2019/03/07 のログ
ご案内:「ゾス村」にギュンター・ホーレルヴァッハさんが現れました。
ギュンター・ホーレルヴァッハ > 小さな村を訪れた徴税官の一団の中に、一際豪奢な馬車の姿がある。
何時もは横暴な役人達も、緊張している様が見受けられるだろう。そんな異様な雰囲気に村人達が不思議そうな視線を向ける先。村の入り口に止められた馬車から降り立ったのは、黒い礼装を纏った少女の様な貴族。

「……本当に何もない村だな。こんな村から税を毟り取っても、何も残るまい」

呆れた様な言葉を徴税官に投げかければ、下卑た愛想笑いで頷く役人達。
その様を一瞥した後、護衛も連れず村の中を散策し始めた。追いすがる役人に「気晴らしの散歩だ」と短く告げて一人になった後、小さく背伸びをしながら溜息を吐き出した。

「……仕事とはいえ、王城関連の仕事は碌なものが無い…」

ギュンター・ホーレルヴァッハ > 地方の視察と役人の監視、という名目で訪れた村だが、王城に出入りする貴族からすれば戯れに村娘を抱きに来るだけの行事。
役人達にとっては、良い"貢物"を差し出して中央への道を開くまたとないチャンス。

「…女よりも、先ずは甘いものが欲しいんだがなぁ…」

こんな村では王都で愛飲している様なココアや焼き菓子は望めないだろう。
先程よりも深い溜息を吐き出して、とっとと済ませてしまおうと天を見上げた。