。)

「あめぇ!!」

(脛目掛けてやってきた蹴りをジャンプして避ける。
そのまま、地面に着地すれば滑り込んできた少女の頭を掴み、顔面に向けて思いっきり頭突きを放とうとした。)

ホアジャオ > 手ごたえは無かったが、砂の上をすべるのはいっそ気持ちの良いくらい―――なんてそうも言っていられない
相手はどうやら飛んで避けたらしい、掴まれたら厄介だが、今回は先へと跳べる体勢に無い。
なら相手に突っ込むまで。
向き直った頭をおもむろに掴まれる。
殴られる―――と思ったが迫って来るのは男の頭。

「―――ッ!」

石頭なら負けない!という言葉は思うだけで押し込んで
女は此方からも迎え撃つように額を突き出す。

ごちーん!

派手な音が海岸に響いて…

「…ふぐ……―――ッ!」

流石に勢いの分男の方が強かったようだ。
女はくらくらとめまいを覚えつつも
至近にあるはずの男の胸目掛けて蹴りを放つ!

めまいの分、狙いは正確ではなかろうが
上背のある相手の事、外しはしない筈―――

黒須 > (大きな音が響くのを頭に生えている犬耳で聞き取った。
命中した感触が自分の脳みそにも伝わり、額にも少しのダメージを感じながら確信した。
手を離し次の手を考えていた矢先、相手からの蹴りが来る。
本来ならこの攻撃程度受けれいたが、この男は多くのことを体験した。
故に、それが弱点となっていたのだった。)

「ッ!…ガ!!」

(相手の鋭い蹴りが自分の胸に突き刺さる。
まるで刃物を入れられた感触に心臓が強く振動する。
互いの衝撃で距離を取るも胸を抑えて少し前かがみになる。)

「…ククッ、ハッハッハ…
コイツが…痛みか…面白くなって来たじゃねぇかよ…?」

(摩りながら胴体を上げるとその顔には笑み。
しかも、純粋ではなく、少し狂った様子であった。
そのまま再度、近寄ると、素直にストレートを放つ。
しかし、それは読まれることを想定内とし、相手が下がった、またはしゃがんだことを予測してこちらも蹴り上げをお見舞いしようとした。)

ホアジャオ > 「!――?」

正直、蹴りが入ったのは意外だった。驚きと訝しみで眉を顰めながら後ろへを距離を取ると、顔を上げた男の様子が何だかいつもと違う。
大概、面倒くさそうに温度なく相手をしてくれるものだったけど―――

「ヘエ…新しい自分発見、てやつ?」

軽口を返しながら、近付いた相手からのストレートを見つめる。
今までみたいにひたすらため込んだ後の一撃じゃない。
なので警戒するべきは次の手だが

「ッのォっ!」

ざん!とその場で垂直に飛んでストレートを交わす、同時に捻った身体から回し蹴りが男の横面目掛けて奔る!
体重を乗せたそれは、もし空振りに終わっても女の身体を砂の上で横跳びに再び距離を取らせるはず

黒須 > (しゃがみやバックステップで無かったために蹴りは不発に終わった。
その後、回し蹴りがこちらの横面に向けて来る。
ここで避けても少女が空振りに終わり、砂の上に落ちて体勢を直すだけ。)

「フンッ!!」

(そうなってしまわないように顔と相手の足の間に手を入れて掴む。
大きな手の為に脱臼もせずにしっかりと固い手のひらで受けとめて足を掴まえる。
すると、少女の視界をぐるぐると回す様に振り喘げる。)

「オラァ!!」

(低い怒声を響かせながら少女を砂の上へ。
いくら柔らかい砂であろうとも、高速で地面に叩き付けられれば砂の粒が顔面を切りつけるように襲うだろう。
そんなたたきつけを一度に終わらせず、隙も作らずに何度も左右に振り回し、何度も地面にたたきつけようとした。)

ホアジャオ > バシン!と男の掌に蹴りが受け止められる
瞬間、ちっと顔が歪んだのはご愛敬

「―っと―――!」

掴まれた事にしまった、と眉を顰める暇もあらばこそ
そのまま振り上げ、られずしゃっ!と砂に叩きつけられる。
測らずも砂煙を上げて再び振り上げられて――――

(―――ンな簡単にいかせるか!)

