2017/02/25 のログ
ご案内:「セレネルの海」にグレヌアンギュさんが現れました。
グレヌアンギュ > 身体の乾燥を防ぐ為、柔肉の狭間に潜り込む為、透明な身体の表皮から滲み出している粘液はある程度であればその乾燥を防ぐ効果か白い砂浜を潜り泳ぐ事もできる。その証拠に月の明るい今宵は潮溜りでは無く、セレネルの海に面した海岸線の中でも特に砂の白い砂浜の浅い層を身体をくねらせ泳いでいた。1匹、2匹と片手で収まる数ではなく、群れと呼ぶに近い数でだ。海岸線の白い砂浜、その透明な肉をもつウナギかヘビに近しい姿のモンスターが泳いでいる部分だけ、不気味に盛り上がり、それが蠢いている姿が月明かりの下で見えようか……。

モソ、モソモソモソモソ
狭い範囲ではあるが白い砂浜を縦横無尽に蠢き、粘液を特に多量に滲ませているか、白い砂はぬかるみに近い様子を見せ、尚且つ砂浜に時折頭部を覗かせる個体は粘液で自らの身体にまとう砂を落としながら、獲物が居ないかどうか、鋭い嗅覚を使い探る様子を見せる。今宵は特にだが卑猥な頭部を持つモンスターの群れの行動は活発で、繁殖期に近い何かがモンスター達に訪れている事を告げていた。

広く大きな砂浜、潮騒の騒がしくも同時に静けさも孕んだ音色、白い砂浜の近くには潮溜りではないが、窪地の如く凹んだ浅瀬も有り、其処にもまたモンスターは群れていて、今宵のセレネルの海の海岸線は何処か騒がしい……。
其処に不運にも彷徨いたどり着いてしまう者が現れるのか、それとも散歩と称して遭遇してしまうのか、その糸のように細い奇跡を逃すまいと、透明な肉のモンスターは砂の中を泳ぎ、浅瀬を蠢き、その瞬間を首を長くして待ちわびているのだった。

グレヌアンギュ > 身体の覆う粘液は粘度は強く滲み出す量も際限がなく、白い砂浜の一部は透明な肉をもったウナギが這いずり回ったおかげで、表面上は平常時の白い砂浜だが、砂の下は粘液溜りが広がって不安定な状況になってしまっていた。すると砂よりも自ら滴らせた粘液の中の方が泳ぎやすく、次第に白い砂浜のぬかるんだその一部にだけ多くのグレヌアンギュが集い始め、ゴポゴポと彼らの吐き出す気体が砂浜の白い砂を押し上げ、気泡が割れると潮の香りに生臭い香りを混ざるようになってしまった。

その直ぐ傍の白い砂浜の窪地の浅瀬に群れる同種の群れも同じだけ体から粘液を吐き出し続けたか、浅瀬の方も海水自体が非常に粘度が高い粘液状に変化してしまい、月明かりを異様なまでにギラギラを反射させるようになっている。

――傍目から見れば、さぞきれいな光景かもしれない、しかし潮風に紛れる生臭い香りと、その輝きを作り出した月以外の要因はそれとは無縁のモンスターで、行動もまた誰かを喜ばせるものではなく、獲物を陥れて自らが楽しむだけのもの。それを望む知識は無くとも、餓えに寄る粘液の増加と発情期特有の凶暴さが偶然的に必然的な状況を作り出している。

1匹1匹は非常に脆弱で、透き通る肉自体も脆く、先頭の稽古に丁度良いレベルの弱小モンスターなのかもしれない、だが群れているとき、領域と化した地域に足を踏み入れるとき、脆弱なモンスターは非常に危険なモンスターとなり、特に子を宿す機能を持つ者は特に気をつけねばならくて……。