2020/08/10 のログ
ご案内:「セレネルの海 砂浜」にイエナ・イズバックさんが現れました。
■イエナ・イズバック > 太陽の日差しが強い暑い夏の海。
赤いマイクロビキニを身に着けた若い女性が、砂浜の波打ち際で冷たい波と戯れている。
彼女、イエナ・イズバックは白茶色の体毛に身を覆われたハイエナ系のミレー族だ。
しなやかな筋肉のシルエットの中で一〇〇センチ越えのバストが乳首の身を隠して、たわわに揺れている。
豊満な尻に食い込む赤のTバック。
「いやあ。いい所を見つけたな。これじゃ、あたいのプライベートビーチだな」
呟く彼女の周囲には、その言葉通り、他に海水浴を楽しむ人間はいない。
それがどういう意味があるのかは解らなかったが、とりあえずイエナは何も考えず波と戯れていた。
もう三〇分も楽しんでいるだろうか。
イエナは波打ち際に座り込むと、まるで誰かを挑発するかの様に脚をV字型に上げ、太腿を開け閉めし始めた。
「誰か来ねえかな……ここで一発ヤルってのも面白いかもな」
どうも淫乱の性分がこのプライベートビーチの解放感で、無防備な自分を発情させている様だ。
一発ヤリたい。
あまりにもストレートな欲求が彼女の中で火が点いている。
誰か男でも来ないか。
尤も彼女は男だろうが女だろうがオールOKなのだが。
■イエナ・イズバック > イエナが立ち上がり、海に入って沖へと走り始めた。
走りはすぐに泳ぎへと変わる。
クロール。両手は海を掴んで放り投げる様に回転し始め、足は上下に水を掻く。
冷たい海が気持ちよい。
沖へと泳ぎ、浜と平行にまっすぐ泳ぐイエナ。
なかなか速い。
泳ぎという遊戯に夢中になる。
だが、彼女は気づいていなかった。
後方から黒い三角の背びれが波を割って近づいてきてるのを。
■イエナ・イズバック > 「!!」
イエナは背後に迫る大鮫の背びれにようやく気がついた。
その瞬間には尖った鼻先が自分の腰の位置に猛接近していた。
「ッ!!」
イエナはその足で鮫の鼻先を思いきり蹴り飛ばした。
足裏に固い感触。
蹴られた鮫は一瞬間だけ身悶えすると、すぐに姿勢を整え、元の泳ぎのスピードに戻る。
しかし、黒い巨体は深く潜り、そのままイエナから遠ざかっていった。
イエナは安堵して、浜の方へと泳ぎ始めた。
剣闘士をしていた頃に海洋出身の剣士から聞いた事がある。
鮫はまず一度近づき、獲物を確認する。そして二回目に本格的に襲ってくる。
最初の接近で鮫の敏感な鼻面にダメージを与えられれば、そのまま、鮫は逃げていく、と。
イエナはその事を教えてくれた剣士に感謝した。
あの剣士は今は何処にいるだろうか。
ふと、懐かしい回想をしながら浜まで泳ぎ着いたイエナは、赤いマイクロビキニの食い込みを直しながら、自分が脱いできたアーマーと荷物、大太刀のある場所へと急いだ。
ご案内:「セレネルの海 砂浜」からイエナ・イズバックさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海 岩場」にオブシダンさんが現れました。
■オブシダン > 波が岩にぶつかって砕け散る。
押しては引いて、引いては押して、その度に白く飛び散る飛沫。
ささやかな月影が、その光景を照らす夜。
街から少し離れたセレネルの海の岩場。
漆黒が、ひらひらとそこを舞っていた。
まるで風に誘われる木の葉のように、波が押したときは舞い上がり
波が引いた時は、ゆるりと舞い降りて
ふわり、ふわり――と月の中を揺蕩っていた。
宵闇からその身を切り出すのは、茫洋と翅を身体を彩る黒紫の燐光。
はらり、と消える寸前の火の粉のような鱗粉を散らしながら
夜の闇にも、月の光にも染まらぬように、その蝶は舞っていて。