2019/07/09 のログ
ご案内:「ゾス村」にプレデランターさんが現れました。
■プレデランター > 首都の栄華と繁栄とは程遠い辺境の田舎、ありふれた小さな村。
豊かな生活が豊かな心を齎すならば、争い、略奪、理不尽な被害に見舞われる機会が増えれば心が荒んでしまう村人が増えていくのも道理。
だからなのか、自分達さえ助かれば良いという発想、魔物が欲を満たしている限りは村娘や家畜が被害に遭う事も無いからとこの村に泊まりに来た何も知らない旅人や、相手の程度を見て弱そうだと判断すれば簡単な花を摘むだけの依頼に偽装し、強者であるならば勝てば村を脅かす魔物を退治してもらえるしそうでなくても魔物の犠牲になってくれるからどっちでも良いと魔物討伐の依頼の形をとる等して被害を減らそうという行為が増えていた。
原因は、このゾス村の近辺の森に一匹、一匹と呼んでいいものかも怪しい植物型の魔物が何処からともなく生息域を変えて移動してきたせいだ。
最初は対抗しようと村の男達が草枯らしや火、武器にと何とか退治を試みたが全員帰らぬ身となり、繁殖の性欲、空腹の食欲を満たす為に夜な夜な此方から近づかずとも村を彷徨い家畜を襲い、娘を連れ去り苗床にされる等被害が続出。
何とか助けて欲しいと村に訪れた気前のいい女冒険者に頼んだ結果、その冒険者も帰って来なかったのだがこの時暫くの間は夜に襲撃に遭う事もなければ近くを通っても腹の中で凌辱し孕み袋として子種を植え付けている間は他の生物には興味が無くなるらしく森に立入っても問題がなかった事から村人は部外者を生贄に捧げる事を覚えてしまったらしい。
そしてどれぐらいの期間で贄を、肉を、雌を求めるかも覚えてきた村人が次にこの蠢く緑の怪物の縄張りに向かわせるのは果たして誰か。
獲物を待つ間は最低限の活動しかしないこの魔物は眼球部分の瞼を閉じて花の蕾に擬態した蔦を地中を介して地上に露出させ、苔生した岩のような胴体部分をなるべく目立たない位置に潜ませて。
■プレデランター > やがて、一匹の雌がやってきた。
風貌からしてとても戦闘要員とは思えない。
大方、村の者からタダで宿泊させてやる代わりに何か森で採取でもしろと頼まれたのであろう。
何も知らずに森に踏み入った愚かで愛しい苗床が縄張りに踏み入った途端に蕾は単眼として見開かれ、驚き何が起きたか分からず身を竦ませる雌に苔生した岩に擬態していた胴体より触手を幾本も無貌の蛇の如く宙を這わせ素早く獲物へと絡み付かせ。
その気になればそのまま四肢をもぎとり、胴体をひしゃげて潰すのも造作無い力を持つ蔦の触手でこれから苗床として飼う事となる雌が壊れないよう、けれども逃げられない程度の加減で締めつけ、暴れて逃げようとする雌に単眼を近づけ声無き威嚇をしながら胴体へと引き寄せ。
がぱぁ、と胴体の大半を占める食虫植物めいた棘の牙を持つ大口を開けば果肉の舌の上に雌を載せ、そのまま消化器ではなく苗床飼育用の精袋へと丸呑み。
雌を捕らえた分体積も増えた魔物はゆっくり苗床に子種を植え付ける為に再び擬態をし、体内で凌辱の限りを尽くし。
哀れな騙された冒険者の尊い犠牲のおかげで、村には束の間の平和が訪れる事となるであろう。
ご案内:「ゾス村」からプレデランターさんが去りました。