2018/09/22 のログ
ご案内:「セレネルの海」にセイン=ディバンさんが現れました。
セイン=ディバン > [待ち合わせ待機中]
ご案内:「セレネルの海」に紅月さんが現れました。
セイン=ディバン > 「まぁ、いつ死んでもおかしくねぇからな。
 旨いメシや旨い酒が好きなヤツは多いけど……。
 ……うへ。そりゃあおっかない。オレは遠慮させてもらおう。
 ……ん、お紅の家、か……。
 そう、だな。まぁ、その内な」

相手の言葉を聞き、女子会というものがどうにも、自分には似つかわしくない場所だと判断し。男は微妙に困ったような表情になる。
そのまま、相手の提案を聞けば。表情、さらに困ったように。
なんというべきか。このお誘いにすぐに乗るのは、非常にマズい気がしたのだ。

「……そう、か。
 ……気晴らし、ね……。
 気晴らしになるかは分からないけどさ」

笑顔はいつもと同じように見える。だが、何も感じていないわけは無かった。
男はその相手の様子に、少し無言になるが……。
相手の手に、そっと自分の手を重ね。まっすぐ相手を見ると。

「……オレと、そういう関係にならないか?」

あの夜。宿で口にした言葉を。
もう一度、相手に投げかけた。
今度は、行為の最中ではない。互いに空気や雰囲気には酔っていないはずだ。

紅月 > 「あ、やっぱり?ふふっ!
…うん、気が向いたら。
セインにはほら、確かマジックアイテム作るんだか付与魔法の使い方教えるんだか…何か約束してた気がするしなぁ」

何だか困ったお顔の彼に首を傾げる…女好きそうだしノって来るかと思ったのに意外だなぁ、と。
…けれど、すぐに得心がいく。
彼はきっと私に誠実さを見せてくれたのだ、と。

「……、…そう、いう、関係…って」

重なる手、重なる視線…思わずとられていない手を胸元に引いて、伏し目がちに赤く染まってゆく顔を逸らして。

「その…それって、恋人じゃないけど…もっと甘えたり、傍に居られる、ような……ちょっぴり、特別な関係…よね?」

もごもごと恥じらいから声をつっかえさせつつに、あの日彼に言われた言葉を確認して。

セイン=ディバン > 「あ~。そうな。そんな約束してたっけか。
 ……よく覚えてるよな、お前も」

確かに。初めて出会った時に、そんな約束をしていた気がする。
とはいえ、男も半ば忘れていた約束だ。
今更、殊更に強く催促する気もない。

「……いや、そうだな……」

手を触れ合わせ、相手を見つめる男。
あの時、そんな事を言った。奪うような、卑怯なことを。
それは今この時にはふさわしくないと思い。
男は、息を吸うと、改めてその言葉を言い直した。

「紅月。俺の恋人になってほしい。
 俺のそばに居てほしい。だめか?」

率直な言葉。男の心からの言葉。
相手がそれをどう受け取るかは……本当に相手次第だ。

紅月 > 「……そりゃあ、その…何か約束を結んだら、それを辿ってまた会える気がするでしょ?」

ばつが悪そうな、照れたような…そんな表情でそっぽを向いてポリポリと頬を掻く。
…だって、ヒトって桜みたいで。
綺麗に咲くけど、ふと気付けば散っていたりするから。
そんな風に思ってるなんて、さすがに言えないけど…ささやかな縁結びのつもりであるとは言っておこう。

「……、…紅は、一途とは言えないよ?
凄く嬉しいし…傍に居ていいって言ってくれるなら、居たいとは思う。
…思う、けど……」

思わず目を伏せる…他を喰らう性質を持つ己は、きっと、ただ一人を作ったら喰い潰してしまう。
だから、また独りになった時…唯一は作らないと決めたつもりだったのに。
…触れ合う手の温もりが、己自身に結んだ誓いを解こうとする。

セイン=ディバン > 「なるほど。そんなもんか。
 確かに言われてみれば……。そうかもしれないな」

男も様々な約束をしてきたが。思い返せば、約束が縁を繋いでくれたことも数多い。
相手の言葉、その真意までは理解しないまま。男は納得したように頷くが。

「……それはオレもだ。
 ……嬉しいなら、傍にいてくれよ。
 お互い、浮気しても干渉無し。ただ、何かあったときは絶対に助ける。
 そんな、ちょっと変わった恋人関係があってもいいだろ?」

相手の迷いを察知し、男はまっすぐにそう告げる。
そのまま、相手の手を引き……その、滑らかな手の甲に。
軽く、触れるだけのキスを。

紅月 > 「ふふっ…でしょう?
ヒトですら"そう"なんだもの、これが気まぐれにフラフラしてる亜人や魔族なんかとなれば…ね?」

何だか納得したような彼に、ふわりと微笑む。
…その真意を、笑顔の裏にそっと隠して。

「……っ…じゃあ、その…少しだけ。
傍に、居させてもらっても…いいかなぁ?」

伏せたまま揺れ、困惑したように迷う視線。
柔らかく触れる口付けに驚き、ピクンと肩を震わせて彼を見れば…彼の表情に、仕草に、とくんと胸が鳴る。
頭の固い己だけでは、きっとそういう"ちょっと変わった愛の形"というのは思い付きもしなくて。
また、目を伏せ…胸元に引いたまま行き場を失っていた手で彼の服を小さく掴んで。

「少しだけ…寄り掛からせてもらっても、いいかなぁ?」

今度こそ顔をあげて、恥ずかしげに微笑んで。
…嬉しげに、問う。

セイン=ディバン > 「……いやぁ、長く生きる人間以外の種族は。
 約束なんぞ無くても大丈夫っていうかむしろ勝手に寄ってくるっていうか?」

相手の笑顔に、男は視線をそらす。
つい最近も、天敵である妖怪にしこたま痛い目を見せられたのだから。
男としては発言が重くもなろうというもので。

「……あぁ。少しでも、たっぷりでも。
 傍にいてくれてかまわないさ。大歓迎だ」

おずおず、という風に喋る相手。男は微笑みながら頷き。
相手を軽く抱きしめるようにする。
この関係が、今後どのような形になるかは分からない。
それでも、この誓いは嘘ではないと言う様に。

「好きなだけ。寄りかかってくれればいいさ。
 女を支えるのは男の仕事。男を支えるのは女の仕事。だろ?」

相手の言葉を、立場を肯定しながら男はそう言って。
しかし、やはり恥ずかしいのか。赤面し、視線をそらせば。
頭を掻いて、気恥ずかしさをごまかそうとする。