2018/11/05 のログ
フィーリス > 「なるほど、接続と召喚のハイブリッドみたいなもんなんスねー。結構消耗エグそうッスねー。」
と、まさかこんなに簡単に手の内を他人に見せると思っていなかったので驚きを隠してパチパチと手を鳴らした。

「あー。ギルドとは基本的に距離置いてるんスよ、あまり大勢と付き合うの得意じゃないんス。」

と、冗談混じりに言った後に少し真面目な顔つきになった。

「本来あまり人に話すもんじゃねーんスけど、私はこの世界の理を越えた所の人間なんスよ。この地での経験が浅い分通常の方法では知り得ない知識を知ってると言った方がいいんスかね?」

あ、この話は他言無用ッスよと冗談めかして笑った。

セイン=ディバン > 「それが、魔力消費控えめなんだよな。
 使いまくっている内に、コツを掴んだらしくて。
 後は、俺自身の能力が上がってるみたいでなぁ」

相手の拍手に、苦笑しつつ答える男。
事実、この魔術を戦闘に利用することもあるのだが。それはこの場で披露する様なことでもなく。

「ん、そっか。だったら……」

個人的な連絡の取り方を、と言おうとした瞬間。
相手からの突然の言葉に、男はぽかーん、と口をあけるが。

「は、はははははっ。マジか。いやぁ、魔王、大妖、天使に鬼と知り合ってきて、ついに別世界の存在とも出会ったか。
 オレの対人関係の縁も極まってきたなぁ。
 ……ちなみに、そのフィーリスちゃんの元の世界も、この世界みたいにロクでもねぇ世界だったりするのかい?」

声を上げて笑うものの、相手の言葉を微塵も疑わない男。
それどころか、その別世界について尋ねる始末だ。

フィーリス > 「はー、中堅とか言っておきながらセインさんこそ凄腕の冒険者なんじゃないッスか?」
と少し茶化したがその反応を見る前にセインの食い気味な質問で話題は流れていった様だ。

「いやいやそれが平和も平和なんにも無さすぎてつまんねーんスよ。マジで。ただ、この世界みたいに虐げられるだけの存在はそんなにはいなかったッスね。何処の誰にだって救いは...。幸せに生きられる方法の1つや2つはあったッスよ。」

セインの予想外の食い付きに乗って話し始めるが途中でその勢いは止まり、最後に言葉を切った後には空を見上げ溜め息を吐いて見せた。

セイン=ディバン > 「冗談。経験がちっと人より多いだけ」

相手の指摘に、男はしれっ、とそう告げるだけだが。

「……ふぅん。それはそれは。なんとも……」

幸せな世界なのだな、と言おうとしたが。男は言葉を発するのをやめた。
それは、随分と。失礼な言葉に感じられたからだ。
それに、男の様にスリルを求める人間にすれば、酷く退屈な世界に思えたのだ。

フィーリス > 「ま、今の私に帰る手段は存在しねーので考えたって無駄なんスけどねー。」

くくっと含み笑いをした彼女はうがーっと大きく伸びをしてまた焚き火をつついた。彼女にとっては遥か彼方の平和な過去より明日の食い扶持の方が余程重要なのだろう。

「あ、私の過去についてはほんとに他言無用で頼むッスよ?ろくでもない教会の奴等に目付けられるのはごめんッスからね?」

と人差し指を唇に当てるジェスチャーをした。

セイン=ディバン > 「……そっか。そりゃあ、大変だな」

気楽そうに言う相手。その心中、どの様な思いがあるか。
想像すらできないが、男は、それ以上の追及などはしなかった。

「あぁ、もちろん。オレもかわいい女の子が酷い目に遭うのなんて、好きじゃないしな」

相手のジェスチャーに笑う男。当然、可愛い、というのはお世辞ではなく本心だ。

フィーリス > 「ん、そう言って貰えるだけでありがてぇっスよ。」

深く追求されない、必要以上には話さない。そんな微妙な距離感はなんとも心地好いものだった。

「お?可愛いッスか?惚れちゃったッスか?参ったッスねー。色男にそんなこと言われると困っちゃうッスねー。」

特に後先もカンガエズニ茶化して見せる。実際自分以上に魅力的な女性なんて星の数ほど居るだろう。真に受けて舞い上がってバカな行動を取るのも詰まらないので僅かな冗談を織り混ぜて笑ってしまうのが一番だろう。

セイン=ディバン > 「オレでよかったら協力するぜ。元の世界に戻る方法とか、さ。
 探してみるよ。あとはまぁ、他にも色々……」

詳しくは分からなかったものの、相手の事情は触りくらいは聞いたわけで。
そうなれば、手助けしたいと思うのがこの男。

「あ~、そうな。惚れた、っつーか。う~ん。
 可愛いと思うし、フィーリスともっと仲良くなりたい、とは思うぜ?
 同業者としても、男としても、な」

相手の言葉が実に軽やかな冗談みたいな言葉だったので。
男は、少し真剣な表情でそう告げる。これも偽りなく本心。
可愛い女の子相手なら、とりあえず口説いておけ。
そんな生き様でこれまで痛い目を見てきているのに、その辺学習しない男だ。

フィーリス > 「いや、今の生活も結構気に入ってるんスよ。お気持ちは嬉しいッスけどお気遣いは無用ッス」

今戻る手段があったとしても自分は此処に居続けるだろうと暗に告げた。


「...え?」

真剣に告げられた言葉、もといほぼ告白状態のそれに彼女の顔は無意識の内に赤く染まった。

「本気で言ってんスか?実はからかってたなんて言ったら黒焦げにして寒中水泳リターンズッスよ?」

と分かりやすいほどに狼狽えた。

セイン=ディバン > 「……あ~、わかった。すまねぇな。
 どうにも……若い子との距離感は、よく分からなくて」

男、再度深く追求せず。人にはそれぞれ事情がある。
踏み入ってもいいのだが、それが相手の嫌がることなら極力避ける。
なんだかんだ、小悪党程度、外道になりきれない男だからこそ。

