2017/06/04 のログ
■アインズ > 潮騒の音に混ざる重たい粘り気のある水音が大きさを増し、耳障りなほどに白い砂浜の海岸線に響くようになると、次第に潮の香りにすら異変は生まれ、魚か爬虫類を想像させる生臭い香りがほんのりと混ざり始め、その香りは徐々に強さを増していき、魔物がいる事をより強く証明してしまう。
――魔物はそれでも探すのを止めない。
今夜のように動きやすい日をまって遺跡から出るには体力を使いすぎるし、寿命の事もある。
繁殖期に入っても交尾できていない事は種の保存の為に本能が許さない。
だから、少しでも可能性があればその場を探り、広い砂浜を彷徨い続けるが、もし見つからなければ近隣の村を襲いかねない程に魔物は……魔物達は追い詰められ始めている……のかもしれない。
■アインズ > 獲物が見当たらなければ流石に魔物も探すのを諦める。
今度は何処へ行くのか、危険を承知で人里に下りるか、それとも再び遺跡で彷徨うのか、それを知るのは魔物本人か魔も尾に遭遇してしまう哀れな犠牲者のみが知ることとなる……。
ご案内:「セレネルの海」からアインズさんが去りました。