振り上げた拍子にどうしても女の身体は宙に自由になる。
女はその体重をタイミングに合わせてぐるんと起き上がらせ
ぐわしと男の肩に掴みかかって

「でァっ!」

今度はこっちから、渾身の頭突きを!

黒須 > (一度目の成功の後に次の手を出す。
自分が歯止めを決めるまで何度も叩き付けようとするも、それは一回で終わった。
空中に居る僅かな時間の自由で逆転され、力の流れを利用されるとこちらの肩に捕まる。)

「なっ…!」

(隙の無い高速振り上げ。
筋力と腕力に自信があったがゆえに離れることは無いと思っていたが予想外であった。
そのまま、渾身の頭突きが顔面に来る。)

「ぐ、がぁ…!!」

(鼻の上からの殴り。
除夜の鐘を叩くように頭の中で響く音がする。
その瞬間に倒れる体がぐらりと倒れかけ、男の体がゆっくりと地面に倒れる。
スローモーションの中の様に遅く感じ、溢れる鼻血が宙を飛び、白目を向いていたが。)

「…ウッラァァァ!!!」

(急に目が元に戻るもぎゅっと眉間にシワがより、キレた様子で立ち直る。
ブリッジの状態になればそのまま、腕の間に体を通して蛇のようにするりと地面の上を泳ぎ、まだ宙に居る少女を掴まえる。
肩と膝を掴み、横腹が目の前にある様に広げれば、野生動物らしく、牙をむき出しにそのまま噛みつこうとする。
顎の力や牙の鋭さ、それは正しく犬と同じである。)

ホアジャオ > 奇襲成功!
男には予想外だったらしく頭突きは顔面に落とされた。
倒れる男を油断なく見つめていた、その細い目が見開かれるまでそれ程かからない。

「!ちょッ……!」

宙にいる間にふたたび掴まれる―――今度は肩と膝を
脇腹が相手に無防備になる
だが、女の両手は空いていたわけで

「スケベ野郎!」

両手を組んで振り上げ、身体のバネを使った肘落としを、身体を掴む男の腕目掛けて振り下ろす!
相手が怯まないならば、あえなく脇腹に噛みつかれてくぐもった悲鳴を上げることになるだろう…

黒須 > (自分の腕に向けて肘落としを仕掛けて来る。
しかし、そんな攻撃を受けても離す事無く掴み、噛みつきを行う。
鋭い牙が肉を先、小さな少女の腹を破って噛みつく。)

「ッ…!!」

(されど、ただでは終わらなかった。
腕に当たったことにより、片腕の関節が逆に曲がり外れた。
噛みつき、肉を支えると同時に外れた片腕が力なく垂れ下がる。
そのまま、噛みついた顎を利用して振り回し、投げ飛ばそうとする。)

ホアジャオ > 肘撃ちは当たったが脇腹にも鋭い痛みが走る。
皮膚が破れる苦痛を奥歯を噛みしめて耐えると、二撃目を落とそうとした相手の腕がだらりと下がっている。
ならば振り上げた拳は今度は男の脇腹へ落としてくれんとした瞬間

「ぅわわ…」

男に顎で投げられる。
跳ぶ軌跡には女の脇腹からの血が舞うだろう。
それでも砂の上に開放された女は2転、3転して起き上がって

「哈哈哈(あはは)!
 イー感じに今日は付き合ってくれンね…」

女は脇腹から血を流しながら
男のほうは片腕が外れた様子で

夜の海岸で、最後まで立っているのはどちらか、或いはどちらも倒れるのか、はたまた
しらじらとした月が静かに、最後まで見守ってくれるだろう

ご案内:「セレネルの海 海岸」からホアジャオさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海 海岸」から黒須さんが去りました。