2019/10/01 のログ
ご案内:「ゾス村」にオーリさんが現れました。
オーリ > 寂れた村は何処か故郷を思い起こさせる雰囲気であった
近隣でゴブリンの群れを討伐し、報告に王都へ向かう途中、立ち寄った村であったが人の気配が恐ろしく少ない
人の住んでいる家が少ないのか、どの家も荒れており、さみしげな雰囲気に拍車をかけている
この時季であれば、実り豊かであろう田畑も荒れ果てており、雑草が茂り、
人の手がしばらく入っていない事が伺える

水の補給をしよう、と井戸を探し使えそうなものを見つければ近づいていく
釣瓶を落として桶に汲んだ水に鼻先を近づけ、少し舐めて…大丈夫そうだ、と判れば
まずは魔物の返り血に濡れた顔を洗った
続いてマントを脱ぎおき、人目がないのを良いことに水を頭から被れば生き返る心地であった
石造りの井戸に背を預けてどっかりと腰を下ろすと、脱いだマントで顔を拭いながら
固形の食料を懐から取り出し少し齧っておく。そのまま、水筒に残った水を捨て、
水桶からたっぷりと水筒に水を補給しておくことを忘れない…王都までは今少し距離がある
討伐証明の切り落としたゴブリンの耳を纏め直して懐へとしまい直せば、
ようやく一息ついて日持ちのする固形食料を、無理矢理にでも胃の中に詰め込んでいく

ご案内:「ゾス村」にアンジェリカ・アーベルハイドさんが現れました。
アンジェリカ・アーベルハイド > 旅の途中で寄った村。あまりにさびれたそこをアーシェは歩く。
人影は少なく、ここで一夜を過ごすのは少し寂しい。
家を借りるのも難しそうであり、これでは野宿か、と思いながら良さげな木陰を探す。

「あまりいい雰囲気はしませんね」

明日には王都まで入ってしまおうと誓いながら木陰に腰を下ろし、携帯食料を口にした。

オーリ > 携帯食料を口の中へ押し込み、水筒の水で流し込む
後味の悪さに二度ほど、口を濯ぐと使った分の水を補給して栓をしっかりと締めて立ち上がる
濡れた旅装も幾らか乾いているし、歩いているうちにそれも気にならなくなるだろう
マントを羽織り、フードを目深に被れば井戸を離れて歩き出す

この村で宿を取るか、納屋でも貸してもらおうと思っていたが、どうにも雰囲気が良くない
もう少し先へ行けば、ひょっとしたら村か何かあるかもしれない
そう考えながら村を通り抜けようとすれば、樹木の影の姿を見つけ、そちらへ視線を向ける

「アンタ、この村で夜を越すつもりなら止めておいたほうが良い」

見たところだいぶ身なりの良い女に思えた
上等そうな鎧に剣、冒険者と言うよりは騎士と言った風で身なりも良さそうだ
そんな女がなぜ、共もつけずこんな所にいるかは疑問であったが、大方、開国修行か、
士官先でも探しているのだろう…頭に生えた角に気がつけば少し驚きもしたが…
何にせよ、こんな寂れた場所で女一人…腕に覚えがあろうと多勢に無勢、
そんな事を思っての忠告であった

アンジェリカ・アーベルハイド > 「? そうですか」

立ち上がり、声をかけてくれた男性の方を向く。
いい雰囲気はないのは確かであり、それならば従おうとも思うが……
さて、今晩はどうしようか。

「ボクはアンジェリカ。騎士をしております。と言っても下っ端ですが」

自己紹介をして握手をしようと手を差し出す。
どことなく隙が多いお嬢様の彼女をだますのは容易に見えた。
ひとまずこうやって声をかけてくれた男性に従おう。
今後についてあまりアイデアのない彼女はそう考えている。

オーリ > 「…いや、良い。忘れてくれ」

此方へ意識を向ける女の頭に生えた角に僅かばかりか驚いてしまう
長く宛もない旅をしていたがこのような人種を初めて見る、ということもあったのだと思う
ただ、彼女の返答は女一人で旅をしている、という危機感が希薄なようにも感じ取れた
余程、腕に自身があるのか、はたまた、幸運にも旅に出て痛い目を見たことがないのか、自分には判らない

