2017/06/11 のログ
ご案内:「セレネルの海」にノアさんが現れました。
■ノア > ふらり、 ふらりと.. 白い砂浜に脚を取られながら歩く。潮のにおいを含んだ夜風に、 薄紫色の長い髪を靡かせて。サンダルも後方に脱ぎ捨てたまま、 誰も居ない砂浜に足跡を残してゆく ───
「 ............... 」
よろめいていて、 目も虚ろ。何処か力ない其の姿は、 まるで.. 命を断とうとしているかのように見えるかもしれない、 が...
( うぅ"..... ちょっと、 呑み過ぎた.. )
悩みの一つや二つ、 あるけれど.. 実際には酔い覚ましに夜風を求め、 波打ち際で脚を冷やしたかっただけ。事実など、 こんなモノだった。
ご案内:「セレネルの海」にエズラさんが現れました。
■エズラ > 「……釣れねェ」
小規模な船着き場。
漆黒の海面に向かって釣り糸を垂らしていた男がぼやいた。
釣りを密かな趣味の一つとしている男は、時折こうして夜釣りに出かけるのであるが――釣果に恵まれた経験は少ない。
今日はもう帰るか――そんな風に考えていた時のこと。
「……ん?」
何者かの気配を感じて砂浜を見る。
幽鬼のような足取りで浜を歩く人影――海魔の類か?と少々気を張り、海面を照らしていた足もとのランタンを掲げる。
「誰だっ!」
鋭い声が響き、明かりが人影を照らし出す――
■ノア > ふらり、 ふらりと.. 相変わらずの頼りない歩調で進めば、 爪先が波打ち際に到達。ひんやり心地好い感覚に ぴた.. と歩みを止めた、 其の時...
「 .........っ、 何 ?! 」
不意に響く、 鋭い声。ビクっ と肩を竦めながら、 此方を照らすランタンの灯りに目を細め
「 .....エズ、 ラ.. ? 」
ランタンを掲げる腕のせいで顔部分は影となり、 はっきりとは見えないものの.. 暗い暗い夜の浜辺で、 懸命に目を凝らし捉えたのは... 見覚えのある姿。女は自信無さげに弱々と、 其の名を呼んだ。
■エズラ > 「んっ……おおっ!」
揺らめく炎が女を照らす。
それは夜の海から生者を誘う魍魎ではなく――若々しい肉体を持った女の姿。
まして、知らぬ間柄ではない――
「ノアちゃんじゃねぇの――こんなところで会うたぁ奇遇だね」
再び足もとに明かりを置くと、片手を挙げてこんばんは、と夜の挨拶を。
釣り竿は相変わらず海面に向かって伸びたままであったが――
■ノア > 「 驚かせないでよ、 もう.. 」
正直、 かなりビビっていたから.. 貴方は貴方で警戒していた事など知らず、 其の口調は何処か文句っぽい。つん と唇尖らせながらも、 ふらふら貴方の元へ歩み寄り
「 ほんと、 奇遇ね......... って、 釣り ? 」
近付いて、 漸く気付いた釣竿と釣糸。スカートが汚れるのも気にせず、 斜め後ろに膝を立て座ると..
「 意外な趣味。獲物が喰い付くまで待ってられるタイプだなんて、 知らなかった。」
ほんの少し、 揶揄ってみたり。くすりと肩を揺らしつつも、 琥珀色の視線は興味深げに垂れる釣糸を眺めていた。
■エズラ > 「まぁ、趣味、っつーほどのもんでもないがよ――たまに大物が食いつくことだってあるんだぜ」
そう言うと、竿をしならせて釣り糸を回収する。
そのまま釣り竿は傍らに置き――そばに座った女の方へと少し身を寄せて。
「たとえば今、とかな――」
腕を相手の背後に伸ばしてその身を囲い込みつつ、さらに近付こうとして――