2018/11/09 のログ
ご案内:「セレネルの海 船上パーティー」にティリアさんが現れました。
ティリア > (以前もこうして。貴族所有の船へと招かれた事が有る。
あの時と同じ船。同じ主催者。居並ぶ客も、顔ぶれのある程度は共通している。
…詰まる所。前回、主催者への監査は。大きな問題を見出せなかったという事だ。
とはいえ船内にて密約を交わす某かには繋がったから、決して無意味ではなかったし…
問題は無いなら無いで。それは決して悪い事ではない。
只でさえ不穏極まる昨今、余計な火種は少ないに、火のない煙は在り得ない方が良い。)

――――とはいえ、動きにくく…は。なるね、どうにも。

(尤も当人は辟易顔。
然るべき摘発を済ませた実績は、裏を返せば、腹に一物抱く者達にとっての不安材料。
先程から何かと世話を焼かれ、酒を注がれ、料理を振る舞われ、愛想を巻かれ。
露骨にご機嫌伺いの攻勢を掛けられていた。
世間知らずの小娘と。我侭娘の狂奔と。侮ってくれていた方が動き易いのだが。

…なまじ、海上の船という密室。
断っても断っても、逃げる場所の無い宴に。少しばかり草臥れていた。)

ティリア > …いえ、そろそろ。
これ以上は、何というか。頭に熱が回りすぎて。
色々と勘違いをしてしまいかねない…ので?

(そんな、幾人かの貴族からの勧めに対し。強く断る事が出来れば楽なのだろう。
だが、公の場で無体な暴力は赦されないし、するべきでもない。
かといって、固辞の意思を強く見せるのも…難しいものだ。
従ってやんわりと。同時に、ちくりと皮肉を込めて。
そろそろ何杯目だったか、数え切れなくなってきた酒杯に断りを入れた。

…相手が、機嫌良く真実に目を瞑ってくれると思うか。
逆に、有る事無い事報告されかねないと勘繰るか。
どちらにせよ、一旦でも退いてくれれば有難い。
彼等が顔を見合わせ、遠のいてくれた辺りで。脱力加減の息を吐き。)

――――というか。酒、酒、酒。…それ以外も、ちょっとは…

(年季の入った中高年は、それで良いのかも知れないが。此方はいい加減辟易気味だ。
幾人かの、きっと己とは関係無い女性客達が語り合う脇をすり抜け。
冷め始めた立食料理の並ぶテーブルへと向かおうか。)

ご案内:「セレネルの海 船上パーティー」にルヴィエラさんが現れました。
ルヴィエラ > (――宴はまだ終幕の気配を見せない。
監査役で在る娘を満足させたと安心出来るまでか
或いは、もっと単純に、自分達の欲が満たされるまで、か。
酒杯から退散した娘が立食のテーブルへと向かう頃
背後では酒を断られた貴族達が何やら相談をして居る
其の様子を談笑する女性達が壁となって隠し――

果たして、其れが何を意味するかは誰も知らぬ事、だ。
そう、誰も知らぬ事。 ――娘が辿り着いたテーブルの
盛り付けられた料理の向こう側に、一瞬通り過ぎ、甲板へ向かった人影の事も。
周囲の誰もが気付かず、或いは相手にもせず――娘だけが、其の存在を認識出来る余地が、在るだけで

招待客のリストにも、飛び込みの客としても記載されて居ない、招かれざる客人
或いは、其れは――この船の中、娘が探し当てるべき、秘密、其の物なのやも知れず)。

ティリア > (尤も。こういう場の料理は、どちらかといえば付随品だ。
これだけで空きっ腹を満たすのは難しいだろう。
…無いよりマシ。そう思っておく程度が、丁度良いのかもしれないと…)

ぁ。 …意外と、いける。

(そう思っていたのだが。流石に、主催が宴を設け慣れているからか。
面子と面目の為、しっかりと金を掛けたのか。
席と席、会話と会話の合間を繋ぐ為でしかない筈の品物達も、充分に美味しい。
折角だ、どうせならストレス解消だと思って。気に入った物を幾らか、皿に取り集める事にした。
先ずは、手で取れる小物を幾つか。
其処から二つ三つ…最近になって、食べ始めた気がする肉類を。
個人的な好みで、秋ならではの果物類も選び始め――――)

っ っ―――― …?

(その手が止まった。目を奪われざるを得ないものを見てしまったからだ。
緊急に窺う事はあるまい、と考えた先程の貴族達の会話ではなく。
船上パーティーという代物の売りである、遠い港湾都市の夜景でもなく。

それは。)

―――― っ、待て …!

(次の瞬間。全てを後回しに追い掛けていた。
甲板迄出れば追い着けるのか、否か。
……その人影に。 否、人ではない、 魔 の存在に。)