2017/09/18 のログ
ご案内:「セレネルの海」にエズラさんが現れました。
■エズラ > 「ふー……いい夜だ……――」
今日の仕事は貨物船の荷下ろし。
巨大な船から荷を運び出す作業には、相当の時間と体力を要した。
どうにかその肉体労働を終え、賃金をもらう。
ほとんどの者達はすぐさま飲みに出かけたが、男は珍しく誘いを断り、海へ。
港からほど近い海岸に腰をおろし、海を眺めている。
今夜は月明かりが照っており。真っ暗な海が仄かに明るく煌めいて――夜空に瞬く星との境が曖昧になり、幻想的な光景を生み出していた。
「たまにゃ、こうして夜の海を眺めるのもいいもんだ――」
昼間は海水浴客などでにぎわうこの場所も、今は人っ子一人いない。
そんな静かな時間をしみじみと楽しんでいた。
■エズラ > しばらく砂浜にたたずんでいた男は、ゆっくりとあお向けになる。
青白く輝いていた海面から視界は開け、夜空に瞬く一面の星――
風は穏やかで、寄せては返す波の音が程よく耳に染み込む、穏やかな時間。
「……~~♪……――」
何とはなしに、喉から声が――それが、いつだったか戦場で聞いた歌へと変わる。
なんということはない、戦場での死をたたえ、悲しむ歌。
兵士達が酒を飲みながら、他愛もなく歌うもの――
■エズラ > そうしてしばらく外れ調子で歌にもならぬ声で呟いていたが――
やがてその声は穏やかな寝息へと変わっていき。
深夜、大きなくしゃみと共に目を覚まし、のそのそと家路につくのであった――
ご案内:「セレネルの海」からエズラさんが去りました。