2018/09/06 のログ
ご案内:「セレネルの海 砂浜」にマリアージュさんが現れました。
マリアージュ >  
羊二頭が引きます、小さな馬車に乗ってからころ。
師団の団員が足を揃えて駆け足の後ろを、羊車に乗って追いかけます。
騎士の練習(訓練)で足腰を鍛えるための砂浜での行軍。
でも、マリアージュはそんな方々を差し置いて、重要な指示を頂いていたのです。
それは、「狩り」。
他の方々が練習なのに、狩りをするように言われているのです。

きりっとした(つもりの)顔で、片手には小さな熊手。
羊車の座席の下には、バケツです。

マリアージュ >  
師団の騎士様たちが、鉄の鎧を着て砂浜を走る横で。
のんびり止まる羊車。
獲物を狩るつもりたっぷりで、気合を入れたマリアージュは。
おっとりてけてけと砂浜に。
サンダルで転びそうになりますが、海辺近くに・・・。

「ふにゃぁああ~」

足元にくる波に、慌てて逃げるのですけれど。
脚が塩水に濡れてしまいます。
どうしましょう、と、ワンピースの裾をもって足元を見ますが。
でも、服の下は水着です。
濡れても大丈夫、としゃがみますと。
ざぱ~~。
波にお尻が濡れてしまいます、
白いワンピースが透けまして、桜色の水着が透けて見えますが。

えいっ!

熊手を砂浜に。
今日は、バケツ一杯の貝を狩るのが仕事なのです。

マリアージュ >  
たまには外に出して運動させよう、という。
誰かの思いやりです。
でも、騎士の訓練には到底ついていけないので、
「狩り」という名目で、潮干狩りをお仕事として渡されていたのです。

「・・・わたくし、ここだと思いますの」

ワンピの裾を膝も裏に挟みまして、
膝を揃えてしゃがんで、えいっ、えいっ、と。
本人は真摯にまじめに、熊手をちょこちょこ。
白い貝を見つけますと、生きてますかしら、と。
指先でちょんちょん・・・。

マリアージュ >  
ぴゅっ、と潮を吹く様子に。
「きゃっ!?」と驚いて、裾にひっかけられながら。
おっちらおっちらと、しゃがんだままちょっと後ろに。
熊手を両手で持って構えます。

・・・それ以上動かない様子に、
おっちらおっちらと近づきまして、
恐る恐ると熊手で貝を救い上げますと、
そっとバケツの中に。

・・・狩り1なのです。
むんっ、と。小さく握った手を身体の横に。
少し強くなった(はず)なのです。

マリアージュ >  
気をよくしたマリアージュ。
次はここらへん、と。
熊手で、砂浜を搔くのです。

一生懸命にちょこっ、ちょこっ、としゃがんだまま移動しながら。
貝を1個、また1個と狩っていきます。
こんなに狩れたら、きっと、とても強くなれたのじゃないかと。
内心、鼻高々です・・・傍からみれば、のんびりした潮干狩りレジャーにしか見えませんが。

マリアージュ >  
でも、そんな時に。
モンスターが出てきます。

砂浜に空いた小さな孔があるところを、
熊手でぐさっとしますと。
むくむくっ。むくむくっ、と動く砂。
そこからのっそり出て来たのは・・・。

マリアージュの掌の半分ほどもある大きさの、
両手に大きな鋏を持つもの。

そう、蟹です。

マリアージュ >  
びくっと、熊手を引いて両手で構えます。
それに対して、蟹は、両手の鋏をしゃぎーっと威嚇です。
それえだけで。
顔を青くして涙目でぷるぷるしてしまうマリアージュ。
まるで、蛇ににらまれた帰るの如し。

マリアージュ >  
「こ、こっちきちゃだめですわ・・・」

両手で構えた熊手を突き出しまして。
そのモンスター?が近づいてくるのをけん制なのです。

けれど、しゃぎー、しゃぎーと。
泡を吹きながら、右に、左にと横に動きまして。
威嚇する蟹さん。
そして、突き出しました熊手を挟みで掴み。
引っ張るのです、

マリアージュ >  
「ああっ!? か、返してくださいましですの・・・」

既に及び腰で震えていたマリアージュの手から。
熊手を蟹に奪われます。
今のマリアージュにとって、聖剣にも等しい熊手を取れれてしまいまして。
もう涙目なのですけれど。
熊手を取り戻そうとするたびに、きしゃー、蟹は威嚇してきまして。
手をひっこめてしまいます。

マリアージュ >  
でも。
熊手がないと、「狩り」が出来ないのです。

「それ、か、返して・・・」

と、震える手を伸ばすのですが。
蟹はぎりぎり届かない位置に動きます。
もう少し、と手を伸ばせば、
指が触れる瞬間に後ろに。。。

「きゃあっ!?」

ちょっとずつ離れる熊手に手をなんとかと伸ばしていきますと。
こけっ、砂浜に倒れてしまいます。
すかさず、蟹は動いてマリアージュの頭の上に。

「うみゃぁ~。ごめんなさい、わーんっ・・・」

とったどーと、両手を上じあげる蟹。
頭に蟹を乗られて、頭を庇う用意しながら泣いてしまうマリアージュなのでした。

ご案内:「セレネルの海 砂浜」からマリアージュさんが去りました。