2019/11/13 のログ
ご案内:「セレネルの海」にルークさんが現れました。
ルーク > 秋晴れの空の下。
港湾都市ダイラスから出港した三本マストの帆船が、セレネルの海を南へと進路をとり滑るように進んでいく。

『晴れてよかったねー!』
『風がきもちいー』
『魚っ今魚がはねたよっ』

帆船のデッキの上ではきゃっきゃと少女たちの賑やかな声が響いていた。
九頭龍山脈の麓にある集落ドラゴンフィート、その中にある組合に所属するミレー族の少女たちの声だ。

「あまり騒いでは、他のお客様のご迷惑になりますよ。」

はしゃいでデッキの上を走り回り追いかけっこを始めてしまう少女もいた。
そんな少女たちに、抑揚の少ない声でルークは注意をする。
主に非戦闘員の組合員の少女たちの中には、船に乗るのも初めての者もいる。
初めての海、船にのるという体験にはしゃいでしまうのも無理からぬことだろう。
しかし、今乗っている船は貸切ではない。
当然のことながら、他にも乗客がいるのだ。
ルークの窘める声に、追いかけっこをしていた少女がぴたりと動きを止め、海を覗き込んできゃっきゃっと高い歓声をあげていた少女が口を手で塞ぐ。

「島につくまでの我慢ですから…。」

セレネルの海の南方に浮かぶ群島があり、そこでは一年を通して気温が高く海水浴などのマリンレジャーを楽しむことができる。
船はその島の一つへと向かっていた。