2016/12/10 のログ
ご案内:「ゾス村」にシーゲイザーさんが現れました。
シーゲイザー > 「無銘の遺跡」に巣食う矮小なる星型の肉塊も獲物にありつけなくなれば遺跡の外へと這いずり出るし、本能的に人里の方に彷徨い出るのも本能が導き出す必然である。
石ばかりの薄暗い世界から這いずり出すようにして抜け出し、山脈を下り、木々の合間を抜けて可也の距離を彷徨い進んだ星型の肉塊が辿り着いたのは獲物の匂いが濃密に漂う「ゾスの村」と呼ばれる小さな村であった。

本能的に嗅ぎ取ったのは獲物が存在する気配だけではなく、その身を仇名す脅威であり戦闘力をもった人間がいない警戒心と言うモノが希薄な感覚。
それに村に入り込む事が出切れば小柄な身体が隠れる場所など幾らでも有りそうな地形、と今宵は偶然と必然に導かれたどり着いた村で獲物を漁る事にする。

人の気配の濃い建物を避けるように、物陰から物陰へと這いずり進み、小屋の壁面などに張り付き移動する事で周囲の視線から逃れようと動くだけの狡猾な知性をもった星型の肉塊。

――…最初にたどり着いた1匹が獲物にありつければ、他の星型の肉塊も村に現れるようになるだろう。
寒さが厳しく外に出る人間が少ない今こそ、星型の肉塊・シーゲイザーにとって狩のし易い季節であった。
彼らが狙うのは道行く人だけではない、家々で無防備に眠る者であり、一人で暮らす哀れな人間でもあるのだから……。