2017/03/25 のログ
ご案内:「セレネルの海」にグレヌアンギュさんが現れました。
グレヌアンギュ > ――潮騒の音色、夜に鳴く海鳥の鳴き声、時折混じる海に住まう魔物の歌声、セレネルの海でもゾスの村に近い入り海岸線。白い砂浜に潮の満ち引きで生まれた無数の潮溜り。その無数の潮溜りの一つが今宵は危険な水棲触手生物の巣になっていた。その証拠に他の潮溜りの海水よりも夜空より降り注ぐ光を強く弾いて輝き、潮溜りゆえに波もないのに水面は揺れ、その揺れにあわせ踊るようにキラキラと不気味な程に鮮やかに輝いていた。

低い岩場に囲まれた白い砂が底に敷き詰められた潮溜り。底を覗いても余程視力が良いか魔力を見通す力がなければ水の中には何か居るようには見えないだろう。だが逆にその条件さえ満たせば人間の膝辺りまでの深さしかない水中に無数の触手がうごめいているのが見える。その水棲の触手の名はグレヌアンギュ、透明な肉と表皮を持ちまるで水晶細工の海蛇に見えるウナギに近しい魔物である。それが今宵もかそれともそう言う生態なのか兎に角、何時ぞやのように潮溜りに群れて巣食い、何も知らずに足を踏み入れる犠牲者を苗床にすべく蠢いている……。若しくは存在を知っていて好事家に高値で売る為にこの状況を何処かで聞いて、これを捕まえにきた冒険者でも魔物は喜んで群がり犯すだろう。――何も知らぬ人間はともかく好事家に売り渡せば大金で買い取られるような魔物である、その危険性を知っていたとしても、欲望に眼がくらんだ人間が居れば、その巣に近づき足を踏み入れてしまうかもしれない。そんな愚か者も何も知らぬ者も魔物は区別する事無く、群がり絡みつき犯す……。

グレヌアンギュ > それは獲物が水辺に彼らの群れの中に足を踏み入れればの事。足を踏み入れなければ、直接触れなければ透明な肉を持つウナギの能力は何の役にもたちはしないし、その凶暴性も対象が無ければ何の意味も成さない。

人気がない海辺に響き続ける潮騒の音色
時折吹く潮風に形を変える白い砂浜
魔物が暴れない海は静かなもので、何事も無く夜は過ぎていくのであった………。

ご案内:「セレネルの海」からグレヌアンギュさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海」にチューベローズさんが現れました。