2019/07/12 のログ
ご案内:「セレネルの海 海岸」にホアジャオさんが現れました。
■ホアジャオ > 雨上がりの午後、夕刻へと近付く時間帯。
王都からほど近い、セレネルの海を囲う浜辺。
ざざん、と聞こえる波音は荒くは無いものの天は未だ曇り空。
いつもなら白い砂地も水を吸って薄暗く、付近はなんとなく秋にもにたもの寂しさが漂っている。
人出もない、そんな場所に、辺りを囲う防風林を抜けて足を踏み入れる女がひとり。
湿って少し硬い砂地に脚を踏み入れると不図立ち止まり、沖から吹く風にその細い目を更に細める。
「………」
潮の匂いにすん、と鼻を鳴らして辺りを見回して、人気が無いのにふん、とつまらなそうにまた鼻を鳴らした。
そのまま、大股でさくさくと波打ち際まで。
爪先が濡れそうなぎりぎりで立ち止まると、ウーンと声を上げて身体に伸びをくれた。
「……ダイラスと違って、海の近くに居ても荒くれモンは居ないなァ…」
沖に目をやって、声を出して呟いてもひとり。