2020/09/13 のログ
ご案内:「◆ゾス村(イベント開催中)」にエウロペさんが現れました。
エウロペ > 日中のゾス村。
通い慣れた場所ではあるものの、ここ最近の情勢のためしばらく訪れていなかった。
なんでも今まで傭兵団に占領されていたとか、今でこそ王国に奪還されたそうだがそのまま軍が駐留しており、前と異なり兵士が行きかう物々しい雰囲気すらある。

「はい、これでもう大丈夫」

そんな大きな変化があっても、いつもと変わらない女。
どこかからの帰りか、それともどこかへ向かうつもりか、立ち寄ったこの村で一晩泊まるつもり。
気ままに出歩いていたところを、遊びに夢中になるあまり転んで泣きべそをかく少年を回復魔法で手当てしていた。

ご案内:「◆ゾス村(イベント開催中)」にアルファさんが現れました。
アルファ > 武装した男達が物々しい顔で行き来する貧しい村。
掘っ立て小屋とも思えるギルドハウスから出て報酬に出された安貨幣を指で弾きながら宿を探していた。
そんな時前方にある巨躯の女性と泣きべそをかいている少年の姿に目が止まった。
見知った女性であるし、傷の手当をしている様子が殺伐とした雰囲気を和ませる。
少年が再び元気よく駆け出してからその女性に近づいて。

「優しいんだね」

エウロペ > 少年は傷が治ると泣きべその顔をごしごしと拭い、改めていろいろとボリュームのある女を前にして、少しどぎまぎしつつもお礼を言ってまた元気よく遊びに駆け出していく。
どういたしましてと微笑み、駆けていくその背中を優しく見送りながら小さく手を振って。

「普通のこと、してるだけだよ」

声を掛けられて、その声がよく見知ったものだとわかれば。
女はいつもの優しげで柔和な表情で振り向いて。
相手の様子から見て一仕事終えたといったところか、「お疲れ様かな?」と尋ねる。

アルファ > 「傷ついた相手を助けてあげる。
 その普通のことが出来ずにいるからこの国は争いごとがなくならないんじゃないかな」

傷の痛みも忘れて駆けてゆく少年を見届けて。
微笑むその人に目元を細めた。

「うん。お疲れ様。
 周辺の獣退治を終えたところ。
 エウロペこそ疲れてない?
 回復魔法が使えるなんて知らなかった」

エウロペ > 「んー、ふふ…それくらい単純ならいいんだけどね」

少々青臭いともとれるセリフに、明確な返答をしないのは経験上か、それとも興味がないからか。
柔和な笑みのままただ彼を見つめて。

「疲れてはいないけど、暇ではあるかな。
…一応そういう種族ではあるから」

とりあえず宿を確保して気ままに散歩をし始めたところだ、これといって疲れなどはなく。
ましてやあの程度の魔法での消費など微々ですらなく。
公共の場で魔族であることを口にするのは憚られるが同族ならそれとなるわかるだろう。
ましてやこの女、回復魔法どころか一通りの魔法など使わぬだけで容易く行使できるのだ。

アルファ > 「利権問題や過去の確執も魔法一発で解決できれば良いんだけれどね」

指で弾いていた貨幣を革袋に仕舞い込んで視線を重ねた。
何か含んだような言い方には息に交えて笑みを零し。

「言いたいこと分かる。
 エウロペにとっては人助けは暇つぶしにならないよね。
 それじゃ、俺の傷の治療もしてくれるかな。
 エウロペが取った宿で」

こっちも含むような言い方をした。
日も沈み始めて村から人通りが少なくなる中で小さく首を傾げた。

エウロペ > 「ケガしてるようには見えないけどなぁ」

なんて言いつつもどこか楽し気な様子の女。
わかりやすい誘い方に喜んでいるようでもあるし、悪い言い方をすれば暇つぶしが見つかって嬉しそうという感じでもある。

「まぁ…いらっしゃいな」

これといって拒否する理由もないため、女はあっさりと彼の願いを承諾して、己が取った宿に彼を案内しつつ踵を返す。
出かけてからそれほど時間を掛けずに男連れで帰ってきて、宿屋の店主は白い目で見ていたかもしれないが。

アルファ > 「信じてないな?
 どこを怪我してるかはお楽しみに。
 それじゃお邪魔するね」

踵を返した彼女の背を追って宿についていく。
不躾な目で見られても気にしない半妖は彼女の部屋に入っていった。
その後何が起こるかは二人のみぞ知るところ。

ご案内:「◆ゾス村(イベント開催中)」からアルファさんが去りました。
ご案内:「◆ゾス村(イベント開催中)」からエウロペさんが去りました。