2020/08/08 のログ
ご案内:「セレネルの海」にタピオカさんが現れました。
タピオカ > 真夏の港湾都市。
桟橋と帆船が並ぶ浜辺から少し離れると、白い砂浜が続いている。
その先にある小高い丘から海へと突き出す岸壁に、小さな人影が立っていた。

褐色肌をビキニで包んだ肢体が、朝すでに眩しい太陽で逆光になっている。水面からの高さはビルの5階程度。
遠く水平線を見ながら両腕を伸ばして微笑むと、そのまま海へと転落し。

――ざぶん!

身体を丸めながら落下すると、最後は伸ばした全身、つま先から海へ飛び込んだ。
間もなく浮き上がってくる人影が、短い濡れた銀髪をかき上げる。

「ふーっ!気持ちいい!
せっかく夏で、ダイラスに居るもの。
たまには海を楽しまなきゃ……!」

ギルド所属の冒険者として、いくつかの依頼を終えた後だ。
羽休めに、今日は海に繰り出したというわけで。
立ち泳ぎから岩場に向かうと、そこに腰をかけ。
海風を心地よさうに浴びている。

タピオカ > 岩に腰かけたまま、片手をひさしにすれば。
自分の手の甲が透けてオレンジ色になるほどの強い日射。
真夏の熱をも楽しみながら、唇は三日月に。

夏の海辺らしく、スタンドや小さなバーも海辺の遊歩道の両側に並んでいる。そこを歩く腕に入れ墨の入った男の人たちは、休日を過ごす船乗りだろうか。
肘つつき合って、薄着の女の子を指さしている。
きっとあの子に声かけろよ、とでも言い合いをしているのだろう。

そんな長閑さの夏の日。
もうひと泳ぎしようと岩場から、飛び込む姿は褐色のイルカ――

ご案内:「セレネルの海」からタピオカさんが去りました。