2019/07/26 のログ
■シュティレ > 「―――――」
今の時間は夜、村の人々は寝ている時間、遠く酒場には、まだ明かりはありますが此方まで出歩くという事はないでしょう、家の方に帰り、寝るのが人として正しい時間。
冒険者と言う人がいるかもしれませんがそこまで私は見通すものではありません、その辺りは偶然―――或いは運命というものになるのでしょう。
それは仕方がないものと切り離すことにします、そして私は周囲を見てみます。
―――噂と言うのは、意外と馬鹿にはできないものですね、確かに、血族の匂いがします。
その血族の匂いが嗅ぎなれているそれではある者の、私の知る――私が追う彼らなのか。
それとも、たまたまこの地に居る誰かなのか。
この地に住まう彼らなのか。
見てみない事には、何とも言えませんね、と足を進めていきます。
■シュティレ > 私は、歩きます、その場所に、その匂いに導かれるかのように。
私の目は見ます、闇夜の中に立ち尽くすその存在を。
近づき、そして、少しばかりの距離を置いて私は立ち止まりました。
彼がこちらを見ていたから、彼が私の知る彼であるから。
彼が我が主を裏切り、出奔した彼でありましたから。
「―――――…………。」
沈黙が、場を支配します。
夜の闇の中に言葉などは必要はなく、其処に必要なのはただ、野蛮と言われる
―――― 暴 力 の み ――――
彼は斃さなければなりません、それが主の意向なのですから。
他の血族であれば私は諭し、是正を勧告しますが。
この血族に関してはその埒外であり。
私はその手に鞭を握ります、同時に灼熱の様に焼ける感触と匂い、と音。
その鞭は私をも蝕み、灼く魔性の鞭。
私と同じ血族であれば、吸血鬼と呼ばれる種族、アンデッド、そういったものに対する必殺の武器。
それを用い。
人の知らぬところで、夜の一族の争いが始まり、終焉するのです。
ご案内:「ゾス村」からシュティレさんが去りました。