2018/11/16 のログ
ご案内:「セレネルの海」にデメトリアさんが現れました。
デメトリア > 洞窟内を照らすように焚かれた炬火が影法師を揺らす。
王国軍に所属する少女が駆り出されたのは、幻覚を見て中に入ったまま戻ってこないという報告がいくつか寄せられた海辺。
洞窟内を調査するのは魔物討伐に長けた者で、そのサポートする立場の少女は一旦待機となっていた。
警戒のため砂地を歩き、波を眺めていると、背後から子供の笑い声が聞こえる。

「…………?」

振り返ると、男の子が走り去り、それを追い駆けていく数人の子供。
一番後ろで茶色い髪の童女がのたくた歩いている。あれは―――

「わたし……?」

世界が歪む。子供達の集団は洞窟内に向かっているようだった。
これが噂の幻覚かと冷静に考える一方、表現し難い気持ちの悪さに足元がおぼつかない。

デメトリア > 『デメトリア?』

同僚の声に現実感が戻る。
幸いにも足は洞窟へ向かうことなく、その場で立ち尽くしていたようだった。
振り返った顔色が白かったので、同僚の女性は『大丈夫?』と続け。

「……大丈夫。まだ何も見つからない?」

通信用の魔導機からは、どの辺りまで進行したかという報告だけが聞こえる。
特に異常はなさそうだ。今のところ。
奥で魔物の正体が暴かれるまで、もう少し時間は必要そうで、少女は少し休んでから任務を続けることに。

ご案内:「セレネルの海」からデメトリアさんが去りました。