「オーリ、一応、冒険者…ということになるか…
 はじめまして、アンジェリカ…」

差し出された手を握り返すべきか否か、迷った挙げ句、手を握り返すことはしなかった
相手も1人であるが、自分も1人である…魔術などを使われたらひとたまりもない、用心のため

「俺は王都に向かう途中だが、君は?
 この村で宿を取るつもりはないから、もうしばらく歩くが…良ければ王都まで一緒に行かないか?」

男の話はこうである
お互い1人である、道中、野盗や盗賊、魔物に襲われても2人であればどちらかは逃げ切ることが出来るし、
共闘することも場合によっては可能である…また、どちらかが手負いになり死にかけても、
出会ったばかりであるから、見捨てることも容易である、と提案した

アンジェリカ・アーベルハイド > 「ボクも王都へ向かうところですよ」

握手をしながら笑顔でそう答える。一人旅は少々寂しくなってきたコロだ。短い間とはいえ道ずれがいるのはうれしい。

「わかりました、頑張りましょう」

一人より二人である。
オーリが見捨てることを検討しているかもしれないが、お人よしのアンジェリカはきっとオーリを捨てられないだろう。
がんばって王都へ行くぞ、と内心で決心して、オーリとともに王都への道につく。
オーリが裏切るなどと考えていない彼女は、ほぼ初対面にもかかわらず非常に隙が多いだろう、

オーリ > 「………」

此方から握ろうとはしなかった手が彼女の手に掴まってしまえば、握られたとは逆の手が
腰に指した短刀の柄に触れかかった。笑顔を浮かべる女に気がつけば、そっとそのまま、手を下ろしたが

「…なるべく先を急ぐ、君も郊外より城壁の中のほうが落ち着くだろう」

す、と握られた手を離せば革製のカバーの掛かった短槍を担ぎ
夜目が効くから、と女の先をランタンも灯さず歩き始める。夜間に明かりを使えば自分の居場所を
野盗や山賊に教えるようなものであるから

彼女のさらに背後へ追跡するものがいないか、意識を向けながら彼女に語りかける

「1つ確認しておく、何方かが戦闘状態になったら、もう一方は逃走する
 これを頭の中に置いておいてくれ。行き合ったばかり、どうせ他人同士だ」

どうにも、判っていなさそうな彼女に念を押しておく
こうして予め伝えておけば、そうなった時に自分も何の遠慮もなく逃走することが出来るから一応の筋は通しておく 

アンジェリカ・アーベルハイド > 「オーリさんは冒険者ですからね! でもボクは騎士ですから、オーリさんを守りますよ!」

明らかに話が通じていなかった。
ただ、逃げられても別に彼女は気にしないだろう。それは役割の違いでしかない。

そうして夜道を歩き始める。
アンジェ自身真っ白で、月明かりや星明りにより何となく白く明るいのだが、夜目が効くかというとそういうわけではない。
というかほとんど聞いていない。
オーリの後ろをついて行くだけである。それすら少し離れたらはぐれるだろう。

そんなこんなで真夜中の街道を行く。人は一人も当然おらず、獣すら眠る、そんな時間を二人は行く。
当然、茂みに連れ込まれて無体を働かれても、助けるものも邪魔するものもいないということである。

オーリ > 「…そうか、俺は君を守りはしない。これだけはハッキリ言っておく」

嗚呼、きっとこいつは野垂れ死ぬか、早死するだろう、と口には出さないものの肩を落とす
冒険者であろうが、騎士であろうが、兵士であろうが、自分の経験からすると良いやつから先に死んでいく
少しずるいくらいのほうが長生きできる…世の中、そういう風にできているように思う

