2017/09/30 のログ
ご案内:「ゾス村」にホウセンさんが現れました。
ホウセン > この村での滞在も、それなりに長くなってしまった。
旅程の途中で立ち寄った余所者扱いであることには違いないが、多少の顔見知りとなる程度には。
例えば、行き先がタナール方面であるとか、この小さなシルエットをした存在が長である珍妙な集団であると知れているぐらいに。
村の外の者に対する警戒感は、情報への渇望との表裏であるが故に、村内の殆どに伝わっているかもしれない。

「既に聞き及んでおるとおり、明日の朝には此処を出立する。
 余程の見込み違いでなければそのまま先に進めようが、場合によっては一日ぐらい野宿となるかも知れぬ。
 これらを踏まえ、休養に入る者は思い残すことがないように。
 嗚呼、但し深酒は止めておいた方が良かろう。
 二日酔いで強行軍なんぞ、目も当てられんじゃろうからな。」

恒例となった、人員の交代と申し送りの場で、翌朝の出発を宣言する。
夕刻にやって来た伝令により、懸案だった橋梁の修復がまもなく終わるとの情報を得て、多少見切り発車の感はあるが、先へ進む決定を下したのだ。
隊商の構成員達は、この数日の滞在で十分に英気を蓄えられたようで、本来の仕事に戻ることへかったるい等と軽口を叩くも、冗談の範疇からは逸脱しない。
ぞろぞろと村の中に消える波に乗り、妖仙自身も村の外れの野営地から村内へ。
軽く酒色をとするべきか、早めに褥に潜り込むべきかと、聊か緊急性のない思考に身を委ねながら。

ホウセン > 酒場の賑わいに惹かれて、足は其方に。
この村最後の一夜は、陽気な喧騒と共に更けてゆく。

ご案内:「ゾス村」からホウセンさんが去りました。