2019/11/25 のログ
ご案内:「セレネルの海」にエズラさんが現れました。
エズラ > 本格的な冬が到来しつつある季節――セレネルの海岸。
海風をうまく避けるような岩場の影に、テントが張られていた。
焚き火の傍には男がひとり。
串に刺さった魚が焼けるのを待っていた。

「~~♪」

口ずさんでいるのは、戦場で傭兵達が歌う軍歌とも童謡ともつかぬ歌。

ご案内:「セレネルの海」にリヴィアさんが現れました。
リヴィア > (冷たい海風に当てられながら、一人の傭兵が歩く。
近頃は傭兵の仕事にありつけておらず、魚を釣って市場で小銭に替える生活を送っている様子で、釣具一式を身につけている様子。

自らの拠点へ帰る途中だったが、ふと聞き覚えのある歌に足を止めて)

「…誰かいるのか?」

傭兵仲間かもしれないと、歌の聞こえる方へ足を向けて

ご案内:「セレネルの海」にリヴィアさんが現れました。
ご案内:「セレネルの海」にリヴィアさんが現れました。
ご案内:「セレネルの海」にリヴィアさんが現れました。
エズラ > 男の鼻歌が不意に止まる。
気を緩めているようでいて、常に周囲への警戒を怠らないのはもはや癖。

「――そういうお前はなにもんだ?」

声の主に対し、気安い調子で応じる。
見れば年若い女の姿――しかしてその立ち居振る舞いは鋭利な刃物のよう。
少し警戒して――

リヴィア > 「名乗るほどのものじゃない。…同じ稼業だ、その歌を知っている」

ぴりりと張り詰めた空気に、こちらは逆に警戒を解くような仕草を見せた。

「少し休ませてもらえないか。この先の道をいかなきゃならないんだが、少し疲れた」

男と大差ない口調で話すのは戦場で身についた癖。
相手の返答を待ち、可であれば火のそばへ、否ならば立ち去るだろう。

エズラ > 「ははぁ、なるほど、同じ穴の狢ってわけだな」

この歌に惹かれてくるとなれば、どういう素性かおおよそ知れる。
近くで見ればなおのことその身のこなしには油断がない。
自分と同じような傭兵崩れでほぼ間違いなかろう――

「ご同業てんなら、歓迎するぜ――よけりゃ魚をどうだ――一人じゃ多いと思っていたのさ」

本日の釣果は思いの外良好――

リヴィア > 「…いいのか」
夕飯の誘いに、少し驚いたように相手を見遣る。
「こっちの釣果は酷かった。潮の流れがもう変わっているらしいが、生憎本業じゃないものだから、分からなくて。…助かる」
深く頭を下げ、同席させてもらう。
自分より年上の、体格の良い傭兵だ。身体に傷を受けても生還しているのであれば、腕は悪くないのだろう。
「…リヴィアだ」
手を差し伸べ、簡単な挨拶に変えて。

エズラ > 「なに、オレだって趣味の域だ――戦がないときゃこうして自然を楽しむのが好きなのさ」

柔く握手を交わし、ほどよく焼けた串を差し出す。
雨が降るような天気ではないにせよ、やはり季節故にこの時刻になると本格的に冷え込み始める。

「エズラだ、お察しの通りのゴロツキさ――」

暫し食事を続けながら他愛もない話を続けるが――

「――で、だ――もう遅いわけだし、今夜は泊まってくか――?もちろん、「部屋」はひとつなわけだがよ――?」

ちらりとテントに視線を送ったあと、ムフフ、と助平心を隠そうともしない笑みを浮かべて問う。

リヴィア > 「ゴロツキだなんて、謙遜は勿体ない。あなたは歴戦を生き抜いたんだろう」

失礼のない程度の否定。根にあるものは同じ傭兵としての尊敬に近い。
串を受け取り合掌したのち、慣れた様子で横からかぶりつく。
塩味のする魚をそのまま焼くのは、格別の美味に違いなく。

テントへの誘いには、また少し驚いたような顔をして。
「貴方の迷惑でないのなら」
短く答えるが、相手のすけべ心にはおそらく、気がついていないだろう。

エズラ > もりもりと魚にかぶりつく姿を眺めながら、こちらの意図に気付いているのかいないのか微妙な様子に、それはそれで面白い――とでも言いたげに笑みを浮かべ。

「ああ、かまいやしねぇさ――さ、もっと食えよ――」

そうしてしばらく食事が続き――その後は――

ご案内:「セレネルの海」からエズラさんが去りました。
リヴィア > 「ありがとう」
礼を言い、食事を進め。
やがて彼の招待にあやかり、テントへ歩を進めるのだろう——。

ご案内:「セレネルの海」からリヴィアさんが去りました。