2020/05/03 のログ
ご案内:「◆ゾス村(イベント開催中)」にシアさんが現れました。
シア > 小競り合いの末に、王国側の手に堕ちた村
その村が見渡せる木の上に、小さな人影が潜んでいた。
辺りはすっかり暗くなり、冒険者向けに遅くまで営業している酒場もそろそろ店仕舞いをしようかという頃合い。

日中からずっと身を潜めて様子を窺っていたので、建物の配置などはある程度頭に叩き込んである。
そうでなくとも夜目は利く方だから、暗がりの中でも行動に支障はない。
村の入り口に不寝番が立っているとは言っても、たったのふたりだけ。
そんなところを抜けずとも、元々何もなかったところに即席の塀を拵えただけの防壁を乗り越えるくらいは朝飯前だった。

黒装束にローブ姿の少女は、木々を伝って村の周囲に張り巡らされた即席の塀を乗り越えると、建物の陰に物音も立てずに着地する。
そしてローブに隠れた耳を僅かに動かして、辺りの様子を探る。

日中に見た感じであれば、物資を奪い合っているばかりで警戒心はまるでなさそう。
これならば、その物資を掠め取るくらいは容易いだろう。
ここ数日、まともに食事をしていない少女としては、酒場兼食堂の方から漂ってくる匂いに引き寄せられてしまいそうになるのだけれど。
それをぐっと我慢して、暗闇の中を物資が運び込まれていた倉庫を目指して走り出す。

ご案内:「◆ゾス村(イベント開催中)」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 血の旅団から解放されたゾス村であったが、村民の暮らしは旅団、王国側…双方の略奪により暗い影を落としているのが現状。
店は開いてはいるものの、癇癪を起こした冒険者からのさらなる徴収と言う名の略奪から身を守るための苦肉の策でしかない。
おかげさまで、それらの話と無関係な冒険者ですら居心地が悪いのが現状であった。
村民は怯え、嘆くが常…まともに話せる者はそう多くはなかった。

「まさか宿無しとは…」

もちろん、それも嘘だろう。
自分が王国からの依頼を受けていないと知るやいなや
村民の態度が明らかに変わったのだから…しかし、この状況では仕方ない。
村の中で野宿というのも妙な話だが、どこか納屋でも空いていないだろうか。
フラフラと寝床を求め、倉庫の方へと歩く。
見張りが入れば、空いてる倉庫でも聞き出そう。