2017/05/27 のログ
ご案内:「セレネルの海」にグレヌアンギュさんが現れました。
■グレヌアンギュ > 黒い砂浜が広がるセレネルの海の海岸線の一つ。
引いては寄せる穏やかな波に混じり、今宵は魔物が湧いて寄せている。
精巧に出来た硝子細工を思わせる繊細な容姿とは裏腹に酷く単純な欲求でのみ行動する透明な肉を持つ海蛇。
名をグレヌアンギュ、冒険者や薬剤の知識を持つものなら覚えがあろう脆弱故に群れ為して行動をする水棲の魔物の一つである。
それは雄しかいない同族では繁殖できない哀れな生き物であり、繁殖期や行動が活発になる暖かい季節になると波間を泳ぎ無名の遺跡の奥底がセレネルの海に通じるモノがあるのか、こうやって外へと這いずりだしてくるのだ。
そして卵を植えつける為の苗床を探して砂に潜り、浅瀬を泳ぎ、獲物が近づいてくるまでジッと身を潜める。
その証拠に黒い砂浜は表面がグレヌアンギュの滲ませる粘液でふよふよと不安定になり、波打ち際の波も異様な程に泡だって見える。
――透明な表皮、透明な肉、砂浜の黒に混じり透けては黒く見えるだろう、海水の青、それに混じれば青く透き通って見えるだろう……。
グレヌアンギュの群れは待ちわびる、何も知らずセレネルの海に近づく不運な人間を……。
ご案内:「セレネルの海」からグレヌアンギュさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海」にグレヌアンギュさんが現れました。
■グレヌアンギュ > 透明な肉と透明な表皮。
硝子の如く透けた肉と皮膚を肉眼で捉えようとするなら、良く眼を凝らすか、極稀に降り注ぐ月明かりを弾く一瞬の輝きを捉えるしかない。
それ以外で捉えようとするなら、潮の香りに混じる生臭い香りか、グレヌアンギュが発情期に発する濃厚な粘液のヌメりか、群れなして生息しているのに、姿の見えないそれは厄介なモンスターだろう。
但し、彼らは非常に脆弱である。
物理攻撃にも魔法にも弱く、特に火に絡んだものは苦手で、通常であればそれを見ただけで竦んで動きが鈍くなり、その隙に採取だの対峙だのをする事が出来る。
だが発情期に繁殖期に入り込んだ彼らにそれは通じない、それ以上に火に対して興奮し、体くねらせ粘液を飛ばして火を消そうとするし、その持ち主を探して一斉に活性化する。
今宵のセレネルの海がそう
海水は浅瀬に近づくにつれて粘り気が酷くなっているし、潮の香りには異様な生臭い香りが混じっていて……。
■グレヌアンギュ > 暫く匂いは広がり続けるが唐突に匂いは潮騒の香りに負けて消えてしまう。
それはグレヌアンギュの群れが眠った証拠であり、セレネルの海に元の静けさが帰ってきた証拠でもあった。
ご案内:「セレネルの海」からグレヌアンギュさんが去りました。