2019/12/02 のログ
ご案内:「セレネルの海」にシシィさんが現れました。
■シシィ > 寒風吹きすさぶ浜辺に、外套や衣服の裾を流されるまま歩く人影が一人分。転々と白い浜辺に残る足跡がつづいている。
己の知っている寒さとは少し違う、湿度の高い寒さに、外套のしたで腕をすり、と撫で上げる仕草。
ほ、と流した吐息が白く流れてゆく。
「海風はやっぱり、こう少しべたつくと、いうか」
紡ぐ独り言。緩く波打つ銀の髪が、風に煽られて揺れている。
曇天を見上げる蒼い双眸が緩く細められて。
何のこともない、目的もないただの散策は、街から少し離れた浜辺にまで続いているだけのことなのだけれど。
当然、というか、魔の海、とも称されるその浜辺で戯れるには少々時期も逸している。
遠景に見える岩場から続く洞窟群は冒険者にとってはよい稼ぎ場所になるのだとも耳にはするものの
己のように、身を守る術すらままならぬ身にとっては、少々荷の勝ちすぎる場所だ。
こうして遠目に眺める位で十分だろう。
■シシィ > 暫く、そうして波打ち際をうろうろしていたものの、しみいる寒さに振る、と背筋を戦慄かせる。
外套の内側で、もう一度体をすり合わせたなら、街中に戻って、暖かな飲み物でも買い求めることにしよう。
風にふわりと、外套をひるがえしながら、踵を返したなら、点々と続く足跡がおり返して街へと向かっていった──
ご案内:「セレネルの海」からシシィさんが去りました。