「ん?」

戸惑う様子の相手に、男が首をかしげる。
瞬間、相手が赤面すれば、おや、ウブだねぇ、と笑い。

「本気も本気だけど? こう見えても、女性に世辞は言わない主義。
 あと、可愛い子は口説いておけ、ってのも信条でね?」

相手の問いかけには、男は真剣な表情で言う。
下心……もちろんあり、なのだが。
かといって下心だけでないのは、いわゆる『メンドウクサイオトコゴコロ』である。

フィーリス > 「うー。その言葉でトキメいてる私も私ッスけど、その手練手管でいったい何人の女の子いただいて来たんッスか...。」

口車に乗せられて甘い夢を見ても良いと訴える心と
出会って数時間でゴールイン何てあり得ないと引き留める理性。
彼女は複雑で面倒な乙女心に翻弄されて1種の思考停止に陥りかけていた。

「一度意識しちゃうともうろくに顔もみれないんスよね。」

と聞こえるか聞こえないかのレベルのか細い声で呟いた。

セイン=ディバン > 「さぁて。何人っつーか、何十人? いやぁ、何百までは……いってるかなぁ?」

ケラケラと笑う男。何せこの男は出会う女性出会う女性、少しでも気に入れば口説いた結果……。
結婚した妻とは現在別居中、恋人、愛人数知れず。
それだけならまだしも、呪われて女になったりフタナリになったり、と。
まぁ痛い目はみまくってるわけなのだが。それでも懲りない辺り、どうかしている。

「うん? 何か言ったかい?
 ……ま、とはいってもだ。
 会ってすぐに深い仲、ってのはどうかと思うけどねぇ」

まぁそういうのもキライではないけどな、と。付け足しながらくすくす笑う男。
イージーに肌を重ねるのも、じっくり縁を深めるのも。
違った趣と楽しさがあるのだ。

フィーリス > 「あ、そっスか。」

何百と聞いた瞬間一気に覚める熱、特に思うところがあるわけでは無いが芽生えかけたコイゴコロとか言うやつは音もなく消え去った。

「ま、ライトでイージーな関係なら考えなくもないッスよ?」

とは言えこの男に魅力を感じているのは事実で、それならばいっそ近い内に抱かれてみるのも良いかもしれない、と気楽な思考が産まれた。

セイン=ディバン > 「おりょ、明らかに態度変わっちゃったね?」

相手の様子を敏感に見抜き、くすり、と笑う男。
なるほど。ウブなだけでなく、純粋な子だったのかな、と考えるが。

「ははははは、言うなぁ。オレもそういうのは好きだけどね。
 ……ライトでイージーな関係、っていって。
 俺に抱かれたら、本気で惚れちゃうかもよ?」

変に自信満々に言う男。自分のテクニックや経験に、よほど自信があるのか。
あるいは、それすらも冗談なのか。そこの所は微妙に分からないような声色で言う。

フィーリス > 「ま、こっちでの私は色恋沙汰ド素人ッスからねぇ。なんでもヤってみるって気持ちにはなれねぇんスよねー。第一自分の身体んこともよく理解できてねぇッスから。」

と、ろくに情事の経験もないと訳のわからぬ暴露をした上で。

「その内また機会があったら、そんときはいっぱい可愛がってもらうッスよ?」
っと思わせ振りな発言をするのだった。

セイン=ディバン > 「こっちでの、ね。……ま、気持ちは分かるさ。
 ……ついでに、聞き捨てならねぇ言葉が聞こえた気がしたけど。
 今の所は捨て置いとこうかな?」

相手のあっけらかんとした言葉に、男はくすり、と笑うものの。

「あぁ。いいぜ。たっぷりと気持ちよくしてあげるさ。
 ……ふぅっ。おかげさんで、体も温まったし。
 そろそろオレぁ家に帰ろうかねぇ」

相手の大胆な言葉に、思わずにやりと笑いながらも。
男は再度、相手に頭を下げ、助けてもらったことを感謝しつつ。
転送呪文を唱え、家へと帰還しようとする。

フィーリス > 「おっと、私もそろそろ宿に戻らんと閉め出されるッス!まぁ、そんときまでに多少は女磨いとくッスよ、私の過去もカラダもそんときのお楽しみって事にしとくッス。また海に落ちないように気ぃつけて帰るッスよ。あと地図ありがとうッス。」

けらけらと笑って少女は手を振る、その内またひょっこりと何処かで会う、そんな予感を感じて。

セイン=ディバン > 「お~う。そっちも、地図手に入ったからって、無茶しなさんなよー」

互いに笑顔で手を振り、別れを告げる。
同業者ということもあり、きっと再会は、ありえない話ではないだろう。
そう思いつつ、男は転送呪文で空間を跳躍している間、頬をかく。

ちょっと、若い子相手に本気になりすぎてないか?
自分への問いは胸の奥に沈み……。ちくり、と。少し痛みを感じさせたようだ……。

ご案内:「セレネルの海:浜辺」からセイン=ディバンさんが去りました。
フィーリス > 「さって、私も帰るッスかねー。」

簡単に荷物をまとめ、焚き火に水魔法をぶつけ雑に消化し帰路に着くのだった。

ご案内:「セレネルの海:浜辺」からフィーリスさんが去りました。