2020/12/27 のログ
ご案内:「セレネルの海 魔の海域 “呪海”」にスピサさんが現れました。
スピサ > 魔の海域 呪海 引き揚げクエスト

平民地区で張り出されていた依頼はスピサの心を動かした
海に意味あるわけではなく、そこでとれる産物に興味がある。

単眼族であるがゆえに、革の眼帯で目元すべてを覆った姿
金棒型の凶悪なメイスを携え、分厚い小盾が左腕に備わる。
周囲は輸送船護衛依頼でバランスを鍛えた男女や元船乗りなどが名乗りを上げ、護衛任務についていた。
よろつくものは、普段は地面の上にいる者だろう
スピサも同じながら、足先を曲げることでバランスを保つ“コツ”を先に船員から教わっていた。

『呪海に入るぞぉぉーー!!』

周囲は霧が薄く漂い始め、領域内に入った知らせが船乗りから出た
霧が漂うことで、日差しが遮られ、水の中が見えないその色はより黒く映る

船の外に出てしまえばもう助からない
小舟で逃げたとしても、霧から逃れなければ、どの船が、どの海魔が近寄るかわからない領域
白い息が零れる
しかしスピサ本人は、体を震わせることもなく、ジッと甲板で周囲を見渡している。

「そろそろ引き揚げ場所か……。」

幾つかに分かれた場所で、海底を鉤編みで漁り、物品を引き上げる。
そんな雑な作業だけで、いくつもの物品が転がっている場所だった

スピサ > 種族性故か、寒さに応えた様子もないスピサ
周囲は厚着をするか、ラムを飲んで体に熱をため込んで紛らわせる
どうせ頭に冷風が通るたびに、のぼせることもない。

引き上げが始まると同時に、スピサも力担当の一人として、作業に加わっていく。
引き揚げられたそれが、網目の上に広げられると財宝探しと呪物探しが始まった
色どりを失わない金と銀 希少な金属 又は呪物
錆びが有ろうとも構わない
研ぎをすれば中身が姿を現し、潮水につかろうともそれが生き死にの濃い呪海であるならば
濯がれることはなくむしろどっぷりと浸かったも同じこと
ナイフ カトラス 盾 輸送品の武器と思われる朽ちた木箱の破片と鞘入りの武器
数度引き揚げを繰り返しながら、スピサも金属を見分けられる目を買われている

報酬は呪物でいい
そう言って仕分けながら、ゴミとなった残りはといえば、一斉に四方を持ち、網目ごと外へ抛ることで捨てていく。

「こんな雑な仕事なのにこんなに出るんだ……。」

鞘の中で、ボロボロに朽ちた剣を見つめる
錆び水につかった鞘の中は異臭を放つものの、剣はどこかちがう
錆びていながらも、まるで視線を感じるかのような“出来栄え”だった

『中には敢えて武器を沈めておく養殖野郎もいるそうだ
 最も、天然物には見劣りするらしい。
 おい馬鹿野郎、触んな。 狂い暴れるのと一生手から離れないのがお望みか?』

そういう鑑定の一人は、慣れた手つきでトングやヤットコをつかって仕訳けていく。

スピサ > そして、集めたものは金銀が少量 小さな宝物箱が一つ
人骨は頭部 腕の骨 足の骨 と細かなものは除き、集められる
武具の類は興味があったものの、これらの処遇を聞くと、王都の魔術師達やバフートなど、需要はいくつもあるという。

武具の類は、これ以上に折れ欠けることがないように藁やおがくずの詰まった中へ納められていく。
呪物はそのままでも使えるものから、これを転用するものなど多くいる
王都という、王族も一転すれば奴隷という社会は殺意と狂気に満ちている

スピサは、鍛冶師
なぜこんなものほしがる?と合間でラムを回し飲みしあう同性グループに聞かれる
別に隠す必要もなく述べた

「呪いの力を、利用した武器か、防具を作りたいな、って……
 だから粘着か、執着してくるものが、いい。」

だからほしい呪物がほんの一部分なんだ
そう口下手に述べるとラムの入った大型のスキットルボトルを返す。

「あと半分の引き揚げ、終えたら戻るんだよ、ね。」

そう言いながらも、身の詰まったやつを逃すはずもなく
呪物に狂った船 通称「幽霊船」や海賊などが狙う可能性もあった
寄り分けている組みほど、鼻が利くのか狙われるのだ。
以前の呪海の経験者がそう告げる。

「ん……。」

でも霧の中で、どう見つけるんだろうか
造り手としては、それも興味を惹かれる。

スピサ > ―――結論を言うと、船は無事に戻った

途中海賊船と出会う場面はあったものの、護衛がいたことと、海賊船と渡りをつけようと特殊なコンパスをもっていた内通者が判明したことがきっかけだった

海の中で、特殊なコンパスとはいくつもの例がある
これは互いを示し合う雌雄のコンパスだという
提督クラスはいくつもの船を所有するために存在するものだ

別段珍しくもないだけに性質が悪い
海に突き落とし、まだ乗り込んでこないうちからの大砲戦と逃げの一手

更には煙幕を用いた
無駄なことをせず、霧の中から脱出したのちに、被害は少ないもの
急な動きで数名が海に放り込まれたくらいだった

報酬の呪物はこうだ

「一定の距離まで、離れることを許さない呪物、がほしい」

スピサが求めるものは、中途半端な呪いを含んだ呪物
それに類するものらを分け与えられた

手から離れない類や病を与えるものなどが人気な中で、一定離れることを許さないものを欲しがった相手に、アクセサリーや中には、錆びた像などがあった

像 それは理想的だったといえる
金属製でありかつ量がたっぷりだった
スピサはそれを持ち帰あることにしながら、陸地に降り立つと護衛報酬と鑑定としての、ゴルドと像を持ち帰るだろう。

ご案内:「セレネルの海 魔の海域 “呪海”」からスピサさんが去りました。