「だから、君も俺が絡まれたらさっさと逃げろ、恨んだり化けて出たりしねえから…
 だいたい、女が捕まると殺されるだけじゃ済まないしな…」

鎧を身にまとっていても判る彼女の豊かな肢体
そのなりと容姿であれば、騎士に何ぞならなくたって十分幸せに暮らすことが出来たのではないかと思う
彼女の種族がハッキリと判らないからそういう風習があるのだ、と言われてしまえばそれまでだが

「旅をしていて身の危険を感じた事だって一度や二度、あるだろ?」

連れ合いが出来たせいか多弁になっているという自覚はある
それでも、声を抑えつつも彼女に問いかけてしまう

アンジェリカ・アーベルハイド > 「危険ですか。結構しょっちゅうですね」

腕に覚えはあるが、それでも死にそうな目にあいそうになったことは一度や二度ではない。

「でもきっと、ボクはオーリさんを守っちゃうんだと思います。それがボクですから」

てへぺろ、と笑顔を浮かべながらもそういう答えになってしまう。きっと助からないとしても、二人で沈んでしまうのが自分の悪いところだとわかっていて直さないのだからタチが悪い。

ただ、なんにしろ道ずれができてうれしいアンジェは、多弁に話しながら、道を進んでいく。

「わわっ」

しかし、あまりに暗い道で、躓き、オーリに後ろから抱きついてしまったりすることもあるかもしれない。
彼女の女性の、雌の匂いが鼻孔をつくだろう

オーリ > 「…それで1人で出歩いてんだから精神的にタフすぎやしないか…」

どれ程、腕に覚えがあっても多勢に無勢、飛び道具に魔法…と徒党を組まない冒険者が敗北し、
命を落とす可能性は幾らでも思い浮かぶ。しょっちゅう、なんて軽く言う彼女に、重い溜息が溢れる

「………君は騎士の鏡だな、アンジェリカ」

呆れ返って言葉が出ない、という所、捻り出すようにそう告げる
声音や口調で男が呆れている、ということがはっきりと彼女にも伝わるだろうと思われる
呆れついでに、少し歩速を早めようとした所、背後から間抜けな声が聞こえ、
振り向くよりも早く背後に柔らかな重圧が伸し掛かり、ふんわりと甘い香りが鼻孔を擽った
………この騎士様、歩き通しであろうはずなのにいい匂いがしやがる

「…どれだけ抜けているんだよ、この騎士さまは…」

振り返り、むんず、と女の頭から伸びた立派な角を掴めばぐいぐい、と前後に揺さぶってやり
ふらふら、としているであろう所へ豊かであろう胸を鷲掴みにすれば、むにむに、と揉みしだき手を離した

「…これでシャッキリしたろ、行くぞ?」

色々と呆れてついやらかす、悪気しか無かったが

アンジェリカ・アーベルハイド > 「せ、せくはらです!!!!」

白い肌が真っ赤に染まり照れている。
胸を揉まれて動揺しているのがわかるだろう。
手でその豊満な胸を押さえ、ぶーぶーと文句をいっていた。

一応ランプは持っているのだが、今の早歩きの状況では非常に使いにくい。
真っ暗なまま街道を進んでいく。
そうしてかなり歩けば王都までたどり着くだろうが……
さてその間に何かあるだろうか。それとも、何事もなくたどり着くのだろうか。

オーリ > 「それ以上の事、されたくなけりゃサクサク歩け」

盗賊、野盗は俺のように優しかないぞ、と彼女の抗議を鼻で笑ってあしらった
見立通りと言うかなんと言うか、やはり鎧の上からでも判る豊かな胸の感触の余韻を冷たい夜風がかき消して

「…だいたい、騎士の世界なんて男社会だろ…
 セクハラ1つでぴーぴー言ってるんじゃあねえよ…」

は、と吐息を零して短槍を担ぎ直す
王都まではまだ遠い…小さなトラブルやセクハラ地味た振る舞いはこの先、何度かあったであろうが…
大過なく王都までたどり着けば、王都へ続く門の前でフラッ、と男は姿を消したはずである……

ご案内:「ゾス村」からオーリさんが去りました。
ご案内:「ゾス村」からアンジェリカ・アーベルハイドさんが去りました。