2019/09/22 のログ
ご案内:「セレネルの海」にリュシーさんが現れました。
リュシー > (薄曇りの空の下、浜辺に面して口をあけた小洞窟の奥で、
べちゃり、と何かが落下する音が聞こえた。
「いて」とかなんとか、少女のものと思しき小さな声も。

数分後―――――静まり返った浜辺に、洞窟の中からとぼとぼと歩み出てきたのは、
ドレス姿の小柄な少女が一人。
絵に描いたようなしかめ面、片手で腰のあたりを擦りつつ、
もう一方の手に提げた華奢な靴を、腹立ち紛れにぶらぶらと前後に揺らし)

っ、たぁ……もう、……も少し、だったんだけどなぁ……。

(性懲りもなく、影を渡る術に失敗したのだった。
王都内を移動するつもりで、少しばかり離れ過ぎた様子。
あげく、洞窟の岩場にしたたか腰を打ちつけ、しばし悶絶する羽目に陥った。
薄暗い洞窟から顔を覗かせ、さて、ここはどのあたりなのか、と。
周囲を見回し、吹きつけてくる潮風に、またわずか、眉根を寄せて)

リュシー > (王都からさほどの距離ではなさそうだが、歩いていくのは骨が折れる。

己にしては珍しく、かなりの時間逡巡したけれど―――)

………ま、いっか。今度こそ、普通の場所に出られるだろう、うん。

(ひとりごちて、くるりと踵を返す。
洞窟の暗がりの中へ手を伸ばし、影を渡ってまたどこかへ立ち去ろうと。
今度こそ目的の場所に辿り着けたか、また間違えてしまったかは、
神のみぞ知る、といったところか――――――。)

ご案内:「セレネルの海」からリュシーさんが去りました。