2018/10/14 のログ
ぼたん > 目を沖に転じれば、そう遠くない所に腰の高さくらいの岩棚がある。ざぶざぶと渡って、その上に登って、水面を見下ろす
ぼたん > 「なァんもみえないね…」つまらなさそうにつぶやくと、腰を下ろして持っていた包みを開く。中にふたつ、おにぎりと、竹筒の水筒
ぼたん > 空と海の交わる場所を眺めながら、夜食を食べ終わるとお茶を飲む。履いた吐息が湯気となって風に飛ばされていって、寒くなったね、とひとり
ぼたん > 最後までお茶を飲むと、包みを纏める。座ったままぐうっと伸びをして、立ち上がるとお尻を払う。
ぼたん > 大分気を取り直したらしく、踵を返して岩棚からざぶんと少し飛沫をあげて浜辺へと。
ご案内:「セレネルの海 夜の浜辺」からぼたんさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海/夜の浜辺」にアイディールさんが現れました。
アイディール > 夜の浜辺に波が囁く。穏やかな音だ。
浜辺を撫でて、引いて、撫でて、引いて――規則的な声が夏の終わりの海辺へ響く。
月影に照らされる白く透き通るような砂浜には人影はない。
秋が深まり、肌寒さを増していく景色がそこにあった。
そんな中、点々と、貝殻が転がる中に、その石は在った。
まるで誰かが砂浜に落とした忘れ物であるかのように。

――透明で小さな石の中に、まるで燃えているような光が存在する。
薄っすらと、時間に応じて色を変えていく。青、赤、黄、緑、紫――。
きらきらと煌めく色の中に、時折黒く闇のような色合いが走る。

それはそんな石だった。
ただ、静かに静かにそこに存在し、いつか消えてしまうだろう。
そこに存在するのが極自然で――けれど、決定的にどこか不自然な光。
そんな風に、今宵それはそこで何かを待っていた。

アイディール > やがて、夜が深まるにつれて流れる波の音。
それに紛れるように煌めきはその姿を消していった――。

ご案内:「セレネルの海/夜の浜辺」からアイディールさんが去りました。