2019/05/18 のログ
ご案内:「セレネルの海 幽霊船」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 月明かりが照らす、幽霊船のどこか。
本来の目的とは少々ずれるも、釣りを続ける少女のあの後。
さて、結局のところはどうなったかと言えば…
「考えてみれば…普通の船ならばともかく、この船では釣れんのではないじゃろうか…?」
釣り糸を垂らしたまま、そう少女は呟いた。
船釣り目的で来た、そこまではいい。
しかし、この船の大きさでは、そもそも魚が寄ってこないのでは、と。
本当に、今更の話であった。
■タマモ > 「むむむ…船釣りも出来ん船とは、これでは船の意味がないではないか…!?」
ひょい、と釣竿を上げれば、海面にまで伸びていた釣り糸が一気に縮まる。
そのまま、器用にくるりと手首を返すように捻れば、しゅるんっ、と糸が釣竿へと巻き付くように。
ぽんっ、と釣竿を消した。
「そうなると、ここに来た意味がほとんど無くなってしまう。
適当に歩くと、迷いそうな大きさじゃったしのぅ…
この手の船には、どうせ遊ぶ場所もないんじゃろう?」
はふん、と軽く溜息。
両手を腰に当て、とりあえず、ぐるっと周囲を見渡す。
まぁ、うん、少女が期待するような施設は、間違いなくないだろう。
■タマモ > 後ろを見れば海、前を見れば甲板。
この付近も、これと言ったものはなさそうか。
「ふむ…やはり、何かあるならば船内か。
しかし、調べるのは楽じゃろうが、だだっ広過ぎる感じがいかん」
顎に手を沿え、考える仕草。
とは言え、そもそも今回は、釣りをするだけが目的だった。
長居する準備なんてもの、まったくしていない。
そうなれば、結論は一つか。
■タマモ > 「よし、帰るとしよう」
とん、と床を蹴り、船縁へと着地。
もう一度、ぐるりと周囲を見渡し…
「………と、こっちじゃな」
ぴたりと動きを止め、うむ、と頷いて。
戻る方向を確かめれば、ゆらり、その姿が揺れる。
そして、そのまま消え去った。
元々、ここには何も無かったかのような、静寂を残して。
ご案内:「セレネルの海 幽霊船」からタマモさんが去りました。