2020/02/24 のログ
ご案内:「セレネルの海 海辺の洞窟」にシスター・マルレーンさんが現れました。
■シスター・マルレーン > 海辺の洞窟は、多くの冒険者がもう探索した後ではある。
しかし、それでも未だ数多くの洞窟が手つかずのまま残っている。
理由は簡単。
遺跡は明らかに"誰かが目的をもって"作っているのだから、その中には当然価値のあるものも多い。
それに対して、単なる自然の穴が多いだけだ。
わざわざ多くの時間を割いて、ただの穴を探索したい人間はそこまで多くない。
そこまで美味しい物が多いわけでもないから、依頼は増えないのだ。
そんな洞窟に一人の人影。
「寒い。」
思わず呟いた。
「むしろ冷たい。痛い。」
文句だけはたくさん出てくる昼下がり。
この洞窟の依頼が一個だけ残っていた理由がよく分かる。
洞窟の中にまで海水が入り込んでいて、すっかり足元は海の中だ。
■シスター・マルレーン > 「いや冬の海って。」
ツッコミを入れたくなるので虚空にツッコミをした。
誰も手を付けないような依頼を、あえて彼女に、教会に持ってくることもある。
それは半ば嫌がらせみたいなものだけれど、まあそれはそれ。
何かが潜んでいるかもしれない洞窟をそのままにする、というわけにもいかない。
素足を海水につけたまま、修道服の裾を摘まんでざぶざぶと足を進める。
ああもう、ほんっと痛い。
「………よ、っし、ここで水が途切れてますね。」
陸地に上がれば、ひとまず岩場に腰掛けて自分の足をこする。
ああ寒い寒い。 この洞窟自体も寒いから、身体がすっかり冷えてしまった。
「火でも焚いた方がいいですかね、これ………」
■シスター・マルレーン > ここは海辺の洞窟の中。 ところどころに海水が染み出して、足を踏み入れないと奥には入れない………歩きにくいそれ。
この季節だからか、冷たい水は中に入る人間を容赦なく拒むわけで。
そのせいか、犯罪者やら身を隠したい人間やらが入り込むことは、割と無いわけではない。
「………といっても、これずっと浸かってたら死にますよこれ。」
氷のようになってしまった素足を軽く擦りながら、通り抜ける風に身震い。
冷たい海水が風を冷やすせいで、とりあえずひたすら寒い。
■シスター・マルレーン > 「……何もいない、ですね、これ。」
ため息交じりに肩を落とす。
凄まじく寒い思いをした割に、である。
ちょっと何かいてくれた方が、なんて。
「………ダメですね、平和に終わったことをちょっとでも喜ばないと。
よしよし、早く帰って温泉でも………」
ああ寒い寒い。 くちゅん、っとくしゃみを一つ。
ご案内:「セレネルの海 海辺の洞窟」からシスター・マルレーンさんが去りました。